市政の会の集会で市政報告

熱気に包まれた名古屋市公会堂大ホール
 2月6日、4月に行われる名古屋市長選挙にむけて「2・6市民大集会」が開催されました。冒頭から、柴田民雄さんが候補者として決まったという報告を受けて、今度こそ、市政を変えようという熱気があふれていました。

わしの恵子市議は、党市議団を代表して、この4年間の河村市政について報告しました。 大金持ち・大企業への市民税減税で、市民の福祉が大幅に後退し、保育園や病院の民営化、介護保険料や国民健康保険料など全国一の値上げの一方で、笹島の巨大地下通路やSL運行、天守閣の木造建設など大型公共事業を推進するのは自民党型の市政にほかならないことなど、市政の実態を明らかにしました。
そして、河村市長の特異な歴史認識や憲法否定の考えの中、「南京大虐殺はなかった」発言で、名古屋と南京市の友好都市関係が途絶えてしまっていることなど詳細に述べました。

わしの議員の市政報告全文は以下のとおり

こんばんは、日本共産党市議団のわしの恵子です。河村市政の4年間の実態について報告させていただきます。

日本共産党市議団がおこなった市政アンケートでは6割の市民が「生活が苦しくなった」と答えています。意見欄には「介護保険料、国保料が異常に高い」、「身よりのない高齢者の生活を考えてほしい。一人生活は寂しく不安です」、「敬老パスの存続を願います」、「公務員の給料を下げ続けるのをやめさせて。手取りが21万円で母子家庭、子どもはどんどん大きくなり学費が大変です。また下げられるのでしょうか」、これらはほんの一例ですが、市民はくらしの大変さに、とくに介護保険料や国民健康保険料の値上げに多くの方が悲鳴を上げています。

市民を苦しめている社会保障費の大幅値上げ、一体誰が値上げしたのでしょうか。それは河村市政です。

2009年4月、政権交代の流れに乗り名古屋市長に当選した河村市長、庶民的な言動を振りまいてきましたが、1丁目1番地とする「市民税減税」は、庶民にはほとんど恩恵はありませんでした。何故かといえば、大企業と富裕層に集中する仕組みだったからです。

ゆがんだ減税のツケは、国民健康保険料・介護保険料の値上げ、補助金や学童保育などの助成金削減という形で市民の家計を直撃しています。

市が市民の健康を守るためにつくった市民病院が次々に民間に売り飛ばされています。

市長は「減税で企業や富裕層を名古屋に呼び込む」といいますが、市内の中小企業と市民税を払える市民は増えるどころか減っています。庶民の負担を増やしながら大企業と富裕層の減税だけを行う河村市長を庶民の味方とは到底呼べません。

一方で、河村市政は、リニア新幹線開通を見据えた名古屋駅周辺の大型開発、笹島の巨大地下通路建設、名古屋城天守閣の木造復元、あおなみ線のSL運行など、マスメディアからも多額の事業費や必要性に疑問が出るほどの不要不急の大型開発に乗り出そうとしています。

さらに今重大なことは、河村市政は、不要不急の大型事業に熱中しながら、新たな市民犠牲を計画しています。「5%減税」が恒久実施されたもとで、保育料の2年連続値上げや公立保育園つぶし、敬老パスの改悪などを検討しています。

このような河村市政の暴走を許したら、福祉の切り捨て、貧困と格差、大型開発のムダづかいがひどくなるばかりです。

今度の市長選挙は、新たな市民犠牲にストップをかけ、市政に「福祉の心」をよみがえさせるたたかいです。

河村市長の「議会改革」は、議会と首長の二元代表制を否定する市長言いなりの議会づくりでした。リコールによる議会解散を行い、河村市長率いる地域政党「減税日本」は、第一党になりましたが、不祥事があいつぎ、議員辞職や会派の分裂が続きました。政務調査費の不適正使用や刑事事件で辞職勧告を決議されても、いまだ居座る河合議員問題では、議会運営を投げ出しました。

市議会の自民党はどうでしょうか。大型開発推進・市政の反動化を河村市長といっしょに進めています。河村市政の市民犠牲の「行政改革」、もっとやれと煽っているのは自民党です。

「尾張名古屋共和国」や「名古屋城の金シャチ横丁」も出どころは自民党です。

河村市長の南京大虐殺は「なかった」の発言以来、南京市との交流は途絶えたままですが、南京大虐殺否定発言を引き出したのも自民党議員です。

市嘱託職員の不正採用をめぐる「口利き」疑惑や慣例的な海外視察など、自民党の議員特権体質は変わっていません。

自民党の愛知県連と市議団は、あの石破幹事長に市長候補づくりを要請しました。消費税増税・社会保障大改悪・原発推進・憲法改悪の安倍政権直結の市長が名古屋市政に押し付けられたら大変です。

私たち名古屋の福祉、平和と民主主義を支えている土台は憲法です。河村市長も自民党も憲法を変えようとしています。こんどの市長選挙は憲法をまもるたたかいです。

私たち市民は、河村市政の暴走を食い止め、福祉と民主主義を守る数々の成果を上げてきました。2010年度では「10%減税」を口実にした福祉・市民サービス削減計画を縮小させ、保育料の値上げを阻止し、自動車図書館を存続させました。河村減税をストップさせた2011年度では、中学卒業までの医療費無料化を実現させ、保育料も2年連続で値上げをストップさせました。2012年度では、河村市政の「事業仕分け」で、「見直し・廃止」とされた高年者大学鯱城学園や高校生の野外学習センターを存続させました。市民にはほんものの市政改革の心と力があります。

みなさん、民営化の看板で福祉破壊に走る河村市政の継続も、安倍政権の危険な政治直結の自民党市政の復活も許さず、柴田民雄さんとともに、憲法を生かす「市民が主人公」の新しい名古屋市政をつくろうではありませんか。

日本共産党市議団も全力で頑張ることをお誓いして市政報告とさせていただきます。ともにがんばりましょう。