2016年2月定例会

可決した報酬引上条例の再議に対する山口清明議員の討論(2016年3月18日)

他都市との均衡を否定した検討過程を忘れた?
 議会基本条例をもとに自ら決めた報酬800万円だ

山口演壇3月8日の本会議で自・民・公が民意も聞かず、お手盛りといわれかねない「議員報酬の特例に関する条例」を可決したことに対し、河村市長が「認められない」と「再議」にかけることを表明し、18日の本会議に提案。本会議や委員会での質疑ののち、自・民・公・維が「自・民・公の原案」を再び可決してしまいました。この再議の審議にあたって、山口清明議員が日本共産党の見解を表明して、報酬引き上げには反対の討論を行いました。

 再議に付された、議員報酬引き上げ条例に、反対の立場から討論します。

市民から怒りの声が
 3月8日の本会議で報酬引き上げ条例が強行されると、私たちにも市民から怒りの声が届きました。
 ある男性からは「市会議員選挙で投票したが、議員報酬あげるとは一言もいってなかった。次、投票いたしません」。
議会の信頼を失う事態
 報酬引き上げに賛成した議員に投票しない、というだけではありません。議会そのものが市民からそっぽを向かれる。そんな事態まで、強引な報酬引き上げは招くのです。市民の信用を失ったら、議会に何ができるでしょうか。

他都市より低いのが唯一の理由
 先日の本会議では、引き上げの理由らしきものとしては唯一、「旧五大市や愛知県の議員報酬と比較して、本市だけが大きく乖離している」からと答弁がありました。

基本条例では削除した項目だ
 でもみなさん、議会基本条例の策定経過を思い出してください。基本条例の中間段階の案文では、議員報酬について「他の同規模地方公共団体との均衡等を考慮」するとなっていましたが、分科会の協議を通じてそこが「削除」され、「本市の独自性を発揮して議員定数及び議員報酬を定めること」になったのです。

議会基本条例制定研究会での<座長案>
第 条 議員定数、議員報酬及び政務調査費に関しては、別に条例で定める。これらの条例について、これを制定し、又は改廃するときは、議会基本条例の趣旨を踏まえ、議員がこれを提出する。
2 議員定数については、議会基本条例に定める議員の役割を果たし、市政に民意を反映できるよう、人口比例、他の同規模地方公共団体との均衡等を考慮し、別に条例で定める。
3 議員報酬については、本市の処理する事務の範囲、財政規模から議員が広範囲な責務を全うするには、議員活動に専念できる制度的な保障が必要であることを勘案の上、公選としての職務及び他の同規模地方公共団体との均衡等を考慮し、別に条例で定める。 
 
分科会で議論して出した案
第 条 議員定数及び議員報酬に関しては、別に条例で定める。これらの条例について、これを制定し、又は改廃するときは、議会基本条例の趣旨を踏まえ、議員がこれを提出する。この場合、民意を聴取するため、参考人制度、公聴会制度等を泯用することができる。
2 議員定数については、議会基本条例に定める議員の役割を果たし、各層の多様な民意を市政に反映させるために十分必要な人数を確保し、人口比例等を考慮し、別に条例で定める。
3 議員報酬については、本市の財政規模、事務の範囲、議員活動に専念できる制度的な保障、公選としての職務や責任等を考慮し、別に条例で定める。 
 
成立した基本条例
第16条 議員定数及び議員報酬に関しては、別に条例で定める。これらの条例について、これを制定し、又は改廃するときは、議会基本条例の趣旨を踏まえ、これを提出する。この場合、民意を聴取するため、参考人制度、公聴会制度等を活用することができる。
2 議員定数については、地方自治法の趣旨を踏まえ、議会基本条例に定める議員の役割を果たし、各層の多様な民意を市政に反映させるために必要な人数を確保し、人口比例等を考慮し、別に条例で定める。
3 議員報酬については、地方自治法の趣旨を踏まえ、本市の財政規模、事務の範囲、議員活動に専念できる制度的な保障、公選としての職務や責任等を考慮し、別に条例で定める。 

名古屋市会が独自に決めた800万円
 その経緯は、基本条例制定の「研究会報告書」に載っています。名古屋市会が、まさしく本市の独自性を発揮し、市民の声もよく聴いて、みんなで決めたのが、いまの報酬800万円だったのではありませんか。

市民の理解も納得も得られない
 定数削減で民意を削り、報酬引き上げでも民意を受け止めない。これでは市民の理解と納得は得られません。
 いまこそ市民の声に謙虚に耳を傾けましょう。市民の声を聴かぬままの報酬引き上げには断固、反対します。
 ご賛同いただくよう、心から呼びかけて、討論を終わります。

自民公維が再議を否決・・・報酬引き上げを再可決
 再議は、出席議員の2/3、75人だと50人で可決されます。採決の結果、自・民・公・維新の50名で引き上げ条例を再可決しました。

 

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