南京事件討論会での藤岡信勝氏の声明に抗議

南京事件討論会その後 

 南京事件の討論会へ参加しないことを表明しましたが、歴史の事実を認めない勢力からは事実義認の一方的な声明が出されています。山口議員の談話を紹介します。

 藤岡信勝氏の5月19日付けの声明に抗議する  2012年5月24日

 日本共産党名古屋市会議員 山口清明

  5月19日の「南京事件を自由に議論する議員有志の会」主催の公開討論会にパネリストとして招かれた藤岡信勝氏は、当日記者会見を開いて、私が参加できない旨を表明したことに対して、日本共産党は南京事件について一切の発言権を失った、党名古屋市議団が行った市長発言撤回の申し入れを「撤回」せよ、とする声明なるものを発表した。しかし、この声明にはいくつもの事実誤認や問題が含まれており、看過できない。

 1. 私がこの討論会へ参加しなかったのは、声明にある「党本部からストップがかかり、不本意ながら出席することができなくなった」からではない。討論会の目的や性格及び内容を慎重に検討した結果、主催者から私に伝えられた「自由に議論したい」との主観的意図を越えて、南京事件の存在そのものを否定する立場から河村市長発言を擁護する行事にならざるを得ない、と私自身が判断した結果である。討論会への出席要請は、私個人にあったもので、日本共産党を代表して参加するよう要請された事実はない。

 2. 私が5月15日に参加しない理由を文書にしてブログで公開しマスコミ各社に届けたことについて藤岡氏は「これは、私が本日記者会見を開くことを知った故の対抗措置だと考えられます」としているが、藤岡氏が記者会見を開くことを事前に知る由もない。報道機関等から欠席の理由を重ねてたずねられたので見解をまとめたに過ぎない。自分の思い込みをあたかも事実であるかのように描き出すのは控えていただきたいものである。

 3. 藤岡氏はまた、私が「市長発言を撤回しなければ議論に参加しない」としていることを「詭弁に満ちたもの」と言うが、河村市長は、市議会での私の質問に対し、南京事件の存在を認めた政府見解を「私の意見とほとんど同じ」と認めた。しかしながら「一般的な戦闘行為はあったが南京事件はなかったのではないか」とする2月20日の南京市代表団への公的な発言を撤回しない。この河村市長の態度こそ「詭弁に満ちたもの」というべきであろう。

 4. 今後とも、南京事件に関する歴史学の研究成果に謙虚に学びながら、日本と中国、名古屋市と南京市の友好関係の発展のために力を尽くす。そして、その関係発展のいまや最大の妨げとなっている河村市長発言の撤回を求めてさらに奮闘するものである。

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