3月19日 2月定例会 2026年度一般会計予算 田口 一登議員の反対討論

生活保護世帯から水道料金を吸い上げどっさり減税 富裕層にはどっさり減税 どちらも5億円

 3月19日の市議会本会議で田口一登議員は、来年度予算の原案および修正案に対する反対討論を行いました。予算案は日本共産党などの反対少数で修正可決されました。田口議員の討論の概要を紹介します。


 来年度の予算案には、小学校給食費の無償化など市民要求に応える施策が部分的には盛り込まれている一方で、「住民の福祉の増進」に逆行する近年にない重大な問題があります。
 その一つが、公の施設の使用料改定です。これには3つの問題点があります。
 第1に、752にものぼる施設が対象となる軒並み値上げであり、物価高騰で苦しんでいる広範な市民に、今年度では12億6千万円、平年度ベースでは34億4千万円もの負担増を強いることです。文化施設の使用料値上げは、利用する文化団体にとどまらず、文化・芸術を鑑賞する市民も、入場料の引き上げとなって影響を受けるでしょう。 
 市長は本会議の提案理由説明で、「利用者の急激な負担増による影響にも配慮し上限率を設定」したと述べましたが、上限である1.5倍の値上げが急激ではないとお考えなら、市民感覚とあまりにもかけ離れていると言わなければなりません。

 第2に、「住民の福祉の増進」を目的とする「公の施設」に受益者負担論を導入した間題です。スポーツセンター等の駐車場では、料金が2倍、3倍に値上げされるところが少なくありません。
 「周辺駐車場と同程度の料金とする」との受益者負担の考え方にもとづくものですが、公の施設の駐車場は、施設を利用する市民の利便性を向上させ、施設の利用を促すためのものです。
 その料金を、収益をあげるためのコインパーキングと同程度の料金とすることは、公の施設を収益施設に変質させる考え方にほかなりません。

 第3に、富裕層優遇の「減税」の財源づくりのために、福祉の後退を招くことです。河村前市長も広沢市長も、市民税減税の財源は「行革」で生み出すと述べてきました。「行財政改革」の一環としての使用料値上げが市民の負担増をもたらすことから、市民税減税が市民サービスの低下を招くものであることが、明白になったのではないでしょうか。

 使用料改定にかかる修正案は、駐車場料金の改定に上限を設けるものですが、これによる値上げの抑制額は7千万円余と、原案の12億6千万円からすればわずかであり、市民の負担を増やすことにが違いはありません。公の施設の使用料値上げは撤回すべきです。

 上下水道料金の生活保護世帯などの減免を廃止することも重大です。「福祉の増進を図るため」というこの制度の目的が委員会審査を通じて明らかになりました。生活困窮者の命と生活を支えてきた減免制度の廃止は、福祉の後退そのものです。
 それにもかかわらず、広沢市長は本会議で、「福祉政策を転換していくというものではない」と答弁された。弱者に寄り添う姿勢がまったく感じられませんでした。制度廃止まで1年間の経過措置がありますので、この間に再検討し、減免制度を継続するよう求めます。

 市民税減税は富裕層、高額所得者優遇の減税です。今年度、減税額がトップの方は、492万円も減税されました。この方の推計収入額は約16億4500万円だそうです。その一方で、半数近い市民は減税ゼロ円です。
 減税額が20万円を超える人は、推計収入が7千万円余を超える高額所得者で、1200人余にすぎません。このわずかな高額所得者には総額約5億円の減税をばらまく。その一方で、減税の恩恵がまったくない生活保護を受けている約2万5千世帯からは、減免制度の廃止によって5億円余りを水道料金として吸い上げる。富裕層優遇で生活困窮者に冷たい広沢市政と言わなければなりません。

 市民への負担増では、所得証明や粗大ごみ処理などの手数料値上げ、医療の給付とは別の目的の施策に保険料を流用する子ども・子育て支援金分を含めた国民健康保険料や後期高齢者医療保険料の値上げも看過できません。
弥富相生山道路建設予算は取り下げを
 市民の理解がないのに、弥富相生山線の工事が再開されようとしています。折衷案なるものは、当初の計画の焼き直しであり、道路廃止の方針をなし崩し的に転換するものであります。工事再開に向けた予算は取り下げて、市長自らが住民の意見を直接聞く場を設けることを求めます。

 共産党市議団は予算組替え案を提案しました。「タックス・ザ・リッチ」(富める者に課税を)の立場で、富裕層優遇の市民税減税をやめて、約107億円の財源を確保する。ムダな大型事業などの予算を削り、公の施設の使用料値上げなど市民への負担増は中止し、物価高騰から暮らしを守る施策を拡充する、というものです。この方向でこそ、市民の願いに応えることができます。

 最後に、イラン情勢ですが、国連憲章・国際法は、武力行使の禁止・国家の主権の尊重を大原則としており、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、明白な国連憲章・国際法違反です。日本政府にはアメリカ・トランプ政権に対してイランへの攻撃をただちに中止するよう求めるとともに、いかなる形であれ自衛隊を米軍支援のために派遣しないよう求めて、討論を終わります。

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