南京事件討論会の参加辞退について

山口議員の談話

5月19日の南京事件討論会について        2012年5月15日

                       日本共産党名古屋市会議員          山口清明

 

  5月19日に「南京事件を自由に議論する議員有志の会」が主催する公開討論会には参加しません。

当初、討論会の参加を個人的に打診された時点では、こう着状態にある市長発言問題を動かすきかっけになるかもしれないとの思いから、参加もふくめて検討したい旨を主催者に伝えました。

しかし討論会の概要が明らかになるにつれ、チラシにも「南京大虐殺はあったか?」とあるように、討論会開催の狙いが河村市長発言を擁護するための企画である、と最終的に判断するに至りました。

「南京事件はなかった」との市長発言を撤回しないままで、「南京事件があったかなかったか」のようなテーマでは討論自体を行うべきではなく、少なくとも南京事件の存在を肯定する「政府見解」を踏まえ、市長発言を撤回したうえで、議論することが必要です。主催者の主観的意図はどうであれ、河村市長の発言意図に沿った運営となる可能性が強い討論会には参加できません。

同時に、市会議員はやはり市政とのかかわりにおいて市長発言の問題点をただすのが本来の任務です。私は5月11日の名古屋市会都市活力向上特別委員会でも、河村市長の発言がいかに本市の国際交流の妨げになっているかを明らかにする質疑を行いました。歴史学上の論争から学ぶことは必要ですが、論争に加わることには慎重な姿勢が求められます。

歴史的事実の存在から目をそむけず、日本と中国、名古屋市と南京市との友好交流を発展させるために、市長発言の撤回を実現することをはじめ、議会内外で引き続き努力を重ねる所存です。

                                以上

キーワード: