日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2007年10月17日発行

決算審査 経済水道委員会 田口かずと委員長、かとう典子委員

上下水道局 名古屋市の工業用水道
給水量減少で 徳山ダムと導水路は必要ない

12日に開かれた経済水道委員会で、かとう典子議員は、名古屋市の工業用水道の「水余り」について質問しました。

工業用水道は昨年度、給水事業所は1か所増えましたが、給水量は1日平均6万5千トンと減少傾向が続いています。大口利用の工場が2社撤退したのが大きな要因です。

工業用水道は現在、庄内川(庄内用水)からの取水(かんがい期のみ)と、上下水道局の大治浄水場の作業排水、辰巳浄水場の下水処理水を使っています。庄内川から取水できる権利(水利権)は日量9万3千トンあり、大治浄水場と辰巳下水処理場における工業用水の供給能力も合わせて9万7千トンあります。かとう議員は、「工業用水は昨年度、余っていたのではないか」と追及。当局は、「不足は生じなかった」と認めました。

過大な水需要予測

名古屋市は、徳山ダムから工業用水も引いてくる事業をすすめています。その根拠となっているのが、平成27年には工業用水の需要が日量9万7千トンと現在よりも1.5倍に増えるという予測です。しかし、この予測を立てた時点よりも給水量は減少しています。かとう議員は、「販路拡大に努力しても給水量の減少に歯止めがかからず、水需要の予測は過大だ。工業用水道は水が余っているのに、徳山ダム建設に参加し続けるのはムダづかいだ」と指摘しました。

 

決算審査 土木交通委員会 江上博之委員

緑政土木局 生活道路補修の決算は、10年前の1/4
くらし密着の公共事業の拡大を

江上議員は「道路補修になかなか来てくれない。来ても、簡単に終わってしまう、といった市民の声がある。このところ、生活道路維持費が減らされているのではないか」と質問しました。

道路舗装事業費推移 (百万円)

区分 96年度 05年度 06年度
生活道路
3,280
883
745
幹線道路
1,570
1,490
1,375

生活道路(幅員14.54m以下の総称)関係の決算は、10年前に比較し、4分の1になっていることが明らかになりました。これに対して幹線道路の決算は、10年前と比較して87%です。名古屋市は、「以前は簡易舗装の補修で費用がかかったが、今は、本格的な舗装で、補修費も安い」ことを主な理由としています。生活道路など市民のくらしに密着の公共事業が求められます。

自転車駐車場有料化に、利用者の声を

江上議員は、地下鉄高畑駅周辺を例に市営自転車駐車場有料化問題を取り上げました。昨年3月に有料化され、放置自転車が減りました。しかし、日本共産党の地域支部とともに昨年行ったアンケートには、自転車利用の高校生、大学生から、「親の収入も厳しく、授業料も上がっている中、有料化で苦しい」と不満の声が出ています。

自転車は、21世紀の環境の時代にふさわしい乗り物です。名古屋市は5カ年計画で有料化をすすめようとしていますが、無料にすべきです。