2017年6月定例会

西山あさみ議員の個人質問 ②若者支援(2017年6月22日)

若年世帯が居住ニーズに応じて適切な住まいを選ぶことができる環境の整備について
西山あさみ

民間賃貸住宅居住者への家賃補助制度の創設を
【西山議員】2017年4月先の通常国会において「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の一部改正案が成立しました。この法律は、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子どもを育成する家庭その他住宅の確保に特に配慮を要する者、いわゆる“住宅確保要配慮者”に対する賃貸住宅の供給の促進を行うことなどを目的として制定されたものですが、今回の法改正では、民間のあき家等を活用して、これらの方々の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度の創設等が行われました。
 背景には、高齢単身者が今後10年でおよそ100万人増加することや若年層の収入がピーク時から約1割減となっていることなどが挙げられます。格差と貧困が広がり続ける中、支援の必要性は一層高まっています。
今回は若い世代に焦点を絞って質問します。
 最近では数百万円~一千万円という多額な奨学金の返済を抱えていたり、非正規などの不安定雇用が広がって若者の貧困化がすすんでいます。
 非正規雇用のダブルワークでようやく手取り18万円、5万円の家賃で生活する方。
 給与が手取り18万円に対して7万2千円の家賃に住む会社員の方。
 給与が手取り14万円で一人暮らしをすることなど到底考えられないという保育士の方。
 夫婦で約600万円の奨学金の借金で月約3万円の返済をしながら手取り20万円程度で6万5千円の家賃で1歳の子どもを育てる方。
 さまざまな若い世代にお話を伺いましたが、、現状の生活に精一杯で貯金をすることや将来を考えることができない状況であるとの声をお聞きしました。
 2013年に内閣府がおこなった「家族と地域における子育てに関する意識調査」では、若い世代で未婚・晩婚が増えている理由について“経済的に余裕がないから”が男性では52.0%、女性では43.8%となっています。
 また、国立社会保障・人口問題研究所が2015年におこなった「出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」では、結婚の障害となっているものはなんだと考えるか。の問いに“結婚資金”“結婚のための住居”と続いています。
 東京都新宿区では、定住化の促進を目的として、区内の民間賃貸住宅に住む世帯の家賃を助成することで負担を軽減しており、学生及び勤労単身者向けには所得要件はなく月額1万円を最長3年間、子育てファミリー世帯向けには月額3万円を最長5年間の補助をおこなっています。
 また、神戸市では新婚家庭支援事業として、新居の住居費、家賃1か月や敷金、礼金など最大24万円を補助するなどの制度が今年度から始まっています。
 若い世代の格差や貧困の解消と自立した生活の応援、定住促進のために民間賃貸住宅への家賃補助をおこなう考えはありませんか。

制度改正の趣旨を踏まえ、市としてなにができるか検討したい(局長)
【住宅都市局長】現在の住宅市場では十分に活用されていない民間の空き家を有効活用した、住宅セーフティネット機能の強化が重要な政策課題となっている。「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の改正案が、先の国会で成立し、4月26日に公布され、予算措置にもとづく住宅改修や家賃等低廉化への助成の他に、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度の創設、居住支援法人による入居相談や家賃債務保証の実施など居住支援協議会による支援の強化が、新たな制度として盛り込まれている。
 今回の制度改正の趣旨を踏まえながら、若年世帯を始めとする住宅確保要配慮者が居住ニーズに応じて適切な住まいを選ぶことができる環境の整備に向けて、財政的な持続可能性等を勘案しつつ、本市としてどのようなことができるか、検討を進めたい。

若年世帯の家賃補助の創設を強く要望する(意見)
【西山議員】若年世帯の家賃補助については「本市としてどのようなことができるか検討したい」と答弁されましたので、若年世帯の家賃補助の創設を強く要望します。

定住促進住宅も中学卒業前の子までの支援に拡充を
【西山議員】定住促進住宅とは、中堅所得者の方の市内定住を促進するための住宅で、名古屋市により建設された公共型と、民間土地所有者等により建設された民間型の特定優良賃貸住宅がありますが、それぞれ子育て世帯への支援として家賃の減免または補助などの支援をおこなっています。
 子育て支援の要件は“小学校就学前の子がいる世帯”としていますが、平成26年度に文部科学省がおこなった子供の学習費調査では、小学生時代にかかる学習費の総額の平均を32万1708円、中学生時代にかかる学習費の総額の平均を48万1841円としております。
 小学校・中学校と進級するにつれ、学習費や生活費がかかるようになりますが、この頃には、今まで減免や補助されていた額がさらに上乗せされることになり生活への負担が大きく増えることになります。
 市営住宅では今年度から入居募集資格が見直され、収入要件が緩和される子育て世帯の要件については“小学校就学前の子がいる世帯”から“中学校終了前の子どもがいる世帯”へと変更されています。
 一方で定住促進住宅における子育て支援の要件については、小学校就学前の子どもがいることに限っています。
 住宅都市局長にお尋ねします。同じ子育て支援制度であれば、定住促進住宅における子育て支援の要件についても市営住宅の入居資格者要件の見直しと同様に“中学校終了前の子がいる世帯”という要件に変更すべきだと考えますが、要件を変更するお考えはありませんか。
高齢化は進んでいないので、従来の支接を継続したい(局長)
【住宅都市局長】小学校就学前の子供がいる世帯では、母親の就業が因難で収入が減少し、家賃が負担できなくなる傾向にあるため、平成18年9月に子育て支援制度を創設し、「小学校就学前の子供がいる世帯」に対し家賃の減額を行っている。
 市営住宅は、入居収入基準の緩和対象として、平成29年度から「中学校修了前の子供がいる世帯」まで対象を拡大している。これは、一部の団地で高齢者のみの世帯が団地全体の8割を超え自治会活動が停滞するなど市営住宅が抱える管理上の課題に対応するためであり、高齢化率の高い団地で子育て世帯などの若年世帯の優先入居を実施し、入居機会を拡大することで、団地コミュニティの活性化を図るもの。
 定住促進住宅では著しい高齢化は進んでいないことから、引き続き「小学校就学前の子供がいる世帯」を対象に、従来からの支接を継続したい。

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