2017年11月定例会

江上博之 議員の個人質問①はとり幼稚園の廃園(2017年11月30日)

はとり幼稚園の廃園をやめよ
少子高齢化、人口減少社会を理由にした市民施設の廃止・縮小
江上博之 議員

高齢者にとっても大切な、はとり幼稚園の廃止は撒回すべきだ
【江上議員】第1に少子高齢化、人口減少を理由にした市民施設の廃止・縮小について質問します。具体例として、中川区にあります、はとり幼稚園の廃園計画についてお聞きします。
 はとり幼稚園の廃園は、保護者の思いに反しております。廃園という市の方針が示されても今秋の募集で、はとり幼稚園では、25名の募集に対し17名の入園希望がありました。住民のみなさんは必要性があると示しています。保護者の皆さんの思いはどこでしょうか。昨年8月発表した「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針」に保護者アンケートの結果があります。
 市立幼稚園児保護者の子どもが通っている園を選んだ理由の第1位は、「利用料や授業料が安いから」が65.9%です。2位が、「教育内容や教育方針が気に入ったから」で55.4%です。
 教育施設というだけでなく保護者にとっては、最高でも月8200円という授業料は魅力になっています。保育園に子どもを通わせたと場合、月2万円も3万円も負担しなければなりません。朝9時から午後2時と短い条件ではありますが、親が働くことができる一つの方法であります。さらに預かり保育で、午後2時から5時まで別枠の負担はありますが預けることもできます。
 教育施設、子育て施設であるとともに、働き方の一つを認める、人口減少を止めるためにも大切な施設であるという面を幼稚園は持っているということです。
 また、地域での説明会では、高齢者の方、地域役員も存続を求めて発言していました。高齢者の方が、花壇づくりで幼稚園に訪れ、子どもたちと遊ぶ。子どもたちにとってもおじいちゃん、おばあちゃんと接することができる地域の施設です。高齢者社会にとっても大切な施設であることがわかりました。
 そして、地域にとっても大切な施設です。先ほどのアンケートで、「今後の市立幼稚園の数について、これ以上減らさない」に〇を打った方が65.2%、保護者にみえるわけです。そこで質問をいたします。
 少子化対策、高齢者にとっても大切なはとり幼稚園の廃止は撤回すべきではありませんか。

「幼児人口の減少や保育ニーズの高まりで幼稚園定員に余剰が見込まれる」(教育長)
【教育長】本年8月に「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画」を策定し、この計画の中で、今後の幼児人口の減少や保育ニーズの高まりにより市内の幼稚園定員に大きな余剰が見込まれることから、市立幼稚園23園のうち3園を閉園するとした。3園の周辺には複数の幼稚園があり、未就園児の入園への影響はない。
 市立幼稚園の再編を行う一方で、幼児教育を取り巻く現状や課題に対応し、市全体の幼児教育の充実を図っていくための取り組みを推進する。一例として、預かり保育の拡充を検討するなど、市立幼稚園の今後の取り組みは、本市の少子化への対応にも寄与するものと考えている。

はとり幼稚園の預かり保育も廃止。少子化対策に逆行する
【江上議員】はとり幼稚園を廃園する理由は、幼児人口や保育ニーズの高まりなどを理由にしています。その一方で、預かり保育を拡充して少子化への対応をすると答弁しています。はとり幼稚園で実施している預かり保育が廃止されることは少子化対策に逆行するのではありませんか。

「市全体で充実を図る」(教育長)
【教育長】預かり保育の拡充などのとりくみをすすめることで、市立幼稚園全体として少子化への対応に寄与するものです。

地域住民は廃止を求めていない
【江上議員】少子化対策の預かり保育を行っているはとり幼稚園。働き方の一つを実現してきた幼稚園を廃園することは認められません。
 「幼児人口減少や保育ニーズ」を理由にしていますが、この地域で保育ニーズから幼稚園は廃止してもいいという声があるのでしょうか。保育ニーズについて、この地域でどんな声があるか聞いたのでしょうか。この地域では、幼稚園が子育て支援施設であり、保護者にとって必要な施設であるということを聞いたのでしょうか。
 「幼児教育の充実」と言いますが、184万人など人口減少を前提としての施策ではありませんか。少子化を克服することが第一である現状を踏まえて、幼稚園の廃園撤回を求めているわけです。保護者の方、地域の方とともに考える場があってもいいのではないか。やはり手続きがとにかく間違っている。そのように思います。
 幼稚園をこんな風にしてほしい、こういう要望を聞くことも必要です。
 廃園の説明だけでなく、今後の展望も含めて聞く。6月議会で私質問いたしました。突然の廃園計画は市民を無視するものだ、と質問いたしましたが、市長も「丁寧な説明や相談が必要だ」と回答されております。その点からも、地域の声をさらに聴くことが必要ですが、その姿勢で臨んでいかれるのかお聞きします。

引き続き丁寧に説明する(教育長)
【教育長】名古屋市立幼稚園の一定の再編を行っていく。今後も、はとり幼稚園など対象となる保護者や関係者には引き続き丁寧に説明し、理解をいただけるよう努める。

地域の実情を無視した廃園は許せない。撤回を求める
【江上議員】はとり幼稚園が無くなっても他に幼稚園があるからと、具体的に市立幼稚園が他にもあるからと言われますが、その幼稚園は国道302号という大変広い道路、国道を超えなくちゃいけない。そんな地域を無視したような廃園は許せません。はとり幼稚園を廃園する理由は改めてありませんし、廃園撤回を求めてまいります。

少子高齢化・人口減少だから教育施設を縮小・廃止するのか
【江上議員】このところ、少子高齢化や人口減少社会を理由にして、市民サービスが改悪されています。教育委員会だけ見ても、市立幼稚園、市立高校などの廃止、図書館でのアクティブ・ライブラリー構想など図書館行政の縮小を見ると、少子高齢化・人口減少社会によって、財政的にも厳しくなるから見直しが必要だという姿勢を示しています。
 例えば、「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画」では、「幼稚園の就園対象年齢である本市の3~5歳人口は、少子高齢化などを背景に減少傾向にあ」ると言っております。
 「魅力ある市立高等学校づくり推進基本計画」(第2次)案」では、「昭和63年をピークに市内中学校の卒業生徒数は大幅に減少してきており」見直しが必要といいます。
 図書館の縮小をうたう「なごやアクティブ・ライブラリー構想(案)」では、「人口減少社会の到来、少子化・高齢化の進行による人口構造の変化などに伴う社会的ニーズの変化や厳しい財政状況のもと」と現状分析しています。そこで質問します。少子高齢化、人口減少だから、施設の廃止・縮小が必要と考えているのでしょうか。

「様々な要因に基づき対応している」(教育長)
【教育長】市立高等学校の再編は、将来的な生徒数の減少に加え、次期学習指導要領の改訂や学科における生徒ニーズなどから総合的に検討している。
 図書館は、現在の利用状況や市民ニーズを踏まえ、誰もが気軽に利用しやすいサービス綱の再構築を検討している。
 各施設に共通する課題として、限られた予算で、計画的に老朽化対策を進める必要があり、市民ニーズや社会状況の変化をふまえ、施設の再編にも取り組まなければならない。
 教育委員会としては、人口減少のみではなく様々な要因に基づき、ソフト・ハード両面において望ましい教育環境を将来にわたって確保していけるよう対応している。

 

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