平和な商業港である名古屋港に自衛艦入港は不適切(2012年5月24日)

日本共産党名古屋市議団が申し入れ

海上自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」が、5月31日、名古屋港に入港、6月1日に一般公開を行うことが明らかになり、日本共産党市議団は5月24日、名古屋港管理組合に、自衛艦の入港を拒否するよう申し入れを行いました。申し入れには、5人の市会議員全員が参加しました。 

全文は以下の通り

2012年5月24日

名古屋港管理組合 管理者 大村秀章 様

日本共産党名古屋市会議員団団長 わしの恵子

海上自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」名古屋港入港に関する申し入れ

海上自衛隊は5月31日から6月2日まで護衛艦「ゆうぎり(3,500t)」を名古屋港に入港させ、6月1日には一般公開も行うことを発表した。

青森県の大湊港を母港とする「ゆうぎり」は昨年6月にも名古屋港に入港している。名古屋港への軍艦入港が毎年の慣例のように行われることは、商業港である名古屋港の軍事利用につながるものであり、容認することはできない。

また市民県民の憩いの場であるガーデンふ頭で軍艦の一般公開を行うことは、憲法違反との指摘もある自衛隊の広報活動に他ならず、市民に親しまれる港づくりとは相いれない。

各国港湾の発展には平和な国際環境が欠かせない。

名古屋港の発展にとっては、とくにアジア諸国との平和友好・経済交流の維持・発展が不可欠である。しかし残念なことに、河村たかし名古屋市長の南京事件否定発言により日本と中国、名古屋市と南京市の交流が妨げられる異常な事態が続いている。私たちは過去の侵略戦争と植民地支配がアジア諸国に多大な損害と苦痛を与えた歴史を忘れてはならない。とりわけ港湾管理者には国際的に通用するまともな歴史認識が必要とされている。

北東アジアをはじめ、国際的にも軍事的緊張を高めるような動きを止めさせてこそ、名古屋港は国際貿易港として大いに発展することができる。日本はいまこそ日米軍事同盟から抜け出し、この地域の軍縮を先頭に立って進めるべきである。毎年のように自衛隊の軍艦を入港させることは名古屋港の発展にとってひとつもプラスにはならない。

よって以下の点を申し入れる。

1.海上自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」の名古屋港入港を拒否すること。

2.ガーデンふ頭での軍艦の一般公開を行わせないこと。自衛隊への勧誘など乗組員の休養・補給以外の活動に港湾施設を利用させないこと。

3.港湾管理者として日本国憲法を厳守し、とりわけ憲法9条の不戦・平和の精神をあらゆる港湾行政に貫くこと。

 

 

キーワード: