個人質問 江上博之議員(9月15日)

 

 9月15日の市議会で江上博之議員は、「金メダル事件」について河村たかし市長の責任を追及しました。

セクハラの認識ももてなかった市長

 8月4日、河村たかし市長は、表敬訪問にきていただいた五輪選手の金メダルをかむという前代未聞の行為に及ぶという「金メダル事件」をおこし、名古屋市政に大変な汚点を残すことになりました。
 そのうえ、容姿や結婚、恋愛というプライベートに触れるなどの言動を行いながら、それがハラスメントに当たるとの認識が理解できず、他でも同様の言動を繰り返していたことや、当初はそれらを「愛情表現だった」と言う人権感覚のなさに、市への苦情は増えるばかりでした。
 市長は、8月23日に「優勝報告における不適切な行為等について」を市のホームページに掲載し、不適切な行為に「申し訳ございません」と繰り返しました。

セクハラへの自己分析ができない市長

 江上議員は「どこが問題であったのか、どうすべきであったのかについて分析し、市民に説明することが2度と過ちを犯さないことにつながる。そこが答えられていない」と指摘し、「市長としての品格にかける」とただしました。これに対して市長は「周囲に不快感を与える言動はハラスメントになる」というだけで自分の発言のどこが問題かを具体的にこたえず「猛省しながら自戒しながらやっていく」などと答えました。

市民からの苦情が約16,000件

 市長は「不適切な言動に対する責任を明らかにするため」3か月報酬ゼロ条例を提案し、「過去最大の処分」と発言しています。市民からは「金の問題ではない。姿勢の問題だ」と怒りの声がさらに拡大し、市民からの抗議の電話などが9月13日までに15,799件も寄せられ、職員はその対応に追われました。この時間を、共産党などが掲げる最低賃金・時給1,500円で計算すると市長の今回の報酬削減額150万円を超えます。

3か月給与ゼロで幕引きなのか
「自ら痛みのある制裁を課すことが重要(市長)」

 江上議員は「金メダル事件について、『すべては私が悪うございました』という責任の取り方が3か月報酬ゼロ、過去最大処分と言うが、これで『金メダル事件』の不適切な言動のすべての責任を取ったと認識しているのか」と追及。河村市長は「全てとは思っていない。自ら痛みのある制裁を課すことが重要。自省、猛省、自戒、社会にいいことを行っていくということで責任を取っていきたい」と答えました。

辞職すべきだという抗議にどうこたえるか
      ……「猛省、自戒」というだけの市長

 市民からの抗議は9月10日で「辞職すべき」5,733件で41.1%、「不快、不潔」5,378件の38.6%、「きちんと謝罪すべき(謝罪になっていない、悪いと思っているように見えないなど)」4,911件の35.2%などです。8月16日の謝罪記者会見以後に「辞職すべき」が764件も増えています。

 江上議員は、「辞職すべき、という市民の抗議に市長はどう答えるのか、どういう行動をとるのか」と追及しました。市長は「猛省を続けながら、自戒を続けながら、社会にいいことを行っていく」ということを繰り返すのみで、「セクハラについてどう自覚し、今後どうしていくのかということについて市民に説明をしないのか」との追及には「周囲の皆さんが不快に感じられる可能性があることはやりません」というだけで、辞職も説明責任にも言及しませんでした。
 江上議員は「市長としての資格はない」と明確なけじめを示すよう求めました。

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