名古屋港管理組合議会 本会議(11月12日) みつなか美由紀議員

戦争する国つくりへの危険な動き
特定利用港湾の指定で名古屋港を自衛隊の訓練に利用

 名古屋港管理組合議会が11月12日、開かれ、名古屋港の「特定利用港湾」の指定について、みつなか美由紀議員が質問しました。

 国から名古屋港に「特定利用港湾」に指定したいとの依頼がありました。その理由は「(自衛隊)部隊等の所在地の近くにあり、災害対応を含めて名古屋港を利用する可能性が高いから」とのことです。みつなか議員が「指定を受けることによって、自衛隊による名古屋港の利用が拡大するということはないのか。有事の際に利用されるということはないのか。」と質問すると、名古屋港管理組合は「自衛隊による利用はこれまでと変わらず、拡大することはない」と答えました。
 これまで、名古屋港では、自衛隊の船舶の寄港を受け入れてきましたが、物資の補給、乗組員の休憩が目的です。しかし、「特定利用港湾」に指定された鹿児島港では、自衛隊施設以外の港で初めて護衛艦に実弾を積み込む訓練が実施されたと報じられています。名古屋港も「特定利用港湾」に指定されると自衛隊によるより危険な利用がされるのではないか、安全の確保はどう担保されるのかが非常に危惧されます。名古屋港管理組合は「現時点で名古屋港内での具体的な訓練の計画はない。訓練等の計画をする場合は、国との意見交換の場で相談したい。弾薬等の危険物を取り扱う場合においては、関連する法令に則り、安全に十分配慮すると国から説明があった。万が一、事故があった場合は、図宮化に情報提供すること、原因究明の上、再発防止に努めることを国にしっかり要請していく」と答えました。

 最後に、みつなか議員は、「名古屋港は日本一の貨物量を誇る商業港であり、水族館などガーデンふ頭は市民の憩いの場となっています。このような港を、有事も想定した自衛隊の危険な訓練などに利用するということはあってはいけません。」と述べ、「アジアの国々との交易、貿易が名古屋港の発展の基本。平和な国際環境を守るための外交こそ名古屋港には求められている。特定利用港湾の指定は拒否するべき」と強く求めました。


 【「特定利用空港・港湾」とは】安保3文書の一つである国家安全保障戦略に基づき、自衛隊が必要とする空港・港湾を円滑に利用できるようにインフラ整備や機能強化をすすめる仕組みです。
 指定されると自衛隊のニーズに基づいて港湾整備、平素からの訓練をおこなうようになります。訓練の内容は、大規模災害対応だけでなく、戦闘機の離発着や宮中給油、武器・弾薬等の輸送も含まれています。(右図参照・内閣官房 安全保障局の文書から)合わせて有事の際の対応も見据えた港湾の利活用に関するルール作りも行うとされています。平時と有事が連動しており、有事となれば攻撃対象となる可能性があります。

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