2017年6月定例会

山口清明議員の個人質問 ②臨海部の開発(2017年6月26日)

臨海部の開発とまちづくりについて
山口清明

レゴランドや城ふ頭の状況はどうか。レゴランドの入場者数はどれだけか
【山口議員】ウォーターフロントやベイエリアとも呼ばれる水辺空間、臨海部は都市魅力を向上させる大事なポイントです。名古屋の臨海部はどうでしょう。名古屋港は産業と物流の拠点として開発し整備されてきましたが、都市魅力という点では、残念ながら「みなとまち」という情緒と風情あふれる界隈だとはなかなか言いきれないのが現実です。
 名古屋市のまちづくりの基本となる都市マスタープランでは、臨海部について、魅力ある親しまれる港づくり、として「金城ふ頭の開発」と「ガーデンふ頭など水辺の交流空間の魅力とにぎわいづくり」そして「中川運河の再生」の三つが位置づけられています。
 名古屋港管理組合は、「親しまれる港づくり」を政策の柱の一つとし、都市計画に相当する名古屋港港湾計画では、魅力ある交流空間の形成として金城ふ頭とガーデンふ頭をそれぞれ位置づけています。
 しかし名古屋市と名港管理組合と計画主体が二つあることも手伝ってか、臨海部の開発がチグハグに感じるのは私だけでしょうか。いまいちど、臨海部の開発とまちづくりについて考えてみたいと思います。
さて、年間来場者200万人計画のレゴランドが鳴り物入りで開業して2か月が過ぎました。この間の新聞記事の見出しをふりかえりましょう。
 3月には、「レゴランド県内経済効果895億円」「レゴランド新目玉」「新たな名古屋の顔」「新名所続々沸く金城ふ頭」「名古屋港に『年1000万人来訪』予想も」と景気のいい見出しが並んでいました。
 開業直後の4月には、「レゴの街並み 前夜から列」「レゴランド、出足順調 家族客ら『また来たい』」「レゴランド県外から続々」という見出しに交じり「開業初日 駐車場混乱なし」「懸念の渋滞なく」「経済効果に課題も」が現れます。
 開業一か月後、「レゴランド集客上々」「あおなみ線2割増」「宿泊満室」との見出しと共に「レゴランドでお試し割引」「人気も料金も高く リピーター獲得課題」目立った混雑なし」「レゴランド人気築ける?」「入園料に不満も」といった見出しが目につきだし、5月に入ると、「レゴランド、火・水曜休園」「レゴランド水筒OK」「メーカーズピア脱レゴ模索」「開業二カ月 明暗二分、撤退店舗も」「集客苦戦 緊急値下げ」「レゴランド早くも値引き」という記事が続きました。
 「肩透かしだった」との声を聞きます。第二のイタリア村にならないように、がんばっていただきたい。
 この2か月半のレゴランド、金城ふ頭の状況をどう受け止めていますか。開業前の予想と比べてどうですか。レゴランドの入場者数も答えてください。まず現状認識をうかがいます。

レゴランドは入場者数を公表しないが、一定の効果があったと思う(局長)
【局長】レゴランドは来場者数について公表していないが、事業者から4月は天候不順の日が多く低調だったものの、5月からは予想以上の来園者であると聞いている。
 4月から2ケ月間のあおなみ線の金城ふ頭駅の乗車人数は約17万5千人増、前年度比233%、金城ふ頭地区全体の駐車台数で約8万台増、前年度比206%となっており、大手旅行予約サイトでのゴールデンウィーク期間中の家族旅行も「名古屋駅・伏見・丸の内」エリアで前年度比108%となり、増加率で全国トップになったことから推案すると、レゴランドの開業により一定の賑わいが創出されたと認識している。

市営金城ふ頭駐車場の利用状況が低い。月10万台の見込みはどうか
【山口議員】名古屋市営立体駐車場の稼働状況はどうでしょうか。収容台数5010台、国内最大規模の市営立体駐車場。建設費193億円を20年間の割賦払で利息を含めると222億円、これを料金収入により30年間で回収する計画です。
 30年間の料金収入を440億円と見込んでおり、年間で約14億円になります。これを平日1000円、休日1500円の料金で賄うことになりますが、金城ふ頭への来場台数は年間120万台としており、単純計算で毎月10万台の利用が30年間続くという前提です。
 現状はどうか。報道等によると休日でも2000~3000台と収容台数の半分程度の利用にとどまっています。ポートメッセで大きなイベントがあってもこの台数です。平日はほぼ三桁ですが、さらにレゴの休業日が加わります。どうなるのでしょうか。このままでは最悪、税金投入という事態まで想定されかねません。
 市営立体駐車場について、当初見込みよりかなり利用が少ないと思いますが、利用状況の現状認識と今後の見通しについて答弁を求めます。

2ヶ月問で計約9万5千台。今後はもっと増える(局長)
【局長】4月で約4万4千台、5月で約5万1千台、2ヶ月問で計約9万5千台の利用があったが、今後、夏休みや、国際展示場のロポ力ツプやモーターショ一など大規模催事が子定されており、今以上の需要が見込まれる。来年度以降は、平成30年度にレゴランドホテル、平成34年度に国際展示場新第1展示館が開設、メイカーズピアやレコランドの拡張なども計画されているので中長期的には更なる駐車場需要が見込める。  金城ふ頭駐車場は金城ふ頭全体の交通事情を受け持つ集約駐車場として整備したものであり、今後は暫定的に利用している駅前駐車場との統合も含めてエリア全体の集約駐車場として本格的に機能させていきたいと考えている。

レゴランドの入場者数など必要な情報を共有し、必要な対策ができるよう、工リアマネージメントの抜本的強化が必要では
【山口議員】私が今回、問題にしたいのは、個々の企業ではなく、金城ふ頭のエリアマネジメントです。
 金城ふ頭では進出企業など11施設などで「金城ふ頭まちづくり協議会」が組織されています。エリアマネージャーはレゴとメーカーズピアの共同代表で、。名古屋市と名古屋港管理組合がサポートしています。地域開発の調整役のはずですが、その機能が十分に果たされていません。
 いくつもの問題が生じています。
 レゴへは再入場ができません。再入場の可否すらレゴランドとメーカーズピアで認識が一致していなかったのか?休業日の設定によるメーカーズへの影響は検討されたのか?金城ふ頭とガーデンふ頭を結ぶ民間事業者によるシャトルバスは集客に苦戦しています。休業日も運行を続けるのか?シャトルバスを見ていると水上交通は民間ベースで成り立つのか不安を覚えます。
 立体駐車場はガラガラなのに市が土地を貸している一千台収容の平面駐車場に車が流れています。ふ頭内の駐車場の使い分けすらできていません。
 立体駐車場が高いからと、あおなみ線沿線の大型店駐車場(パーク&ライドに位置付けられてる駐車場)に車を止めて金城ふ頭に行く人もいます。想定外の出来事が続々と起きています。
 金城ふ頭のエリアマネジメントが機能していないのではありませんか。
 レゴランドの入場者数など必要な情報を関係企業と行政で共有し、エリア全体で必要な対策を打てるようにアマネジメントの抜本的強化が必要と考えますが、いかがですか。

街づくり協議会を設立。物流への影響がないよう交通誘導対策をすすめてきた(局長)
【局長】金城ふ頭地区の事業者間で情報共有を図ることは重要なことと認識している。こうした観点から街づくり協議会を設立し、交通渋滞などで物流へ影響さないよう交通誘導対策を中心にすすめてきた。
 にぎわい創出という点では、必ずしも情報共有が十分にされていない事態も見受けられた。今後は、レゴランドや他の施設間との情報共有をより一層図りつつ、工リア全体でのさらなるにぎわい創出と円滑かつ効率的な管理運営ができるよう努めたい。

臨海部全体のビジョンを示す総合計画が必要ではないか。誰が責任を持つのか
【山口議員】イタリア村が破たんした後、再開発が進まないガーデンふ頭について、名古屋港管理組合は有識者による検討会を立ち上げ、開発基本計画を策定中です。
 このエリアには、築地ポートタウン計画があり、地域住民の声も一定反映させてきましたが、ガーデンふ頭をどうするか、まちづくりの視点から市としても連絡調整にとどまらずもっと関与すべきです。市街地と臨港地区で行政主体がちがうから、といってバラバラな計画では困ります。
 一方で、臨海部全体をみると、広域アクセスの利便性を活かし広域交流拠点をめざす金城ふ頭と、背後圏の地域住民に親しまれる交流拠点をめざすガーデンふ頭では、開発のコンセプトもターゲットも異なります。
これから開発が進んでくる港明地区や中川運河も含めて、各エリアの特徴を生かしながら、みなと全体の連携や一体性を確保が課題です。エリアごと役所ごとの開発では全体としてチグハグになりかねません。
 ところがいまは、臨海部全体を網羅する計画や指針がありません。しかも、まちづくりの主役であるはずの住民の思いが臨海部の開発には反映されにくいのです。臨港地区は居住エリアではありませんが、近隣住民が我が街の自慢、と感じるような施設や事業でこそ、来訪者へのおもてなしもできるというものではないでしょうか。
 そこで、各エリアのまちづくり効果を最大化し、みなと全体のにぎわいを生み出す、そのために、各エリアの開発コンセプトやスケジュール感、回遊性の確保などを含めたビジョンの共有とその進行管理が重要となります。
 そのためには、まず、臨海部全体のビジョンを示す総合計画、みなとまちをつなぐマスタープランとなるようなものが必要と考えますがいかがですか。
 臨海部の開発とまちづくりの進行管理には誰が責任を持つのですか。

ガーデンふ頭と金城ふ頭との連携強化のプロジェクトチームで(局長)
【局長】横浜や神戸と比較すると、名古屋の港エリアは都心部との距離感があることに加え、内外に認知されている施設が少なく、港湾物流拠点としてのイメージが強い一方、ウォーターフロントとしてのイメージが形成されていない。
 今年秋から行う中川運河の水上交通は、名古屋駅から名古屋港を水辺空間で結ぶことにより、港との距離感をより身近なものに感じさせられる有効な手段と期待している。
 また、ガーデンふ頭と金城ふ頭との連携強化を図るため、本市、レゴランド・ジャパン株式会社、名古屋みなと振興財団、名古屋港管理組合の4 者によるプロジェクトチームを昨年10月に立ち上げ、両ふ頭間の施設間の連携強化にむけて検討する。

入場者数も知らずに、施策の展開が できるのか(再質問)
【山口議員】臨海部の開発とまちづくりについて、情報共有が十分でない事態も見受けられた、と答弁がありました。いちばん共有してほしい情報はレゴランドの入場者数です。周辺のデータしか答えがない。一定の賑わいが生まれた、と言っても説得力を持ちません。
入場者数を情報として握っていないと、施策の展開に困るのではないか。

国ごとの入場者を公表しない事業者だ。前売券情報は共有している(局長)
【局長】テーマパークでは運営会社が半期、または年単位で入場者数を公表しているところもあるが、レゴランドは世界中にあるレゴランド7施設全体の入場者数を年に一度公表しているが、国ごとの施設別の入場者数は公表しない方針と聞いている。
日付指定の前売券の販売状況を踏まえた混雑レベルの予測情報をレゴランドから受けており、他のイベント情報と併せて金城ふ頭まちづくり協議会のメンバーにおおむね2週間ごとに最新情報を提供している。こうした情報をエリア全体の交通処理体制や各施設の運営体制に生かすなど活用している。

プロジェクトチームを立ち上げてこの始末。何してきたのか(再質問)
【山口議員】昨年10月に二つのエリアの連携をはかるためにプロジェクトチームを立ち上げたというが、作られていて今の現状だ。深刻だ。プロジェクト会議は何回やったのか、シャトルバスの状況はどんな検討したのか。

ふ頭間連携強化の相互PR、レゴランドや水族館を訪れたインバウンドの他施設への誘導策、新たな宿泊施設をみすえた販売戦略などを協議(局長)
【局長】金城ふ頭とガーデンふ頭間の連携強化に向けて相互PR、レゴランドや水族館を訪れたインバウンドの他施設への誘導策、新たな宿泊施設をみすえた販売戦略などについて、全体会議は半年で2回、個別・具体の課題ごとの打ち合わせは随時実施しています。今後これから行う水上交通等、エリア間の連携や回遊性強化にむけた具体的な方策についてシャトルバスとの連携も含めてプロジェクトチームの中で引き続き検討します。

回遊性や一体感のある、みなとエリア全体の観光拠点づくり、賑わいの創出も含めたまちづくりについての計画を(再質問)
【山口議員】いくつか課題がある。回遊性を高めるというならシャトルバスを含めて、一日乗車券、土日エコキップで乗れるようにしていていただきたい。
 敬老パスの経済効果の話があったが、近隣のテーマパークは高齢者割引をやっているところが多い、レゴランドにもこういう努力を求めてほしい。
 港、船、これを観光資源として生かすような計画や指針をつくっていただきたい。

市がイニシアチブをとり名港管理組合との連携のもと、交流施設や交通事業者と協議を重ねできるだけ早く、可能なことから取り組む(堀場副市長)
【副市長】在進められている各拠点開発について、 水辺空間のポテンシヤルを最大限活かしつつ、これら拠点間の回遊性を向上させ、ウォーターフロントのイメージを発信することは、 さらなる名古屋の都市魅力の向上において重要である。こうした視点に立ち、港湾機能と調和した回遊性や一体観のある港エリア全体のまちづくりに向けて、本市がイニシアチブをとり名古屋港管理組合との連携のもと、交流施設や交通事業者と協議を重ねできるだけ早く、可能なことから取り組む。

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