2017年2月定例会

藤井ひろき議員の個人質問②高齢者の住宅確保について(3月8日)

住宅確保が必要な高齢者への支援体制について

藤井ひろき議員

高齢者は住宅確保が困難。現状認識と今後の支援策は
 【藤井議員】先日、80代の女性から生活相談を受けました。相談内容は現在お住いである住居からの立ち退き期限が迫っているとのことでした。この女性は要支援1で持病等もなく、週1回デイサービスに通っている健康で、元気なです。
相談者はこの間、市営住宅の一般募集や福祉向募集などに申し込み続けてきましたが、すべて落選。昨年度の市営住宅の倍率は、単身者向は25.0倍でした。今回の相談女性も申し込まれた、昨年度の中村区の市営住宅では単身者向の倍率は、26.9倍となっています。今年度の中村区一般募集も第3回までで、単身者向けは25.4倍と高い倍率です。区外に行けば、比較的倍率が高くない住宅もあるかもしれませんが、これまでの地域の交流を断ち切って移り済むかと言えば、難しい話です。
 幸い、良い物件が見つかり、保証会社に審査を申し込みましたが、審査が行き詰まりました。賃貸不動産店の勧めで、別の保証会社に審査を申し込みましたが、翌日審査に落ちたと連絡が入りました。審査が通らなかった理由は明かしてくれませんでしたが、不動産店担当者の話では「入居希望者が、ご高齢なのが原因かと。70代の方なら、なんとかなるが、正直80代になると厳しい」とのことでした。
 高齢者の転居の難しさはどこにあるのでしょうか。
 単身高齢者は、ますます増えます。政府の発表でも、単身高齢者について今後10年間で100万世帯の増加が見込まれるとあります。行政の支援が必要です。
 住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会が各地につくられています。
 京都市は、愛称「京都市すこやか住宅ネット」と呼ばれる、京都市居住支援協議会を設立し、主に高齢者を対象として、賃貸住宅への円滑な入居に資する事業を展開しています。
 また板橋区居住支援協議会でも、高齢者施世帯に対する民間賃貸住宅への入居相談窓口として、毎週区役所内に住宅のあっせん、入居及びそれ以降の見守り等の相談を受け付ける窓口を開設しています。
 さて、本市の「住生活基本計画2016~2025」には2010年度に本市が東海3県の民間賃貸住宅の所有者向けに実施したアンケート調査が掲載されています。それによると「入居拒否の理由(単身の高齢者)」では、「屋内の死亡事故」が66.2%、「病気・火事等の不慮のトラブル」が65.6%となっており、「保証人・身元引受人」も38.2%となっています。
 今後、老朽化したアパート等、民間賃貸住宅の取り壊しや建て替えが進み、新たに契約の更新ができない、あるいは転居先が見つからないといった、高齢者を始めとする住宅確保要配慮者が、本市でも増えることも想定されます。
 本市の住生活基本計画では、「民間賃貸住宅を活用した住宅確保要配慮者向け住宅の供給促進」とあり、そこには「・高齢者・子育て世代・障害者等の入居を拒まない住宅の登録や、空き家を活用した低所得者向け住宅制度の利用促進を図り、円滑な入居が可能な民間賃貸住宅の供給を開始します」とあります。
 そこで住宅都市局長にお聞きします。住宅確保に配慮が必要な高齢者に対して、今後どのような施策を具体化するのか。本市として、住宅確保に配慮が必要な高齢者に対して、現状認識と方向性を考えているのでしょうか。お答えください。

重要な政策課題。法改正を踏まえて、新たな住宅セーフティネットの検討をすすめる(住宅都市局長)
【住宅都市局長】住宅確保要配慮者の状況について、高齢者単身者の増加が見込まれるなど、安心して暮らせる住宅の確保を可能とする住宅セーフティネット機能の強化が重要な政策課題となっています。
 一方、住宅ストックの状況は、民間賃貸住宅を中心に空き家等が多く存在し、引き続き増加が見込まれることから、空き家等の有効活用も課題となっています。
 国では、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度や居住支援協議会による支援の強化など新たな制度を盛り込んだ「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の改正案が先月閣議決定され、今国会に提出されています。
 本市は、同法案成立後、民間賃貸住宅市場を活用した新たな住宅セーフティネット制度について、地域の実情等を踏まえ、具体的な制度設計に向けて関係者と検討を進めたい。

市は率先して独自の高齢者施策を(意見)
【藤井議員】高齢単身者の増加が見込まれるなど、安心して暮らせる住宅の確保を可能とする住宅セーフティネット機能の強化が重要な政策課題」との認識でした。
 言うまでもなく住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台ともいうべきものです。
 先ほどの答弁で国に施策についても触れていましたが、国の施策の枠内にとどまらず、名古屋市独自の高齢者に特化した施策を率先してとっていただきたいと強く意見を申し上げておきます。

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