2017年6月定例会

くれまつ順子議員の個人質問 ②敬老パス(2017年6月23日)

敬老パスの利用拡大について
くれまつ順子

私鉄への拡大に必要な24億円をどう評価しているか
【くれまつ議員】先の市長選挙で、河村市長は「名鉄、JR等への利用導入検討」を公約され、一昨日の代表質問では、市長は公約を守ると答えられました。これを踏まえて、私鉄への利用拡大の実現を求めて質問します。
 今回、私は、6月に、名鉄瀬戸線沿線にお住まいの方62人を訪ね、敬老パス制度の拡大について聞き取り調査を行いました。
 65歳以上の方は、47名、そのうち敬老パスは39名の方がおもちでした。敬老パスの使用目的は、様々でした。お買いものや食事、通院、家族・友人に会いに行く、健康教室や習い事、野球観戦など娯楽、社会活動と、日常生活に欠かせないものとなっています。「できるだけ敬老パスを使っておでかけするように、気を付けている」という80代の女性は、元気にいきいきと答えられました。
 名鉄やJRで敬老パスが使えるようになった場合、名鉄やJRを利用するかどうか、お尋ねしたところ、39名中33名の方は、敬老パスを使って名鉄を利用すると答えられました。
 「市バスに乗っている人は、瀬戸線で使えればありがたい」と名鉄への拡大を歓迎する声をお聞きしました。名鉄では使えないために、「敬老パスは利用価値がない」ときっぱりと答える90代のご夫婦は、「ひきこもりにならないように、名鉄電車で大曽根のショッピングセンターに週3回でかけている。敬老パスが名鉄でも使えたらありがたい」という声もありました。
 敬老パスを持っておられない方8名にも、名鉄で敬老パスが使えるようになれば、敬老パスをもらって、名鉄で出かけるかどうかをお聞きしました。健康上の不安がある方4名は、敬老パスはいらないとお答えされましたが、健康上の不安はなく、車で移動している方4名は、敬老パスをもらって、名鉄を使うと答えられました。
 また、65歳未満の方にも、名鉄への利用拡大を望むかお聞きしたところ、15人中14人が拡大に賛成でした。お一人は、タクシー券がよいと回答されました。50代の女性は、「65歳になるのが楽しみ。敬老パスが景気よくしている。元気なうちにパスをもらって、お出かけに使いたい。名鉄の拡大は大賛成」と沿線の住民は利用拡大を熱望しています。「SLやお城にお金をかけるより、敬老パスの拡大に使ってほしい」という、声も聞かれました。
 名鉄沿線の市民の中では、62人の訪問聞き取り調査でしたが、対象交通の拡大に51名が賛成し、名鉄への拡大の期待が大きいことが、明らかになりました。現在わが市議団では守山区の名鉄とJR新守山駅沿線への敬老パスアンケートを実施中ですが、市周辺部の南区、中川区、緑区でも名鉄、JR、近鉄、三重交通と私鉄への利用拡大の期待は大きいのではないでしょうか。
 私鉄への利用拡大についての課題は、事業費がどれだけ必要となるかです。
 名古屋市は、昨年夏、65歳以上の高齢者3000名を対象に交通行動調査を実施し、私鉄への利用拡大に係る事業費は0.95~1.17倍となることを明らかにしました。平成29年度の敬老パス事業費140億円にあてはめると追加の事業費は最大で24億円です。以前の調査では、約50億円と試算されていましたので、ざっと半分程度で済むことになります。
 市の周辺部など、私鉄が公共交通として走っているところでも、敬老パスの恩恵が受けられるようにするには、それほど莫大な費用がかからないということがわかったのではないでしょうか。私鉄拡大のために必要な事業費試算額24億円について、どのように評価されているのか、お答えください。

24億円は、28年度の実態把握調査で一定の条件で導き出された係数による試算額(局長)
【健康福祉局長】利用拡大に必要な資産額24億円は、28年度の実態把握調査において一定の標本数と条作のもとで導き出された係数による試算額です。

一部負担金の引き上げを行わずに検討すべきだ
【くれまつ議員】私が行った私鉄への拡大についての聞き取り調査では、「負担金はあげないで、65歳も守って拡大してほしい」との声がありました。河村市長のマニフェストでは、「敬老パス値上げ絶対ストップ」との公約もあります。敬老パスの私鉄への利用拡大にあたっては、65歳からの交付を堅持し、一部負担金の引き上げなど利用者への負担増を行わず、検討していくべきと考えますが、どのような考え方で、どのように検討をされるのか、見解を伺います。
平成29年度に方向性を整理し、平成30年度以降に市民の意見を伺いながら、敬老パスのあり方の方向性を決定したい(局長)
【健康福祉局長】実態把握調査の結果や、ICカードの年間を通じた乗車実績の分析をもとに、JRや私鉄などへの対象交通の拡大をはじめ、これまでいただいた要望や指摘などを踏まえ、限られた財源の中で、より使い勝手がよく、かつ持続可能な敬老パス制度に向けて検討を行う。
 平成29年度は市としての考え方の方向性を整理し、平成30年度以降に市民の意見を伺う機会を設けながら、敬老パスのあり方の方向性を決定していきたい。

一部負担金をあげずに、利用拡大をしていくのか(再質問)
【くれまつ議員】市としての考え方はこれから検討という答弁でした。そこで、市長に再質問します。敬老パス値上げ絶対ストップとのマニフェストに書かれていますが、名鉄、JR等私鉄へ拡大を検討するうえで、一部負担金をあげずに、利用拡大をしていくという立場で検討するというお考えですか。

値上げはしません(市長)
【市長】値上げはしません。マニフェストに書いてある通りです。

65歳以上で負担金を引き上げず、事業費上限は取り払い、名鉄、JRなど私鉄への利用拡大を早期に実現を(意見)
【くれまつ議員】一部負担金は上げずに、利用拡大すること確認いたしました。
 敬老パスは、本当に名古屋の福祉の象徴となる制度です。全国に誇れる施策です。
 敬老パス制度は、経済効果は316億円。事業費の2倍の経済効果があります。健康効果、環境効果もあるすぐれた施策です。敬老パスの根幹のしくみ、すなわち、65歳以上で負担金を引き上げないこと、このしくみは守り、これ以上の負担増を行わず、敬老パスの事業費上限は取り払い、名鉄、JRなど私鉄への利用拡大を早期に実現するように要望します。

 

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