さはしあこ議員の個人質問① 国民健康保険料の引き下げを

一人1万円の引き下げを決断せよ

【さはし議員】国民健康保険料について質問いたします。昨年は、市民税10%減税が行われましたが、減税で暮らしが楽になったという声よりも、国保料が高すぎて払えないという悲鳴の声が、私には圧倒的に聞かれました。

5年前に、約7万3千円だった平均保険料が、今年度は、約9万円と2万円近くも値上げされました。この間の国保加入者の平均所得は、30万円以上も減っています。その結果、世帯主40歳で配偶者、子ども二人のモデルケースを見てみますと、年間収入400万円の世帯の場合で、国保料は約41万円です。年収に占める保険料の割合は、1割を超える重い負担です。滞納世帯は7万7千世帯に及んでおり、2割を超えており、滞納の原因は、払わない人の問題ではなく、払えないほど高すぎる国保料そのものの問題と言わざるをえません。

所得激減などの減免の拡充や、保険料軽減のため均等割3%引き下げ、剰余金繰り越しなどの名古屋市の努力は承知しておりますが、その結果は、一人ほんの数百円です。2万円近く値上がっている国保料にとっては、焼け石に水です。

どうしてこのように保険料が高くなってきたのでしょうか。根本的な問題は、国保への国庫負担が大幅に削減されたことにあるのは明らかです。民主党政権は、保険料軽減のために、国庫負担を約9千億円増やすと公約していましたが、公約を守るどころか、さらに今度は、一般会計からの繰り入れをやめさせようとしています。私は、国保料を引き下げる基本は、減らされた国庫負担を増やすことだと考えていますが、同時に、自治体の努力でも、高すぎる国保料を引き下げるべきです。

お隣の北名古屋市では、昨年、4人家族で平均3万5千円の引き下げが実現しています。他の都市でも国保の引き下げに踏み切るところが出てきています。名古屋市でも、国保料一人一万円の引き下げを実現しましょう。必要な財源は60億円です。

河村市長は、所信表明で「厳しい経済状況の中で増税を行うならば、庶民の暮らしは今より苦しくなる。」とおっしゃられましたが、国保料の引き上げも増税そのものではありませんか。そこで市長にうかがいます。

現状の国民健康保険料は高すぎるという認識はお持ちでしょうか。また、国の補助が削減されていることに、強く抗議すべきではありませんか。市民の負担軽減を本気でめざすのならば、国保料一人1万円を引き下げることを決断すべきです。以上3点、市長、お答えください。

国保料の認識は全く同じだ、私もなんとかならんかと思う(市長)

【市長】国保料の認識は全く同じでございまして、共産主義以外と、公務員を過度に守ること以外は、同じ共感することが大変多い。

所得に対する保険料の負担は政管健保や共済組合などと比べると不公平だという認識は強く思っております。国庫の削減を増額してくれというのはまさにその通りで要望しているが、さっぱりうまくいかんというのが実情です。

1万円下げるということですけど、22年度に国保の定額部分を3%引き下げることを決断し、今年も継続しますので、それでせめてもの努力をさしていただいた。1万円の60億については大変苦しんでいる。結局は不公平感が大きいから、一元化を早くやらないかんと思っとる。民主党政権は年金の一元化いいますけど、やっておりません。保険料の一元化もやってとにかく不公平感を物色するということが一番大切だと思っております。

減税のための62億円で国保料を引き下げ、市民の負担を軽減することが、市長の考えにぴったりだ(再質問)

【さはし議員】市長は、減税するためのお金は、市民に戻すお金であり、市民の納得のいく使い方をすると、おっしゃっています。それならば、予算計上していない62億円使って、国保料を引き下げ、市民の負担を軽減することが、市長の考えにぴったりではありませんか。お答えください。

ちょっと減税とは分けさせていただきたい(市長)

【市長】同じ60億かもわかりませんけど、減税はものすごい大政策であって、納税者に感謝する、それで商売を盛り上げて名古屋市・日本国を盛り上げてくという、ちょっと違ったイデオロギー、自由主義の根幹をなす政策です。最も歴史的に責任のある政策が減税制ですので、庶民の苦しみも、国保も今の状態でいかんと、そりゃわかりますけど、ちょっと減税とは分けさせていただきたい。

国保料を引き下げよ(意見)

【さはし議員】高すぎて払えない市民の声を、しっかりと受け止めていただき、国保料の引き下げを決断していただくことを強く要望いたします。

市バス路線の運行見直しを

地下鉄桜通線延伸に伴う路線再編成で不便になった

【さはし議員】高齢者の生活を支える移動手段の確保は、大変重要な課題の一つです。これまで緑区には、地下鉄が整備されておらず、自動車がないと住みづらいと言われていました。しかし、去る3月27日には、区民が待望していた地下鉄桜通線が延伸し、野並駅から徳重駅まで市民の足が伸びました。これによって、区の東部から名古屋の中心地へ出かけるには、大変便利になりました。

地下鉄が延びたことにより、交通網が充実し便利になりましたが、その一方で、市バスの路線再編成の実施によって、不便になってしまったという地域も生まれています。

特に高齢となり、運転が出来なくなったという方が多くなってきた地域のみなさんは泣いています。神沢にお住まいの80歳の女性は、今まで地下鉄原駅までバスで出かけていました。買い物や病院に通院するためです。家の前のバス停である鳴子みどりヶ丘から乗車していましたが、路線再編成後は、原駅へ行くバスが鳴子みどりヶ丘を通らなくなり、別のバス停まで歩くか、バスを乗り継がなくてはならなくなったそうです。一番近いバス停は、ほら貝ですが、そこまで行く道のりは、長い坂があります。実際に、私も歩いてみましたが、私の足で9分かかるので、重い買い物袋を抱えての高齢者の方は倍以上かかり、大変な重労働と思われます。またバスを乗り継ごうにも、一時間に一本か二本のため乗継が悪く、タクシーを使うことを余儀なくされています。

みなさん口をそろえて言われます。今までどおりであってほしいというささやかな願いだけです、と。買い物、病院など生活に直結する足は、絶対に確保すべきです。バス路線の見直しで不便になったことで、次第に家からでかけたくなくなってきたと言われる高齢の方もいらっしゃいます。これでは、引きこもりになって足腰も弱くなってしまいます。

徳重まで地下鉄が延びたことにより、便利になったと思われる地域でさえ、今回の再編成によって、バス経路が変更となり、今まで白土方面から市民病院へ一本で行くことが出来ていたのに、乗り継がないといけなくなってしまったという声も寄せられています。

サービスの考え方として地域の特性を踏まえたうえで、運行見直しを行い利便性と効率性の向上を図りますとのことですが、市バスをより便利にするための再編成であるにもかかわらず、一方では、これまで以上に不便を感じている市民もいるという現実を踏まえ、再度路線を見直す考えはあるのか、お聞かせください。

利用状況の把握に努めたい(局長)

【交通局長】3月27日にバス路線の再編成を実施してから2週間余りを経過したところで、利用状況が変わることも考えられ、まずは、再編成後のバスのご利用状況の把握に努めたい。

不自由を感じている住民のためにも、早急に路線・運行の見直しを(意見)

【さはし議員】若い方は、新しい変化に対応が早いと思いますが、高齢になるほど新しいことに対応するには、時間もかかり難しくなります。すでに路線変更になり不自由を感じている住民のみなさんのためにも、早急に路線・運行の見直しをしていただくことを要望いたします。

地域巡回バスの始発時間を8時台に

【さはし議員】地域巡回バスは、各区内の駅・役所・病院・大規模商業施設を運行する便利な路線です。しかし、どの区も始発が9時台です。緑巡回バスは、名鉄有松駅発の始発が9時18分のため、役所・病院などの開始前に着きたくても間に合いません。

市民の生活、暮らしに密着した運営であるならば、生活の利便性を第一に考え、少なくとも始発時間を8時台にすることは出来ないでしょうか。

地域の実情を調査し、検討したい(局長)

【交通局長】地域巡回バスは、現行の事業量を基本に、地域のバス路線の状況、道路の整備状況、利用見込み、収支に与える影響等を勘案して検討してきた。地域のそれぞれの実情をよりきめ細かく調査し、その結果を踏まえて検討していきたい。

調査・検討し見直しを(意見)

【さはし議員】利用状況を調査し、検討するということですので、引き続き見直しへむけ、よろしくお願いします。

(議事進行)

【わしの議員】市長の答弁の中に共産主義という言葉が今朝も入りました。再三言われますあなたの間違った理解で、こういう場所で言葉を使われるというのは、議会全体を冒涜するものだと思います。議長におかれましては、精査の上取り消しをいただきますように求めます。

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