日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年1月25日発行

白川公園のホームレス
万博のための強制撤去に抗議
日本共産党名古屋市議団

申し入れのようす名古屋市は24日、白川公園のホームレスのテントや小屋にたいし、代執行をおこない強制撤去しました。

日本共産党名古屋市議団は、1月25日、松原市長にたいし、「万博を人権より優先した行為だ」と厳しく抗議しました。

これまで名古屋市は、「ホームレスの人たちの意志を尊重し、人権擁護に努める」とし、自立支援などの施策を進めてきました。昨年末の党市議団は、「あくまで話し合いで解決すべきだ」と申し入れてきましたが、当局は「強制的に追い出しはしない」とまで明言してきました。今回の強権発動でのホームレス追い出しでは、何の解決にもなりません。

2005年1月25日

白川公園のホームレスへの強制撤去について抗議する

名古屋市長 松原武久 様

日本共産党名古屋市会議員団 団長 村瀬たつじ

名古屋市は1月24日、中区白川公園のホームレスのテントや小屋などの強制撤去をおこなった。わが党は、これまで問題の解決にあたっては、あくまで話し合いによることを強く求めてきた。今回の事態は、愛知万博を直前にひかえ、まさにホームレスに対する強制的な排除であり、強く抗議をするものである。

一、

白川公園は、この間、ホームレスの自主撤去がすすんできた。ところが名古屋市は、昨年12月の「除却命令」をはじめに、本年1月12日には、17日までに小屋などの除却を求める「戒告書」、そして1月21日には、2月20日までに代執行をするとの「命令書」を出し、今回の代執行をおこなった。

「命令書」からわずか3日後に、600人といわれる市職員やガードマン、県警の機動隊などを動員して、ホームレスを寒空の路頭に追いやったことは、人権を無視した全くの暴挙である。

一、

市長は、「長期間にわたり、指導や相談を繰り返してきたが、苦渋の判断として代執行をおこなった」と言い訳をしている。

これまで市は説得によって自主撤去を求め一定の成果をあげてきた筈なのに、今回の措置は、市民の人権よりも万博を優先させたものであるといわざるを得ない。

一、

今回の強制撤去は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」との憲法の理念に反する。ホームレスの立ち退きの手続きを取る場合は、ホームレス自立支援法の衆議院厚生労働委員会の付帯決議「人権に関する国際約束の趣旨に充分に配慮すること」とあるように、あくまで当事者との話し合いによることが必要であり、強制的な排除は許されない。

また、市自ら策定した「名古屋市ホームレスの自立の支援等に関する実施計画」では、「ホームレスの人たちの意志を尊重し、人権擁護に努める」とまで明言しているが、全く逆立ちしており問題である。