名港議会 高橋議員の一般質問① 大規模展示場(2016年3月28日)

大規模展示場について

稲永ふ頭から空見ふ頭への変更を 名古屋市からどう聞いているのか大村と演壇
【高橋議員】昨年6月、本組合議会の本会議において、金城ふ頭とガーデンふ頭の関係についてどう考えているかという山口議員の質問に対して、当時の管理者である河村名古屋市長から、唐突ではありましたが、「ガーデンふ頭から金城ふ頭へ向かう途中が非常に寂しく、稲永ふ頭に広大な土地があり、そこにアジア最大級の国際展示場をつくっていくということを、断じてやっていきたい」と回答がありました。その後、河村市長は、本年2月の記者会見で、稲永ふ頭への大規模展示場建設の調査を行う中で、空見ふ頭を候補地として話が上がっていることを発表しました。
 一方、愛知県は中部国際空港島に大規模展示場を建設することが発表し、具体的な予算もつけられました。県議会では、金城ふ頭にある名古屋国際展示場の利用実績について触れた質問がなされ、大規模な展示会を毎月実施できるかどうか明確な回答はないなど、先の見通しもまだ具体的にはなっていません。
 そのような中、今後、名古屋市と愛知県との間で調整がつかず、空見ふ頭と空港島の両方に大規模展示場が建設されることになってしまえば、二重行政になるどころか、金城ふ頭の国際展示場と合わせて、3つも展示場ができてしまうのではないでしょうか。市民県民からも税金の無駄遣いとの批判もあがり、名古屋港にとっても混乱することになってしまうと心配します。
 河村市長が掲げる空見ふ頭への建設は、管理組合でも課題を考えていかなければなりません。港の安全な環境を守っていくためにも、市長の独断ではありますが、名古屋市からの情報提供が必要です。
 そこでお聞きします。名古屋市からは、空見ふ頭での大規模展示場建設における経緯などについて、情報提供がなされてきたのでしょうか。大規模展示場計画
2月3日の名古屋市長の記者会見時に配布された資料で説明を受けた

【企画調整室長】本年2月3日の名古屋市長の記者会見時に配布された資料により、これまでの検討の経緯や検討エリアの概要等の説明を受けております。

空見ふ頭に建設するとしたら、どのような問題が生じるか

【高橋議員】もし仮に、空見ふ頭へ建設となってしまえば、用地の利用目的が展示場建設に適しているのか、自動車の交通対策は充分なのか、人が安全に歩けるのか、考えなければならない課題は山ほどあると思います。
 そこでお聞きします。仮に空見ふ頭に大規模展示場を建設するとしたら、どのような問題が生じると考えていますか。

土地利用計画の変更や臨港地区内の分区の見直しが必要。一般車両と物流車両との交通対策等も必要

【企画調整室長】空見ふ頭の展示場検討エリアは、港湾計画では工業用地と定められており、臨港地区内の分区では工業港区に指定されています。このことから、空見ふ頭に展示場を整備する場合、港湾計画における土地利用計画の変更や臨港地区内の分区の見直しが必要です。
 エリアの東側は、鋼材・セメント等の企業が立地、南側の金城ふ頭は、完成自動車を取り扱う物流拠点とともに、レゴランドなどの交流拠点開発も進められ、更に増加する一般車両と物流車両との交通対策等も必要と考えている。

管理組合は市長の発言に振り回されず、冷静に判断を(意見)

【高橋議員】大規模展示場の建設については、いくつもの課題があることがわかりました。答弁があったように、この地域は工業用地として、工業の用に供する用地と定められており、臨港区域内の分区でも工業港区とされているということは、現在のままでは大規模展示場の建設もできない、今後ますます増える人、車両などの交通対策も必要など、安全面の確保にも課題が大きいわけです。管理組合が市長の発言に振り回されず、冷静に判断するよう要望します。

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