沼津港大型展望水門「びゅうお」を視察 

南海トラフを震源とする地震・津波の発生が危惧されているなか、名古屋港管理組合や愛知県が管理する堀川口・中川運河・日光川の3つの水門の、改修および改修に向けた調査が行われています。そこで、静岡県沼津土木事務所が管理運営する沼津港の大型展望水門「びゅうお」を、わしの恵子議員と山口清明議員が訪れ、沼津土木事務所港湾課の加藤さんらに説明をしていただきました。

 「びゅうお」は総工費43億円、平成16年に完成した日本一の巨大水門で、扉体は幅40メートル、高さ30メートルです。水門は地震計と連動し、震度6弱程度を感知した時、約5分で水門を閉めることができ、周囲の堤防や防波堤とほぼ同じ5メートル強の堤防となります。操作は自動化・遠隔化され、現地には水門操作の職員はいません。今までに水門を閉めたのは、チリ沖地震、東日本大震災の時の2回ですが、この時は手動で行ったので、実際にはまだ自動制御システムは使われたことはないそうです。 

 水門は、地上30mの高さで360度眺望可能(富士山や駿河湾)な展望回廊として、沼津市の観光振興に貢献もし、防災教育の面でも注目されています。しかし、 東日本大震災後に避難所となりトイレがありません。後付けで設置することは不可能だったそうです。

 名古屋港の水門の管理運営の体制ですが、堀川口水門では24時間体制への移行にあたり直営では人員の配置が困難ということで、業務委託化がおこなわれましたが、混乱が生じているようです。水門のあり方というより、管理運営体制を十分なものにしていくことが求められていると考えます。