日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2006年1月19日発行

【請願審査】健康福祉委員会(1月18日) 山口きよあき議員

公立保育園を民営化するな

保育充実の請願などが審査される委員会には、廃止・民営化計画に反対運動を進めている則武保育園(中村区)の父母会のみなさんも傍聴にかけつけました。傍聴席はいっぱいで、廊下で耳を澄まして委員会の様子に聞き入るお母さんも見られました。

保育への公的責任を果たせ

山口きよあき議員は「公立保育園を民営化するな」と則武保育園の廃園問題を例にあげ追及しました。

山口議員は、「名古屋市は子育て支援に力を入れるときだからこそ、経験豊かな保育士を確保している。公立保育園を維持・発展させ、保育への公的責任を果たすべき」とただしました。松永健康福祉局長は「市の福祉施設の運営主体をすべて見直すことになっている」と答弁しました。

山口議員は「公立保育園に信頼と安心を寄せる市民の声に応えよ。民営化では保育士ががらっと変わってしまい、子どもの視点に立っていない」と重ねて主張しました。

「営利企業の参入は考えていない」

民主党議員が「営利企業の参入でサービスが向上しないか」と営利企業の参入をほのめかすような質問をしましたが、当局は「社会福祉法人の参入意欲もあるので、今の段階では企業参入は考えていない」と答えました。審議された請願の結果は表の通りです。

請願者 請願項目 結果
障害者自立支援法の施行に際して、障害福祉サービスの拡充を求める請願(きょうされん愛知支部) 1 06年4月からの福祉サービス利用料の定率負担分を補填し、利用者負担増をしない 不採択
2 障害者自立支援法の説明会を。不安に即応できる体制を 審査打ち切り
3 小規模作業所の新制度移行に関して、事業主体の意向に配慮し公費水準引き上げを 保留
4 重症心身障害児小規模通所援護事業の拡充を 保留
5 地域活動支援センターは最低定員5名とし、障害程度区分による利用制限はせず、介護給付と同水準の補助を 保留
6 現行法定施設に説明、要望を聞く場を設け、現行の支援費水準維持の加算を 保留
7 グループホームにもこれまでの生活が維持できるよう、市の加算措置継続を 保留
介護保険での食費等補助を求める請願(施設愛知県社会保障推進協議会) 1 食費・居住費の負担増緩和のため独自の補助制度をつくる 不採択
2 通所系サービス利用者の食費補助制度化を 不採択
3 06年度通常国会に提出される医療制度構造改革案に反対すること 保留
障害乳幼児の入所枠拡大請願(公立保育園父母の会) 1 障害乳幼児の3人枠をはずして、一人でも多くの受入を 保留
2 保育所生活が可能な3歳未満障害乳幼児の入所を認める 不採択
公立保育制度の堅持を求める請願(天白保育団体連絡協議会) 1 営利企業の保育への参入を認めないこと
(1)市の優れた保育水準をさらにすすめる
審査打ち切り
(2)公私間格差是正制度を守る 保留
(3)正規職員による給食を守る 不採択
2 3歳児枠の拡大、施設改善、人件費拠出を 不採択
3 学童保育
(1)助成対象を4、5、6年生に拡大を
保留
(2)土曜日を午前中から補助を 保留
(3)午後6時までの時間延長手当を実態に見合った基準単価に 不採択
(4)障害児受入一人ごとに補助金交付を 不採択
(5)一人親世帯への助成制度の新設を 保留
4 保育制度
(1)一時保育実施園をふやす
保留
(2)病児・病後時保育を制度化する 保留
(3)休日・年末保育を実施する 保留
(4)公立保育所の開始時刻を午前7時30分に 不採択
(5)
ア 障害児保育で3歳未満児も障害児認定し、希望者が入所できるように
不採択
イ 障害児保育の受入人数や時間を増やす 保留
保育の公的責任の堅持と保育・学童保育施策の拡充を求める請願(愛知県保育団体連絡協議会) 1 営利企業の保育所への参入を認めない 審査打ち切り
2 公立保育所の民営化をしない 保留
3 保育・学童保育
(1)予算の削減をせず増額を
保留
(2)待機児童解消は新設、増設で定員増を 保留
(3)B階層保育料を無料に。保育料値下げを 不採択
(4)障害児保育の拡充を 保留
(5)公立保育所の給食は正規職員で。嘱託化 を見直す 不採択
(6)民間社会福祉施設運営費補給金制度拡充 保留
(7)病後児保育の定員増と、実施施設に補助 保留
(8)休日保育実施施設に補助を 保留
(9)託児室への補助を家庭保育室と同額に 不採択
(10)託児室認可のため公有地貸与を 不採択
(11)認可外保育施設に最低基準を守らせ、認可施設との格差を埋める施策を 不採択
(12)学童保育所への助成金を増額 不採択
(13)学童保育所への補助を午後0時からに 不採択
4 保育所、幼稚園の機能、役割を低下させる総合施設はやめる 保留