日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2006年10月4日発行

定例会本会議(10月4日)

うめはら紀美子議員が請願採択を求めて討論
障害者自立支援法の負担は重すぎる

うめはら紀美子議員

名古屋市議会は、10月4日、本会議を開き、請願の討論・採決をはじめ、補正予算案や条例案、教育委員の選任などを議決しました。請願の採決に当たり、日本共産党のうめはら紀美子議員が賛成討論にたちました。

市議会は引き続き、2005年度決算認定案の審議に入り、10月17日に決算の採決が行われ閉会する予定です。

「障害者の福祉・医療・補装具等に係わる利用料の軽減措置を求める請願(請願者:愛知県障害者(児)の生活と権利を守る連絡協議会)」の請願項目のうち、健康福祉員会が3項目を不採択としたことにたいし、うめはら議員が採択を求め本会議で討論に立ちました。

工賃より高い利用料では授産所に通えない

うめはら議員は、授産施設での事例として「3月までは利用料も食費もかからなかったが、現在は施設の利用料と食費を合わせ、月21,000円もかかるようになり、月5,000円足らずの工賃では、施設に通って働けば働くほど負担が増える。すでに利用料が払えなくなり退所した人も出ている」ことを示し「こんな事はおかしいじゃありませんか」と訴えました。

負担軽減を求める意見書のように採択を

名古屋市会は6月定例会で障害者自立支援法の1割負担に関して負担軽減を求めるに意見書を国に提出しました。今、全国で少なくない自治体が独自の軽減策を実施しています。うめはら議員は「重い負担を軽減するため市独自の制度をつくることが求められている。名古屋市は障害児の通園施設での利用料負担と食費などの軽減をはじめた。やろうとすればできないことはない」と主張し、請願の採択を強く求めました。

自民・公明・民主が反対して不採択

採決で請願は、自民・公明・民主などの反対で不採択となりました。

【不採択になった請願】

  • 障害者の福祉・医療・補装具に係わる利用料の軽減措置を求める請願のうち、◇国の軽減措置だけでは影響が大きいので、独自の軽減措置を◇施設での食費等に独自の補助を◇補装具の利用に独自の軽減措置をの3項目−−残り3項目は保留
  • 障害児の自立支援サービス改善の条例制定を求める請願
  • 介護保険の改善・充実を求める請願
  • 働きながら安心して子どもを産み育てられるよう保育の公的責任の堅持と保育・学童保育施策の拡充を求める請願
  • 子育ての会に対する公の施設(宿泊青年の家、緑スポーツセンター)の使用料の減免を求める請願

リハビリ医療の改善を求める意見書を採択 日本共産党が提案

本会議では、「リハビリテーションの評価体系に関する意見書」など3件の意見書が全会一致で採択されました。このうち、リハビリテーション医療の改善に関する意見書は日本共産党が提案したものです。

党市議団は党国会議員団や八田ひろ子前参院議員とともに、名古屋市総合リハビリセンターを調査するとともに厚生労働省への要請してきました。

日本共産党の提案した意見書案が、6月議会の障害者自立支援法での負担軽減を求める意見書に引き続き採択されたことになります。

リハビリテーションの評価体系に関する意見書

平成18年度の診療報酬改定により、リハビリテーションに関する評価体系が大きく変えられ、保険診療の適用される期間が限定されたことや集団療法の評価が廃止されたことなど、リハビリテーション医療そのものを大幅に制限するものになった。

その結果、少なくない患者がリハビリテーションを打ち切られたり、訓練回数を制限されたりする事態が生じており、このままではリハビリテーションを必要とする患者の身体機能の低下も懸念されることから、患者の立場に立った見直しが必要である。

よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要望する。

  1. 国の責任において、リハビリテーションに関する評価体系の変更による患者への影響を調査すること。
  2. 個々の患者の必要に応じた十分なリハビリテーションを提供できるように、診療報酬の次期改定を待つことなく、速やかに必要なリハビリテーションの評価体系の見直しを行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。