後期高齢者医療広域連合議会 補正予算案質疑(岡田ゆき子議員 2020年7月臨時会)

《一般会計補正予算案(専決処分)への質疑》

マイナンバーカード取得促進のためのリーフレットは必要ない
          岡田ゆき子議員

リーフレットの具体的な記載内容はなにか
【岡田議員】
一般会計補正予算案(第1号)は、被保険者に送付する被保険者証の発送の際リーフレットの追加封入業務にかかわる委託料を予算措置するものです。3点質問します。 追加封入するリーフレットとは、2021年3月からマイナンバーカードが健康保険証として利用できることを知らせるものだと聞いています。その具体的な内容をお聞きします。

保険証としての利用方法や事前登録が必要なことなど(課長)
【管理課長】今回送付したリーフレットは、国が作成した原稿を用いて印刷したもので、その内容は、タイトルを「2021年3月(予定)からマイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになります!」として、
・保険証としての利用方法
・利用するには事前に登録が必要なこと
・12桁の数字は使用しないこと
・よくある質問への回答
などを記載している。

国の通知は法律上どういう効力があるのか
【岡田議員】このリーフレットの被保険者への発送については、国から通知が発出されています。広域連合は国からの通知を受けて、発送業務を業者に委託するということですが、この通知の取り扱いは、地方自治法上どういう種類の通知にあたりますか。従うべき法律上の義務があるのですか。

国の通知は「技術的な助言」、オンライン資格確認の一環(課長)
【管理課長】令和2年2月27日付けで厚生労働省・総務省・内閣府の連名により「オンライン資格確認等の実施を踏まえたマイナンバーカードの取得促進等について」が発出され、被保険者証の年次更新時にマイナンバーカード申請書類・リーフレット・返信用封筒の三点を同封し、取得勧奨を行うよう依頼があったものです。
 今回の国からの通知は、地方自治法第245条の4第1項等に基づく「技術的な助言」として行われており、地方公共団体の事務に関し、地方公共団体に対する助言として、客観的に妥当性のある行為を行い、又は、措置するように促したり、又は、それを実施するために必要な事項を示したりするものです。
オンライン資格確認の導入に向けた事務が今後進められていくので、オンライン資格確認ではマイナンバーカードが健康保険証として使用可能になることを知らせる趣旨から、被保険者証の年次更新にリーフレットを同封した。

リーフレットの発送時期はいつか
【岡田議員】リーフレットが追加封入される被保険者証の発送時期はいつですか。

被保険者証は各市町村が7月10日に郵便局に持ち込んだ(課長)
【管理課長】被保険者証の発送は、各市町村が7月10日㈮に各郵便局へ持ち込んだ。簡易書留による郵送なので、遅くとも7月下旬までには届く予定。

複雑な業務に対する市町村との協議状況はどうしているか(再質問)
【岡田議員】答弁では、リーフレットを入れた被保険者証の発送はすでに始まっているということでした。すると、被保険者は、リーフレットを見て、マイナンバーカードが必要だと理解するでしょう。現在も交付率は16%程度ですから、大半はマイナンバーカードの取得から始めることになります。ところが、マイナンバーカードの取得だけでなく、保険証として利用するための初回登録が必要です。それも、オンライン上の作業しかできません。厚労省の担当者でさえ「手続きは複雑な仕組み」だと言われました。
 インターネット環境のない高齢者は多いでしょうから、市町村に問い合わせや手続きのお願いなど集中することが予想されます。名古屋市の場合、マイナンバーカード取得のための人員と、7月から開始したマイナポイント登録に関わる支援員を配置したようですが、健康保険証の登録に関する問い合わせや作業を支援する体制はありません。広域連合が広報を始めるのですから、それらの対応について市町村はどうしていくのか、市町村との協議状況をお聞きします。

4月の市町村担当課長会議で協議したが意見はなかった(事務局長)
【事務局長】市町村との協議状況は、本年4月、新型コロナウイルス感染症の影響により資料送付の形式で開催した市町村担当課長会議で、今回のリーフレットを被保険者証の年次更新に同封することを情報共有し、協議事項としたが、特に意見はなかった。
 各市町村は、国からの技術的助言で示されている「初回登録等の手続支援の取組」や「国保・後期担当部局とマイナンバーカード交付担当部局との役割分担」に関する内容を踏まえ、適切に取り組まれると認識している。

医療機関との協議状況はされたのか(再質問)
【岡田議員】このリーフレットが配布されれば、まず、被保険者は通っている医療機関や薬局でマイナンバーカードが使えると思ってしまう。しかし、医療機関等は、マイナンバーカードを認証するための端末機を購入しオンライン回線工事を行う必要があります。また、医療機関の受付では、被保険者が端末操作が上手くできないであるとか、初回登録をしていないマイナンバーカードを間違って持ってきてしまったりすれば、それらの説明や援助などを医療機関窓口で対応できるのか、また端末の設置は任意ですから、設置していない医療機関にマイナンバーカードを持って受診してしまう場合も考えられます。混乱が起きるのではないか。誰が責任を持つのか。リーフレット発送によって、影響を受ける医療機関と協議がされているのか、状況をお聞きします。

医療機関との特別な協議は行わない(事務局長)
【事務局長】今回送付したリーフレットには、マイナンバーカードの健康保険証としての利用に関する内容が記載されているが、その内容は後期高齢者医療だけではなくすべての医療保険の被保険者に関する一般的な内容ですので、リーフレットの送付に当たり、医療機関等との特段の協議は行っていません。

リーフレットの送付時期を再考すべきだった(再々質問)
【岡田議員】マイナンバーカードが健康保険証として利用できる仕組みには、多くの問題があると思います。連合長にお聞きします。
 市町村から、特に意見はなかったという答弁ですが、4月時点の課長会議は、まさにコロナ禍で通常の会議として開催できない中にあり、それどころではないという認識ではないですか。 
 特別定額給付金のマイナンバーカードを使ったオンライン申請では、役所の窓口に申請や更新を求めて人が集中し3密状態で大変でした。そのうえ、オンラインシステムはトラブルが度々起きました。役所窓口で同様のことは起きないと言えるでしょうか。
被保険者にとって、マイナンバーカードを身分証として取得したとしても、複雑でわかりにくい初期登録をしてまで保険証としてマイナンバーカードを持つことにメリットがあるのかも疑問です。
 最も大きな問題は、医療機関や薬局の納得と理解が得られているかということです。医療機関はコロナ禍で厳しい経営に直面しています。人員の確保も大変です。いくつかの医療機関に直接聞きましたが、「マイナンバーカードがどの医療機関でも保険証として使えるとも読めるキャッチフレーズは問題だ」という意見です。端末機の設置と配線工事費にまず費用がかかり、その上、マイナンバーカードの紛失や取り違えが起こった場合は、従来の保険証以上に混乱するかもしれないといいます。設置は任意ですので、設置しないという選択ができるのですが、どの医療機関でも利用ができるように読めるリーフフレットの配布は、現場に混乱を持ち込むことになるというのが医療機関などの見方ではないかということでした。
 医療機関等、関係団体と協議していないという答弁でしたが、これは問題です。協議しないでリーフレットを配布始めるというのは、手順として丁寧さに欠けるのではないですか。少なくない医療機関からは、拙速に配布しないでほしいという声もあるが、確認していない。ちなみに、名古屋市国保は、医療機関の団体などの意見を参考にリーフの配布は当分見合わせる予定と聞いています。
 改めて聞きますが、先ほどの答弁で、リーフレットの発送に関する国からの通知は、法的義務はない技術的助言に当たるということです。広域連合や市町村の判断に委ねられているもので、この現状を見ても、急いでリーフレットを配布する必要はなかったのではないですか。

しょうがないで最低限のことはやっておこうかということ(連合長)
【連合長(河村市長)】このマイナンバーカード言うのは誤解されておりまして、圧倒的に時代遅れの産物でございまして、今回の10万円の給付で皆さんようわかった。先代が住基ネット、あれ、私は大反対しておりましたけれども。私が新進党、民主党におった頃は反対だったんですけれども、私がおらんようになったら急に賛成になったと。まぁ無茶苦茶な話ですけれども。大体住基ネットで3,000億から一兆円無駄遣いしたと言われております。そういうことをやっておったもんだで、その間にアメリカはいわゆるGAFA、グーグルとかは、ああいうのはいりませんわね、全然そんなものは。そちらの方に負けてしまったと。結論的には、いうこともないですけれどもそうなってしまったと。
 まぁ国からの助言です。で、だけどまぁしょうがないで、最低限のことはやっておこうかと。まぁそういうことでございます。

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