名港議会 一般質問④ 南海トラフ地震への被害想定と防災対策(2014年6月11日)

 県及び市の被害想定を踏まえた防災対策について

名古屋港の防災計画に関する基本的な考え方は
【山口議員】愛知県は先日、南海トラフ巨大地震に関する被害想定を公表し、あわせて県の地域防災計画を改定しました。名古屋市も先に被害想定を公表し、地域防災計画の改定も予定されています。
 県の被害想定では港湾について、「県内の多くの港湾において揺れ・液状化による岸壁の大きな被害が想定され、被害が軽微なエリアは知多半島・渥美半島の一部に限られる。加えて津波による港湾施設の被害、船舶・コンテナの被害、航路障害等も想定される」と述べています。名古屋市の被害想定では、名古屋港内の71カ所の岸壁のうち約4割の28カ所は利用困難になる、としていました。どちらもかなりの被害を想定しています。201406防災施設 そこで、今後改定することになる名古屋港管理組合の防災計画では、港湾の被害についてどの程度と想定するのか。そして防災計画では港湾への被害をどの程度まで軽減する計画にするのか、その計画をいつまでに立案するのか。名古屋港の防災計画に関する基本的な考え方をうかがいたい。名古屋港防潮扉防災計画を、平成26年度前半を目途に取りまとめ実施する
【防災・危機管理担当】名古屋市の「被害想定」及び愛知県の「被害予測調査結果」は本組合も真摯に受け止めている。本組合防災計画の被害規定は、愛知県及び名古屋市の被害想定結果をもとに整理していく。
 本組合としては、愛知県地域防災計画及び改正される名古屋市の地域防災計画の防災・滅災対策の方向性を踏まえ、ハード・ソフト両面にわたる防災計画を、平成26年度前半を目途に取りまとめ、防災・滅災対策の確実な実施に鋭意取り組んでいく。
名古屋港管理組合としてとるべき浸水被害軽減対策は
【山口議員】県の被害想定でも市の想定と同様、広範囲のゼロメートル地帯で浸水被害が予想されています。とりわけ堤防や護岸の崩壊で津波到達前に浸水が始まる地域が少なくないとされました。水門の補強などは既に着手していると聞いていますが、ゼロメートル地帯の浸水被害を軽減するために名古屋港管理組合としてとるべき対策はなにか、できることはなにがあるのか示していただきたい。浸水被害想定名古屋市の被害想定2津波想定
海岸保全基本計画を見直し、地震災害に対する防護機能を確保したい
【企画調整室長】海岸保全施設は、地震時においても所要の機能を確保することが必要であり、防潮壁の嵩上げや地盤の液状化対策などに取り組んでいる。今後は、南海トラフ地震を踏まえて見直される海岸保全基本計画に基づき、地震災害に対する防護機能の確保に努める。
名古屋港の防災計画の改定は引き続き議論したい
【山口議員】今年度前半に防災計画の改定の方向を取りまとめるという答弁をいただきました。名古屋港の防災計画の改定方向をしっかり見据えながら議論したいと思います。

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