2023年2月議会

江上博之議員の個人質問(2023年3月7日)①「元気に飲んでカラオケ」が市長のコロナ対策の基本なのか

基本的方法が一致点なのか。どのような議論があったのか

【江上議員】コロナ感染が相変わらず広がっているにもかかわらず、岸田政権は、やれ5類にするとか、マスクを外すかどうか、という形で、さも、コロナ禍が縮小しているかのような印象を与えています。そして、コロナ禍の現状がどうなっているのか、私たちへの情報発信がなされないままになっています。5月8日、コロナが第5類に分類されるということですが、ゴールデンウィーク後のコロナ感染の広がりとその対応を心配するのは私だけでしょうか。せめて、名古屋市が、市民の命と暮らしを守る立場でコロナ対応することを求めて質問します。
 1月23日の名古屋市の定例記者会見で、河村市長は、「まあ、元気にみんなで一杯飲んでカラオケ歌って自然免疫をきちっとつくるということは、基本的な方法」と発言しました。当時のコロナの状況はどうであったか。1月9日から15日の週の、救急車が搬送困難の事例が過去最多の317件です。10日には、急病で救急搬送を要請したが、受け入れを32回断られ、227分間現場で待機を余儀なくされた男性もいた、と消防局に確認しました。
 市の集計だけでも、11日には、感染者が4344人、12人の方が死亡です。コロナ禍の死亡かどうかわからないといわれる方がいますが、コロナ感染者がなくなっているという事実を重く受け止めるべきです。この背景には、高齢者施設での高齢者の感染による対応が問題です。高齢者が感染して、医療施設に移そうにも移す医療施設がない、そこで、高齢者施設で留め置き。感染者が増える。このことによって、高齢者の死亡が増えたのではないでしょうか。全国的にも、救急搬送困難の事例が多く高齢者施設でのクラスターが問題となっています。このような時に、河村市長の発言です。市長として大変不見識な発言ではありませんか。
 そこで、健康福祉局長に質問します。名古屋市役所内の議論で、市長が言うコロナ対策に対する基本的な方法が一致点なのでしょうか。どのような議論があったのか明らかにしてください。

病床使用率が70%前後と医療のひっ迫が深刻な時期で関係者が一丸となって対応してきた

【健康福祉局長】2022年11月から2023年2月にかけて続いた第8波はこれまでの波に比べて長期間続き、ピークの1月6日には新規陽性者が4,662人になるなど、市民の生活に大きな影響を与えました。
 健康福祉局としては2022年夏の第7波を受けて、限られた入院病床の中で、高齢者施設での感染防止や療養生活をいかに充実させていくかを第8波に向けた最大の課題と捉え、取り組んできました。具体的には、退院促進、入院病床の受け入れ向上のための補助制度を新設したほか、2023年1月には高齢者施設代表者等を対象としたウェブ会議を開催し、新型コロナウイルスに関する医療の現状や施設内の感染対策、療養上の注意点などの共有を図ったところです。
 市長の発言のあった1月23日の時期を振り返りますと、本市の病床使用率が70%前後と非常に高い水準にあり、医療のひっ迫が深刻な時期でした。健康福祉局は市長と感染状況などの現状を共有し、高齢者施設への対応に留まらず新型コロナウイルス感染症対策全般に関し、市内部はもちろんのこと、福祉施設、医療機関など、市内の関係者が一丸となって対応してきました。

「元気にみんなで1杯飲んでカラオケ歌って自然免疫をきちんと作るのが基本的方法(1月23日の市長定例会見)」という発言の根拠は(再質問)

【江上議員】市長が記者会見した1月23日という日は、コロナ第8波が昨年11月から長期に続き、入院病床が限られている中で、医療のひっ迫が深刻な時期となっていたとの回答で、私の指摘以上に厳しい状況で、病床、ベッドの不足が深刻であったと改めて感じました。
 そこで、市長に質問します。このような深刻な事態をいかに解決するかが求められている時、市長の記者会見発言は感染を広げることにつながるような発言だという自覚はありますか。

自然免疫というのは、感染症対策の基本中の基本(市長)

【市長】新規陽性者数は1月第1週をピークに減少になっている。それより、コロナに限らず感染症にかからない方法としては、やっぱり自然免疫を人間が持っています。それをみんな否定してしまって、学校でもやんやと言われていました、うちでじっとしとれと。そういうことは実は危ないということは非常に的確な発言だと思います。こういうことを言っている専門家の医者もかなりいる。あなたの言っている話ではいかんという人もたくさんいますよ。みんな元気になってちょ、自然免疫をつけてってちょ、と言うのは感染症対策の基本中の基本ですよ。

時期を考えよと言っている。市長として不見識だ

【江上議員】私は自然免疫を否定するものではない。時期を考えよと言っている。市長として不見識だ。発言の撤回を求めておきます。

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