後期高齢者議会 議案質疑 「平成22年度決算認定案」②(2011年8月26日)

資格証明書および短期保険証の交付について

資格証明書と短期保険証の交付件数は
【田口議員】保険料滞納者にたいして資格証明書を交付した事案、あるいは交付を検討して厚生労働省に報告した事案はあるのか。また、短期保険証の交付件数は何件か、明らかにしてください。
資格証明書はない。短期保険証は482件
【事務局長】資格証明書を交付した事案及び、交付を検討して厚生労働省に報告した事案はありません。平成23年3月未現在の短期保険証の交付件数は、482件です。

短期保険証の未渡しの状況はどうか。無保険状態の解消を
【田口議員】短期保険証の交付状況について名古屋市にお聞きしたところ、今年3月末現在で短期保険証の交付件数は159件、そのうち保険証が区役所に留め置かれ、本人の手元に渡っていない被保険者が39人いました。広域連合全体では短期保険証が手元に渡っていない被保険者は何人いましたか。
 私は、短期保険証の留め置き問題、被保険者からいえば保険証が手元にない無保険状態について、この間、繰り返し質問してきました。当局は「原則として保険証を渡すべきもの」という考えを表明し、無保険状態の解消のために「市町村に対してねばりづよく取り組むようお願いしている」と答弁されてきました。ところが、無保険状態が一向に解消されないのはどうしてか。広域連合および市町村の取り組みのどこに問題があると考えているのか、お答えください。
未渡しは70人。粘り強く接触をはかるよう市町村にお願いする
【事務局長】平成23年3月未現在で短期保険証を渡せない方は70人です。保険料の滞納のある被保険者の方には、納付相談をしたうえで保険証を渡すこととしており、3月末現在70人のうち、7月未までに34人に保険証を渡しています。
 残りの36人のうち、資格喪失が5人、所在がわからない方が3人、それ以外の28人に渡せていない。後期高齢者医療制度について理解を示していただけない方や医療が必要な時にのみ更新に来られる方などであり、被保険者の方が保険証の受け取り意思を示されないことが、無保険状態の解消ができない理由と考えております。
 後期高齢者医療制度への理解が不可欠で、引き続き、粘り強く接触をはかるよう市町村にお願いしていきたい。
短期保険証の未渡し問題の根本は収納対策としているからだ。市町村には訪問する余裕がない(再質問)
【田口議員】私は、この問題を何度も本会議で取り上げてきました。それは、保険証が手元にないという無保険状態は、絶対にあってはならないと考えるからです。保険証がなければ医者にかかれません。75歳以上の方というのは、急に容態が悪くなる場合が少なくありませんが、そんなときに保険証がなかったらどうなるのか。医者にかかれず、手遅れになりかねません。
 当局も無保険状態の解消のために努力はされてきたと思っています。昨年度も、市町村担当課長会議において、2度にわたって、短期保険証の更新に向けて粘り強く取り組むようお願いされたと伺っています。しかし、保険証が渡っていない人は、21年度末の31人から22年度末には70人へと増えました。無保険状態が解消されるどころか、拡大しているのはどうしてか。先ほどの答弁では、「被保険者が保険証の受け取り意思を示さないこと」を、その理由にあげられました。市町村は粘り強く働きかけているけれども、被保険者が応じてくれないのが問題だといいたいようです。
 私は、そうではないと思います。そもそも滞納者にたいする収納対策として、期限を切った短期保険証を発行すること自体が問題だと考えます。短期保険証の交付は収納対策ですから、納付の催促をしても被保険者から応答がなければ保険証を渡さなくてもよいとしているところに問題があると思うのです。
そこでお尋ねします。
無保険状態が解消されない根本の問題は、短期保険証の交付が収納対策であるため、納付の催促をしても被保険者から応答がなければ保険証を渡さなくてもよいとしているところにあるのではないですか。
負担の公平の観点から活用している
【事務局長】短期保険証は、収納対策の一環として、接触の機会の確保を図り、保険料の納付につなげるものであり、被保険者間の負担の公平の観点から活用している。すべての方に保険証をお渡しすることができるよう、引き続き後期高齢者医療制度への理解を求めながら、ねばり強い取り組みを市町村にお願いします。
市町村には訪問する余裕がない(再質問)
【田口議員】もう一つの問題は、市町村には、きめ細かな納付相談ができるだけの職員体制がないということです。私の地元の区では、昨年度末で保険証が渡せていない人が12人いました。その理由をお聞きしたところ、「納付催告書を送付しても反応がない。職員は国保の業務と兼務のため、電話も対象者全員にはかけられず、臨戸訪問はまったくできない」とのことでした。当局が、粘り強く接触をはかるよう市町村にお願いしても、市町村の側にはそれを実行する職員体制がないのです。
 そこでお尋ねします。市町村には滞納者にたいして臨戸訪問などきめ細かな納付相談ができるだけの職員体制がないことを認識していますか。お答えください。
市区町村を訪問し、個別に対応することも必要
【事務局長】市町村の後期高齢者医療業務は、国民健康保険業務と兼務して実施している市町村が多い。限られた人員のなかで短期保険証更新の取り組みを行い、なかには、決め細かな取り組みが充分できない市区町村もある。市区町村を訪問し、未更新の状況を確認するとともに、今後の方針について個別に対応することも必要と考えており、これまで以上に情報を共有しながら保険証の更新にむけて取り組みの強化をお願いしていきたい。
短期保険証も原則として交付しないという立場にたて(意見)
【田口議員】短期保険証の未渡し問題について、被保険者のみなさんに安心して医療を受けていただくためには、すべての方に保険証を渡すことが当然必要であります。短期保険証の交付件数がゼロという市町村が、今年3月末時点では25市町村、県下の市町村の5割近くあるとのことです。そもそも短期保険証を交付しなければ、被保険者を無保険状態に置くような保険証の未渡しという事態は生じません。ですから、資格証明書はもちろんですが、短期保険証も原則として交付しないという立場で臨むべきです。

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