日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年10月26日発行

10月22日 トワイライトスクール事業者選定問題調査特別委員会
 さとう典夫議員、田口一登議員

河村市長の関係人尋問
選定期間中の選定委員呼び出し
河村市長の道義的責任は重大

トワイライトスクール事業者の民間公募にかかわる事業者選定で、河村市長や藤岡喜美子元経営アドバイザーが圧力をかけたのではないかとされる問題を調査している「トワイライトスクール事業者選定問題調査特別委員会」(いわゆる100条委員会)は、10月22日、河村市長を関係人として委員会に招致し、尋問を行いました。

これまでの100条委員会では、藤岡氏やトワイライト事業に応募した団体の役員木村樹生氏、選定委員らからの関係人尋問が行われてきました。これまでの調査をふまえ、なお解明するべき点としては、選定期間中に選定委員を呼び出した河村市長の行動が、どのような意図に基づくのか、当時「河村サポーターズ」のメンバーでもあった藤岡氏、木村氏と河村市長との関係などがあります。市長の関係人尋問ではこれらの点が集中的に究明されました。

この日の委員会では、まず委員長が総括的な尋問を行い、つづいて各委員が河村市長に尋問。市長の言い分を要約すると、以下の通りです。

2月4日付の藤岡氏作成の文書(下枠)を見て、事実なら大変な犯罪だと強く思った。某議員が「結果はすでに決まっている」と発言したと書かれていた。直接確かめる必要があると判断して、2月11日に選定委員を呼んだ。木村氏とは面識はあったが、特定の業者の利益のために行動したわけではない。公正な選定のために行った行動であり、今でも市長として適切だったと考えている。

2月11日の呼び出しの件については、委員から「2月4日付文書を受け取ってから、翌日には選定委員を呼び出す日程を決めている。文書の裏付けはとったのか」「選定委員に『官から民へ』といった話をしたと言われているが、具体的に何を聞いたのか。『結果はもう決まっているのか』と尋ねたのか」「2月4日付文書を見る限り、選定委員の発言自体は、大した問題はない。某議員の部分が問題だとしても、選定委員に聞いて分かる問題ではないのではないか」「選定は結果的に公正に行われたと考えているか」などの質問が出されました。

河村市長は「文書の裏付けについては、他の選定委員(学区部会)から電話で同様のことを聞いた。藤岡氏には某議員が誰か名前を確認しただけ」「選定委員には公正にやってくれということを言った。某議員の発言の部分が重要だが、選定委員に聞いてもわからない」「選定委員は公正にやったと思うが、結果は全部事業団で、某議員が言った通りになった」と答えました。

結局、市長が選定委員を選定期間中に呼び出した理由は、事実確認のためではなく、「結果はもう決まっている」(全部事業団に落ちる)という文書に焦った河村市長が、なんとか選定結果に影響を与えようと「圧力」を加えたのではないかという疑いが大きく、政治的道義的責任は重大です。

また、2月19日に局長が選定結果を市長に報告する際に、藤岡アドバイザーを同席させた件について、田口議員は「選定に関して何の権限もない藤岡氏を同席させたのは不適切だったと思うが、市長が同席させた意図はなにか」と尋ねたのに対し、市長は「藤岡氏からは、トワイライトなどでいろいろアドバイスを受けてきた。しかし、守秘義務についてはきつく言っておいた」と答弁。田口議員は「きつくいわないといけないような人を呼んだことが不適切だ」と指摘しました。

今後の100条委員会では、これまでの関係人尋問で得た情報などを整理・分析し、今後の対応を検討していく見込みです。

藤岡氏が河村市長にあてた2月4日付文書の概要

トワイライトスクール公募に関し疑義があるので調査されたい。

●プレゼンにおける問題

審査委員の審査能力に問題がある。
(※としながら「過去の実績を質問」「代表者が派遣会社をしているが運営責任者が派遣されるのか」など問題とは思えない内容を例示)

●審査前の問題

地域部会(※学区部会のこと)が市のねらいを理解できていない。

●某議員の発言

1月19日賀詞交換会において
・結果はもう決まっている。今回の公募ではどこにも落ちない
・落札したかったら第一人者である私に言わないと無理です。

(※は引用者の注)

 

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