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2005年11月28日発行

11月議会 議案外質問 わしの恵子議員

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西区・旧山田支所のアスベスト除去工事の教訓をいかせ
住民説明会の義務付けを

わしの恵子議員は、アスベストを含む建物の解体や改修工事、特に今後増加が予想される建築物の老朽化による解体工事について、西区の旧山田支所のアスベスト除去工事を例にし、住民説明会を義務づけることなどをただしました。

西区山田小・中学校に隣接の旧山田支所、アスベスト撤去工事が冬休みに変更

わしの恵子議員旧山田支所は北棟の機械室に、50平方メートルの吹き付けアスベストがあり、施設本体の断熱材にも含まれているために、撤去工事を12月1日から行い、その後、建物が解体される計画でした。しかし住民への説明会はなく、近隣20数軒に個別に説明されただけでした。吹き付けアスベストが撤去される場所のすぐ北側は小学校・中学校の校庭があります。

わしの議員は、市民とともに「アスベスト除去工事は冬休みに」と学校長や施設の責任者等に申し入れた結果、このほど工事は12月26日からに変更されることが判明しました。

わしの議員は「住民への説明会を行い、除去方策や子どもたちへの影響など、住民の質問や不安に応えるべきだった」と指摘し、この教訓に学び「市独自の条例等を制定し、アスベストの除去対策や解体工事等の説明会の義務付けを」と追及しました。環境局長は「国の対応を見守る。説明は事業者が地域の実情に応じておこなう」と答弁しました。

また学校で使用されていた石綿付金網や学校給食の調理器具等の調査や非石綿製品への代替へに対する対応について、教育長は「適正に処理した」と答えました。

学校の石綿付金網(2005.11.25)
  学校数 保有校 保有枚数
小学校 260校 12校 284枚
中学校 110校 14校 454枚
高校 14校 3校 60枚
384校 29校 798枚

給食調理場でのアスベスト調査
  回転釜 食器消毒保管庫 揚物機
小学校 5校 2校 4校
中学校 0校 0校 1校
5校 2校 5校

一部の部品に使用されています。

中小企業のアスベスト除去に支援を

アスベストの除去工事が本格化するのはこれからです。飛散の危険がある吹き付けアスベストの除去費用が多額にのぼるため、除去をためらう事業者が多いといわれています。安全対策も不十分なまま大量にアスベストの製造や使用を続けてきた企業と、危険性がわかっていながら長期に使用を認め、被害を放置してきた政府の責任は重大です。わしの議員は「アスベストの除去を真剣に考えている中小企業を応援するために、国とアスベスト関係企業にも応分の負担を求めるよう要求すべき」とただしました。局長は「国の動きを見守る」と答弁しました。

 

「女性の活躍」先進都市をめざせ

わしの議員は、女性の活躍できる社会づくりについて市の取り組みをただしました。職場では男女の賃金格差などの不平等が広がり、仕事と家庭の両立も困難になっています。今年9月の「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」の報告では、経済協力開発機構(OECD)加盟24か国の中で、日本が、労働時間、雇用機会の均等度、地域の子育て環境、家庭内の役割分担、などの社会環境指標の水準が、もっとも遅れた国になっています。

女性が社会のさまざまな分野でその能力を発揮し、活躍できるように、そして、男性も家庭生活や地域活動に参画できるよう、男女が職場と家庭を両立できる社会をつくることが必要です。

わしの議員は「率先して両立支援のための制度の拡充に努めるべきだ」と、男性の育児休業取得の促進、女性管理職の増加、各種審議会への女性登用率の引き上げなどをただしました。

総務局長は「男性職員の育休取得を5%に、女性管理職は3.8%に、審議会への女性委員登用率引き上げに努力する」、市長は「現状は厳しいが率先して取り組みたい」と答えました。

わしの議員は、「代替要員制度が確立されていないために、必要な期間休めないことや、所得保障が不十分なこと、昇給・昇格などの不利があること等が男性の育児休業取得の妨げになっている。条件整備をすすめよ」と求めました。