名港議会 江上博之議員の一般質問② 情報センターの活用(2019年11月13日)

市民、県民に親しまれる情報センターのあり方について
情報センターの効果的な活用で防災対策などのPRを
                  江上博之議員

伊勢湾台風を忘れない催しにあたりどのような検討を行ったか
【江上議員】7月22日から9月27日まで伊勢湾台風を特集した展示が行われていた情報センターについて質問します。
 私も展示を拝見しましたが、貴重な資料の展示もあり大切な催しでした。地下鉄の名古屋港駅からも近い場所ですから、多くの入場者が期待されました。しかし、場所がわかりにくく、お知らせも不足していたのではないでしょうか。伊勢湾台風から60年、愛知県民にとっても、名古屋市民にとっても、南海・東南海地震が予想され、台風来襲も多い時ですから、管理組合としても、多くの方に来場していただき、伊勢湾台風を振り返り、今後の教訓を学ぶ貴重な機会とすべきであったと思いますが、評価はどうでしょうか。
 そこで、質問します。伊勢湾台風60年の催しの内容から言うともっと場所も含めて検討が必要でなかったかと考えますが、どのような検討がなされたのでしょうか。

12階:議長室・副議長室・議員控室・談話室・傍聴席・議会事務局(議事課)
11階:議場・第1委員会室・第2委員会室・監査委員事務局(監査課)
10階:建設部(管理課・総合開発課・技術管理課・工事課)・入札室
9階:企画調整室(調整担当・企画担当・統計センター・計画担当・環境担当)・建設部(事業推進課)
8階:管理者室・副管理者室・総務部(総務課・財政課)
7階:総務部(行政管理課・職員課)・職員研修室・港営部(関連事業室)
6階:総務部(危機管理課)・災害対策本部室・名古屋港情報センター・資料室
5階:港営部(港営課・誘致推進課・管財課・海務課)
4階:総務部(会計課)・食堂
2階:出入口・エントランスホール
1階:駐車場・守衛室

港湾会館と名古屋港管理組合。 6階に報センター。 11・12階に議会がある。

大きな被害を被った名古屋港の港湾管理者として、様々な企画を実施
【総務部長】伊勢湾台風による被災60年の節目を迎えた本年、大きな被害を被った名古屋港の港湾管理者として、様々な企画を実施した。一般の方を対象とした「みなと防災体験ツアー2019」を初めて開催したほか、本組合提供番組「What’s名古屋港」では伊勢湾台風を特集し、テレビ放送した。また、名古屋みなと振興財団が名古屋海洋博物館にて「伊勢湾台風60年企画展 古地図から学ぶ尾張の歴史 名古屋港から防災を考える」を開催し好評を博したほか、地下鉄名古屋港駅における名古屋市交通局の水防訓練と連携した防潮扉の閉鎖訓練を見学していただきながら実施した。外郭団体や他自治体とも連携を図りながら、様々な場所で、持ち得る素材、手段を最大限に活用し、県民市民の皆様に向けた情報発信を行った。
 企画展示「伊勢湾台風を振り返って」は、同時期に開催した名古屋海洋博物館での企画展との相互周知が図れる本庁舎を展示場所とし、当時の被災状況や復興の様子を情報センターに保存している資料で振り返ることができるよう、6階情報センターでの資料展示、写真展示とともに、2階エントランスの情報コーナーも活用し、名古屋港の防災対策などのパネル展示を行った。
 防災の観点は皆様にとって、重要かつ関心の高いテーマですので、情報センターも含め様々な手段を活用しながら情報発信に努める。

ポートビル  3・4階に海洋博物館。

なぜ情報センターを今の場所にしたのか
【江上議員】そもそも情報センターは、情報公開、情報を求める人たちにとってもわかりやすい場所であることが必要です。以前の建物では、1階ロビーがそんな場所になっていたのではないかと思われます。21世紀は、情報を求められてから出すのでなく、積極的に情報発信することが「市民に親しまれる港づくり」としても求められています。建て替えにあたり検討のうえで今の位置になったと思いますが、今、情報センターに求められている「市民に分かりやすく情報に接しやすいこと」から言えば情報から市民を遠ざけているのではないかと感じました。
 そこで、質問します。今の位置に情報センターを設置した理由を示してください。

名古屋港情報センター
・利用時間 9時~17時15分
・休日   土曜日、日曜日、祝日年末年始
・所在地  名古屋港管理組合本庁舎6階
       電話:052-654-7913
・資料閲覧 どなたでも自由できます。
・主な資料 名古屋港に関する要覧、公報、統計資料、港湾施設概要等。他港の資料、日本海事新聞等の資料、工事の入札関係資料、新聞スクラップ等。行政資料目録があります。

合理的な配置を検討した結果だ
【総務部長】現本組合庁舎は2010年に完成、貸会議室機能を中心とした名古屋港湾会館との合築になっている。建物内のフロア構成は、議会庁舎建設特別委員会でも議論したが、基本的な考え方としてエントランスは2階とし、2階の一部から4階の一部までの低層階に港湾会館を配置、4階以上の12階までを本庁舎執務室とした。
 本庁舎執務室のフロア構成は、外来者が多い総務部の会計課と港営部を5階までの低層に配置し来庁者の利便性に配慮した上で、11階と12階に議会と監査、その他の階に各部署を配置した。その中で、各部室の纏わり等の合理的な配置を検討し、情報センターは、大きな面積を要する書庫と一体的に管理する必要があること等から6階に配置することになった。

なぜ2階に設置できないのか
【江上議員】市民に親しまれるためには、2階ロビーが適所だと思います。なぜ、設置できないのか理由を明らかにしてください。そして、難しければ、情報センターに行きやすくする対策を示してください。

限られたスペースを有効に活用
【総務部長】2階ロビーは、本庁舎と港湾会館共用のエントランスであり、必要な機能として受付、喫茶コーナー、待ち合いコーナー等を設置し、限られたスペースを有効に活用している。
 6階情報センターへ行きやすくする対策としては、2階エントランスの一角に情報コーナーを設置し、パンフレット類の配布と共に、6階情報センターの案内を当初から行っているが、案内看板の増設やホームページでの分かりやすい紹介などを検討したい。

来場者の差をどう評価しているのか(再質問)
【江上議員】伊勢湾台風60年を期して様々な取り組みが行われていることはわかりました。本組合本庁舎での企画は、海洋博物館での企画と「相互周知」を図ることをめざしていたようです。ただ、来場者は、海洋博物館とは大きな差があるようです。具体的にそれぞれどのくらいの来場者数であったのか。そして、本庁舎企画の目標としての来場者数であった、と判断しているのか。今後の企画への教訓として何を考えているのかお答えください。

施設としての認知度の差が来場者数の差につながった
【総務部長】それぞれの企画展の期間中の来場者数は、名古屋海洋博物館での企画展「古地図から学ぶ尾張の歴史 名古屋港から防災を考える」は、名古屋海洋博物館の入場者として36,009名、本庁舎情報センターでの企画展「伊勢湾台風を振り返って」は、121名でした。相互告知での効果も期待したが、満足できる結果ではないと認識をしている。
 入場者数の差は、名古屋海洋博物館が認知度のある博物館施設であるのに対し、情報センターは、行政資料の閲覧を主な目的としていることから、施設としての認知度の差が来場者数の差につながった。
 また、催しの事前告知の期間が十分でなかった点も反省点としてある。
 今後の対応としては、案内看板の増設やホームページでの分かりやすい紹介など、情報センターの認知度向上を第一に取組む。
 情報センターは、貴重な資料が保存された、どなたでも自由にご覧いただける施設です。多くの皆様に足を運んでいただくことで港湾行政への理解が一層深まるものと考えており、今後も適切な情報発信に努める。

災害に対する対策のみならず、地球環境温暖化対策やCO₂削減など低炭素社会をめざすことを求める(意見)
【江上議員】伊勢湾台風60年の企画で展示された資料は貴重ですので、これからも機会を見て公開してください。
 自然災害に対する対応について質問しました。最後に、今回の台風19号では、太平洋の水温が2度、3度高くなっていて、地球環境温暖化問題が大きいといわれています。災害に対する対策のみならず、地球環境温暖化対策にも力を入れること、CO₂削減をはじめ一層低炭素社会をめざすことを求めて質問を終わります。

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