日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2006年9月21日発行

9月議会 議案外質問 黒田二郎議員

福祉を削ってまで本丸御殿を進めるのか

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黒田二郎議員

黒田二郎議員は、党市議団の市政アンケートに寄せられた4000人の市民の声を紹介し、松原市長をただしました。

なぜ今、復元に着手するのか

黒田議員は、本丸御殿の復元について、市民の寄付も支持も集まらず、5200万円も税金をつぎ込んでもいっこうに機運は盛り上がらず寄付も集まっていないことを厳しく指摘しました。市政アンケートに寄せられた市民の声は、「福祉を削ってまで進めるべきでない」などが圧倒的です。

黒田議員は、こうした市民の思いを紹介し、市長自ら「依然と厳しい財政状況」と言っているのに「なぜ今、復元に着手するのか」と追及しました。

疑問にいっさい答えない市長

市長が今やるべきは、増税などの負担増に苦しむ市民の暮らしを支えることであり、名古屋城に関しては老朽化が進む石垣など文化財を修理・保全することです。黒田議員は「復元費用が150億円で済むのか、寄付が集まらなかったら税金でやるのか、木曽ヒノキにこだわっているが資材はどれだけ必要なのか、発掘調査はいつやるのか」など具体的な疑問をただしました。

これに対し松原市長は、疑問にはまともに答えず「他に真似のできない忠実な復元ができる」など、ヒノキの効能を得々と言うだけ。資金計画もヒノキの確保の見通しも示せません。万博の交付金10億円をつぎ込み、経済団体や文化人など、民間の応援を期待する一方、「税金をどんどんつぎ込み、暮らしを犠牲にする」ことには「だんまり」です。

「ワンマン市長」のそしりは免れない

黒田議員は、松原市長が出版した書籍で「復元には15年かかる予定だが、実際にはもっと早く作れないかと密かに考えている」と書いていることを指摘し、「行政の私物化だ。なんでも自分の思うとおりになると思っているワンマン市長とのそしりは免れない」と厳しく批判しました。

松原市長語録

本「なごや環境首都宣言」(著・松原 武久、発売・KTC中央出版)より

「総合的に見ない議論は 残念」

ただ一部には、御殿の建築は 無駄だ、ハコものだ、そんな金があるなら福祉にまわせという意見がある。都市の品格とか、文化、都市の魅力と言うことを総合的に見ない議論があることは残念である。

「早く作れないかと密かに考えている」

御殿の復元には15年かかる予定であるが、実際にはもっと早く作れないかと密かに考えている。

税制改悪で大増税、市民負担増
高齢者への連続値上げをくいとめよ

黒田議員はアンケートの切実な声を紹介し、市民負担増への対策を求めました。

何もしない…松原市長

「市民税が10倍にもなった」「どうやって生きていったらいいか」など自公政治による税制改悪で市民、とりわけ高齢者が重い負担に苦しみ、それがとどまるところを知らず、国保料や介護保険料にも連動し、さらに来年再来年と増税が続くことを明らかにし、増税中止と市の減免制度の拡充を求めました。しかし、市長は「法改正で示されたもの」「過度の優遇は公平性を阻害」など、冷たい姿勢です。

国にいいなりで市民の暮らしは守れない

黒田議員は「国の悪政に市民が困っていても何もしない。ただ市民に痛みをガマンせよと言うのでは、市長としての資質も資格もない」と厳しく批判しました。