後期高齢者医療広域連合議会 2022年2月定例会 補正予算質疑(さいとう愛子議員・2022年2月14日)

情報漏洩が危惧され、健康保険証として使える事例がまだ普及していない中でマイナンバーカードの取得促進策が必要なのか        さいとう愛子議員

マイナンバーカードを持っていない人に、またリーフレット等を送るのか
【さいとう議員】マイナンバーカードの取得促進に要する費用が不足するため、予算を専決処分したものです。マイナンバーカードの取得促進について聞きます。
 一昨年の7月、保険証とともにマイナンバーカードの取得促進のリーフレットを全被保険者に送りました。今回は、被保険者のうち、マイナンバーカードをまだ持っていない方に対し、リーフレット等を送付するということですが、何通の送付が行われるのか。全被保険者の何%になるのか。

約61万通、被保険者の約61%に取得勧奨のために送付
【総務課長】申請書・リーフレット等の送付は、今月末ごろの発送に向けて準備中。約61万通、被保険者の約61%の方に送付予定。

医療機関のカードリーダー取得状況はどうか
【さいとう議員】2点目に、愛知県内の医療機関におけるオンライン資格確認に必要な顔認証付きカードリーダーの取得状況は、本格運用開始とされた10月20日時点と、最新の導入状況を、病院や薬局などの運用開始施設の割合についてお聞きします。

今年1月30日で、病院24.8%、医科診療所8.6%、歯科診療所6.6%、薬局12.6%
【総務課長】厚生労働省の公表では、オンライン資格確認の本格運用開始時の2021年10月20日時点のデータはないが、同年10月24日時点で、愛知県内における運用開始施設の割合は、病院13.2%、医科診療所4.1%、歯科診療所2.7%、薬局6.3%でした。現在わかる最新の数値は、2022年1月30日時点で、病院24.8%、医科診療所8.6%、歯科診療所6.6%、薬局12.6%です。

まちのお医者さんでマイナンバーが使えるのは数%しかない(再質問)
【さいとう議員】被保険者のうち、マイナンバーカードの未取得者約61万人への送付で、61%。約3分の2の方がマイナンバーカードももっていないということです。
 そして、運用施設の数についても答えていただきました。昨年8月の質問に、全国で顔認証付きカードリーダーの申込数は、ほぼ6割に達しているとのことでした。その後厚労省の強力な働きかけがあったので、昨年10月20日の本格運用開始直後の24日時点と、令和4年1月30日時点を比べると増加はしています。しかし、カードリーダーがありマイナンバーカードが保険証として使える病院は約4分の1、薬局は1割強です。高齢者にとって一番身近な、かかりつけ医、町のお医者さんである医科診療所で8.6%、歯科診療所は6.6%の設置で、未だに1割に満たないという現状です。
 昨年10月20日本格運用が開始され3か月たったいまでも、マイナンバーカードを保険証として登録していても、受診の時、今までの保険証をもっていかないとほとんどの医療機関が、保険診療とならない状態だというのが現状です。
 本格運用を促進し強化しているはずなのに、なぜ、運用施設数が増えないのか、広域連合としての見解をお聞きします。医療機関の意見は聞いたのでしょうか。

システム事業者の導入作業待ちだが増加する。利用者が少ないと予想していることも原因
【総務課長】カードリーダー導入の促進は、厚生労働省が進めており、本県における運用開始施設は、カードリーダーの申込施設数でみると、2022年1月30日時点で、病院80.9%、医科診療所52.2%、歯科診療所41.0%、薬局79.2%となっています。基本的には、今後、運用施設数は増加していくものと考えている。
 医療機関の意見としては、厚生労働省が医療機関等を対象に2021年12月~2022年1月で「オンライン資格確認の導入状況に関する調査」を行っています。カードリーダーを申込済でありながら運用開始に至ってない理由としては、「システム事業者による導入作業日程の調整中」や「見積等についてシステム事業者と交渉・協議をしている」等、システム事業者の導入作業を待っている状態の施設が多いようです。
 カードリーダーの申し込みをしていない理由としては、「利用者が少ないと思われるため」や、「周囲で導入されていないので評判を聞いてから導入したい」等が多いようです。

まだ使えないマイナンバーを普及させても混乱する。送付をやめるべき(再質問)
【さいとう議員】医療機関のカードリーダーの設置が進まないときに、マイナンバーカードの交付申請書を送り、そこには「マイナンバーカードはこんなに便利で安心です。」と書かれ、一番上に、「健康保険証として利用できます」と表示があります。全額国庫で予算措置されるとはいえ、送付すれば混乱しませんか。送付しないとの選択をしたらどうなりますか。

利用するには手続きが必要。使える医療機関を知らせているので混乱しない。75歳以上にだけ送らないのは不公平になる
【総務課長】マイナンバーを取得した場合のメリットの一つとして、健康保険証として利用できるということを紹介していますが、健康保険証としての利用には、別に手続きが必要で、対応している医療機関で使用できることも併せて知らせているので、混乱は生じない。
 マイナンバーカード交付申請書を送付しないと、74歳以下の未取得者には交付申請書が総務省から既に送付されているので、本県の75歳以上の未取得者に交付申請書が送付されないという不公平が生ずる。

巨額の国費を投ずるなら患者負担の軽減、看護師等の処遇改善などに使うべきだ。個人情報漏洩の危険性などのデメリットが大きい。75歳以上にはすでに1回送付している。(意見)
【さいとう議員】カードリーダーの設置について、「基本的には・・・増加していく」と言われましたが、昨年3月からプレ運用が始まり、昨年10月20日からは、国が強力に進め本格運用は開始しているにも関わらず、施設での運用が進まないのは、医療機関の側の実情があります。
 私も医療機関に聞いてみましたが、カードリーダーの設置に対し始めは全額補助がされたが、今は4分の3に減額になったこと、保守・継続費用は施設で持つことになるので個人医院などで様子見になっていることもあるなどをお聞きしました。
 保険医の団体から昨年12月声明が出され、政府が、顔認証カードリーダーのシステム整備費補助金やマイナンバーカードの健康保険証利用登録などの費用に約8千億円も投入することに対し「これだけの国費を投ずることができるなら、患者負担の軽減、看護師等の処遇改善などに振り向けるべきである」と厳しい意見が出されています。「マイナンバーカードは、国民の利便性を高めるデジタル化を否定するものではないが、膨大な個人情報を一元管理するものであり、それによって個人情報漏洩の危険性が高まることを危惧する」とも表明されています。
 後期高齢の被保険者には、すでに運用前に全ての被保険者に、リーフレットを1回送付ずみで、保険証の登録をした被保険者は、2.38%と聞いており、まだ医療機関でほぼ使われていないのが実態です
 今回は、マイナンバーカード未取得者に、個人宛に、リーフレットだけでなく申請書なども発送し、「健康保険証として使えます」と広報するということですから、対応する施設がもっと増えた時点で、行えばよいのではないでしょうか。マイナンバーカードを保険証として利用する場合の一般的メリットを否定するつもりはもちろんありませんが、パソコンやスマホを駆使して情報を得る被保険者がどれだけいらっしゃるか疑問であり、膨大な個人情報漏洩の危険性などのデメリットも否定できません。
 受け取る後期高齢者の立場に立ち、送付を急ぐ必要はなく、議案第1号についても同様の趣旨で認められないと申し上げ、質疑を終わります。

キーワード: