2018年11月定例会

岡田ゆき子議員の議案外質問②(2018年11月29日)

障がい者グループホームでのバリアフリー対応を
                   岡田ゆき子 議員

障害者グループホームのバリアフリー化に、市独自の助成を
【岡田議員】自分の好きな場所で自由に住むことができることは、憲法が保障する基本的人権の一つです。障害のある人の住まいは、今大規模な入所施設から地域へと移行が進み、その中でグループホームは地域で豊かに生活する暮らしの場として、名古屋市内に416ヶ所あります。
 新設するグループホームや、公営住宅併設のグループホーム等では、バリアフリー対応である場合が多く、高齢化や2次障害等で身体障害となっても住み続けることは可能ですが、築20~30年のアパートや賃貸マンションを利用したグループホームでは、入所当時は問題がなかった段差が高齢化等により、くらしに支障が出てきています。
 瑞穂区の42歳知的障害のある女性は、最近パーキンソン症候群に類似した症状が現れ、服薬を始めていますが、医師からは、4~5年先には、車椅子生活になるだろうと言われています。賃貸マンションであるグループホームは築30年を超えており、廊下、浴室、トイレ、キッチンの段差はありませんが、リビングと居室に20㎝の段差があり、上り下りに怖さを感じ、また、45cmの浴槽をまたぐことが難しくなっています。また緑区の60歳知的障害のある男性は脚力の低下があり、浴室、トイレの段差で転びやすくなっています。2人とも、ホームでの生活は10年以上で、一緒に暮らすホームの仲間や、職員さんとの家族のような関係があります。住まいがバリアフリーにできないために、通いなれた職場や地域との良好な関係まで、すべてを断ち切ることは避けなければなりません。ここで暮らしたいという選択の自由は、保障される必要があります。それは健常者も障害者も同様です。
 グループホームの施設整備に対する補助制度には、国の「社会福祉施設等施設整備費補助金」があり、改修の場合、30万円以上1200万円までの枠で、国と市が費用の3/4負担するものです。
 この補助制度は、国との協議により、毎年採択数が決定されるため、年により採択されないものがあるというのが現状であり、採択されずに必要な改修ができない可能性があります。 
 川崎市は、国の制度も利用しますが、市独自の障害者グループホーム新築・改修事業補助金制度があり、費用の下限はなく、一般財源で上限600万円、エレベーターを設置する場合は、200万円を上乗せしています。大阪市も同様に「グループホームに入居する障害当事者が高齢化、重度化しても、新たな施設に移ることなく、住み続けられる住居を保障する」という目的で、市独自のバリアフリー補助制度があります。
 先ほどの2つの事例は、段差に対して手すりやスロープの設置、浴室の洗い場の底上げなどにより、入居者の利便性は向上し、費用も30万もかかりません。しかし少額のため、国の補助対象ではなく、名古屋市には、独自の補助制度がないため、そうした改修ができないのが現状です。
 このような他都市の状況を踏まえしょうがいしゃしょうて、名古屋市独自のグループホームのバリアフリー化に対する補助制度を作ることを求めますが、ご答弁ください。

障害者の高齢化・重度化に対応し、ハード・ソフト両面で検討(健康福祉局長)
【健康福祉局長】本市独自の補助制度として、グループホームを運営する法人に対し、人的支援体制の充実を図るための運営費補助のほか、既存物件を賃借する際の敷金・礼金や初度備品の購入費用等を補助する設置費補助を行うなど、グループホームの安定した運営や事業者の新規参入促進のための様々な支援を行っている。
 この結果、市内のグループホームは、2008年度末に148ヵ所だったものが、本年10月1日現在で、約2.8倍の416ヵ所となっている。
 バリアフリー化を目的とした既存のグループホームに対する改修補助は、社会福祉法人などの非営利法人を対象に、国庫補助金を活用して対応している。
 現在、次期名古屋市障害者基本計画を策定中で、その検討の中で、障害者団体の方々からは、障害のある方の高齢化や重度化への対応について意見をいただいている。本市としても、重要な課題であると認識しており、今後は、グループホームの利用者の高齢化・重度化対策として、居住環境などのハード面や人的支援のあり方などのソフト面の両面の視点で、検討したい。

国との協議待ちとせず、市独自の補助制度を(意見)
【岡田議員】障害者グループホームにおけるバリアフリーについて要望を言います。これまで、障害者の親の高齢化で親がいなくなった後の生活の場は大きな問題でした。この10年でグループホームは2.8倍に増えたことは重要です。しかし、今後、障害当事者の高齢化の問題は親にとって、残されている課題のひとつです。
 高齢化対策としてのハード面の支援を検討していくという答弁でしたので、国との協議待ちではなく、必要な改修は速やかにできるよう、市独自の補助制度を早急につくっていただくことを要望します。

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