公立保育所・私立幼稚園 「廃園計画」 市は撤回を

 5月13日の教育子ども委員会で、「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画」及び「名古屋市立保育所のあり方に関する基本方針」について質疑が行われ、日本共産党の岡田ゆき子議員が質疑しました。

 市は「園児数の減少」を理由に現在20園ある市立幼稚園のうち5園を廃止する方針です。市は、共働き世帯等のニーズが高い「預かり保育」事業を全ての市立園で実施してきました。

 全体としてはまだ、園児減少に歯止めはかかっていませんが、岡田議員の質問に対する答弁で、「預かり保育」時間を朝・夕延長して試行実施している2園では、園児数が増加していることが明らかに。市に求められるのは全園での時間延長ではないでしょうか。  

 市立幼稚園は、発達障害やアレルギー疾患など配慮が必要な子どもを積極的に受け入れ、園児全体のなかでの割合も年々増えています。                              

 さらに、すべての市立園でインクルーシブ教育(障害や病気の有無、国籍、性別などさまざま違いや課題を越えて、すべての子どもが同じ環境で共に学び合う教育)を実践しています。

 岡田議員の質問に対し、市教委は「存続する園と認定こども園で、インクルーシブ教育をすすめ、私立園も含めた受入れ園を広めていく」と説明するだけで、廃園によって配慮が必要な子どもの行き場が失われる問題については答弁できませんでした。

 一方で公立保育所も、施設数を4割削減したために、現存施設での障害児受け入れ数は倍増しています。保育所での対応も限界です。
 廃園の最大の理由は、市が進める「行革」方針と、施設老朽化対策に必要な財源「不足」。しかし、配慮が必要な子どものための財源は、市の予算全体で検討すべきことです。

 市は、今後10年をめどに公立保育所と市立幼稚園を統合し、公立認定こども園を「基幹園」として6園整備し、市全体の幼児教育・保育の質の向上に貢献するとしています。同園をインクルーシブ教育・保育の実践研究の場とするほか、障害児保育の増加をふまえて、公立発達支援事業所も併設、モデル実施する方針です。(下の図は5月13日教育子ども委員会の説明資料より)

 その一方で、二施設の統合で園児数が130~150人規模のマンモス園となり、それに見合う広い敷地や安全で落ち着いた空間をどう確保するか、課題も残されています。
 幼稚園と保育所。目的も文化も異なる事業で、「お昼寝は?」「給食は?」「教諭と保育士で働く条件はどうなる?」―課題は山積しています。
 廃園対象の幼稚園では、保護者・OBの存続求める運動が始まっています。

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