2011年6月定例会

岡田ゆき子議員の個人質問② 介護保険について

2011年6月30日
岡田ゆき子議員

介護保険から軽度者をはずすな

【岡田議員】6月に介護保険法が「改正」されました。日本共産党はこの改正案の重要な問題点を指摘し、反対してきました。

今回、大きく変更されるのは、要支援と認定された場合に、市町村の判断で介護保険給付を受けられる人と保険からはずされる人が生まれる点です。これは、「介護予防・日常生活支援総合事業」といいますが、長いので以下総合事業と呼びます。この「総合事業」を、まず市町村が導入するかしないか決めることとなります。

現在は、要支援認定されると、介護保険給付を使って、ヘルパーなど利用する事ができます。ある女性は、働いている娘さんの夕食を作ってあげる事が毎日の生き甲斐、やりがいでしたが、病気のため、体力が落ちてからは、+食事つくりができず、落ち込んで自室でじっとしている事が多くなりました。ケアプランでは日常の活動を増やし、意欲的に生活できることを目標にして、ヘルパーが入り、話をしながら献立を考え、一緒に歩いての買い物や調理を行う事で、徐々に明るく元気になっていきました。

しかし「総合事業」を導入すると、まず介護保険サービスの対象にするかどうかを自治体が決めます。この方の場合、調理は大変ですが自力で食事はできるため、ヘルパーとの食事作りは、弁当の配達に置き換えられ、安否確認は、専門職の訪問から、例えば近所の人の訪問に置き換えられることも考えられます。

高齢者から自立心を奪いかねない、保険サービスの縮小は、予防どころか、要介護状態を増やしかねません。2006年の改定で、予防給付事業が始まり、サービス量が減らされました。その制度を十分検証する事無く、さらにサービスを抑制するのが今度の法改正です。

これではますます、高齢者にとって、保険料はどんどん取られるのに、利用は期待できない、そういうものになっていくのではないですか?

健康福祉局長にお聞きします。総合事業は導入せず、要支援と認定された高齢者には全て介護保険サービスを続けていただきたい。市の考えを聞かせて下さい。

サービス低下を招かないよう被保険者の立場に立った施策の方向性を見極めたい(局長)

【健康福祉局長】介護保険法の改正で、「介護予防・日常生活支援総合事業」が創設され、来年4月1日から新しい事業としてスタートするとされた。この事業は、介護予防サービスや配食、見守りといった日常生活支援サービスを総合的に実施できる制度で、事業の導入は、市町村の判断に委ねられている。

現時点では、制度の詳細な組み立てが明確になっていない。今後、国から示される事業の詳細を確認のうえ、「名古屋市高齢者施策推進協議会」の意見もいただきながら、サービス低下を招くことのないよう被保険者の立場に立った施策の方向性を見極めたい。

介護保険料の引き下げを

【岡田議員】2000年に介護保険が開始となって、保険料が40歳から強制的に取られるようになりました。介護保険財政は、この10年間、実は、毎年黒字です。特に2005年には施設入所にかかる居室費、食費が一部自己負担となり、翌年には、予防給付が開始となって、ベッドなどの福祉用具の貸しはがし、軽度者のサービス利用範囲の縮小などが行われました。サービスを削った結果として、介護給付費準備基金残高は、2006年12億、2007年17億、2008年40億、2009年50億円と増え続けてきました。

高齢者からは、使えない保険なら保険料の天引きは止めてほしい、止めるにはどうしたらいいかといった声がたくさん聞かれます。

そこで質問です。介護保険料を低く抑えよというのは多くの市民の声です。計画的に基金を取り崩すなどして保険料を下げるべきではありませんか。保険料は3年に一回改定され、次回は来年です。来年度の介護保険料について、市はどう考えますか。

適正な保険料の設定に努めたい(局長)

【局長】24年度を初年度とした第5期の介護保険料の設定にあたり、まず、高齢者人口や要介護認定者数の増に伴う保険給付費の増分を正確に見込む必要がある。また、「介護予防・日常生活支援総合事業」の他、在宅サービスの充実を図るため、24時間対応の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」等の新たなサービスが創設された。こうした事業の内容も詳細を早急に把握し、必要な保険給付費を見込む必要がある。

介護給付費準備基金残高は、計画期間の3年間において余剰金が生じた場合は、次期計画期間の保険料に充当し、不足が生じた場合は、次期保険料で徴収することが定められている。

今回の法改正で、各都道府県の財政安定化基金を24年度に限り、保険料の増加の抑制を図るため、その取崩しが可能とされた。しかし内容詳細は不明となっている。

第5期介護保険事業計画策定にあたり、適正な保険料の設定に努めたい。

【岡田議員】待機児解消や介護保険については今後も引き続き取り上げていきます。終わります。

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