日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年11月8日発行

名東区のフェロシルトが撤去


11月5日、フェロシルトを埋め立てた畑を調査する村瀬たつじ団長(右)と田中せつ子市議(左)

名東区の畑で埋め戻し材「フェロシルト」が使用されていた問題で、石原産業(本社大阪市)は、11月8日、土壌撤去作業をおこないました。

フェロシルトが使用されていたのは同区猪高町の約120平方メートルの畑で、すぐ目の前は釣り堀としてにぎわう明徳池があります。2004年4月頃、30〜40トンが搬入されたとみられます。市職員が立ち会いのもと、パワーショベルで約1トン入る袋に入れて石原産業四日市工場に運搬。同社と名古屋市は土壌をサンプル採取し、六価クロムやフッ素など重金属類を調査することになっています。周辺住民からは「風評被害が心配です」の声も…。現場近くで井戸水を使っている主婦も「井戸水は今のところ異常はないが、定期的な検査をしてほしい」と要望しています。

田中せつ子議員は「隣接する畑などは深いところの土壌や、他の搬入された場所がないのか徹底した調査が必要だ」と話しています。


フェロシルトを回収するために袋詰め(11月8日)


名古屋市に申し入れる日本共産党名古屋市議団

日本共産党市議団が緊急対策を市長に申し入れ

10月8日、日本共産党名古屋市議団は市長に対して次のような申し入れを行いました。村瀬たつじ団長、田中せつ子、山口清明の各議員が参加しました。市当局は「できるかぎりのことをやりたい」と答えました。

産業廃棄物フェロシルトの緊急対策を求める申し入れ

各地で問題となっている化学メーカー石原産業の埋め戻し材・フェロシルトが市内名東区猪高町内の畑に埋め立てられていることが判明しましたが、本日(11月8日)、撤去がされたとのことです。丁度この日は、三重県警が石原産業の本社や四日市工場を廃棄物処理法違反で家宅捜索した時でもありました。

同地への埋め立てについては、フェロシルトを豊田市に運んだ業者の証言から判明し、名古屋市は、4日午後、この事実を公表しました。同日夜、日本共産党市議団は、周辺で井戸水を生活用水としている住民がいることを当局に通知し、井戸水の検査などの対策を速やかにおこなうように求め、5日には現地調査も実施してきました。

当局の検査では、井戸水には六価クロムやフッ素は検出されず、また隣接の明徳池や香流川での水質検査も異常がないということですが、住民の不安はおさまりません。

フェロシルトは、六価クロムやフッ素、放射性物質などを含み、埋め戻し材の製品ではなく、様々な廃液を混入させた産業廃棄物であることがわかり、大問題となっています。また、販売する際には、「用途開発費」「改質加工費」などの名目で、1トン当たり3,500円前後を中間業者に支払っていたという事実も明らかになっています。

とんでもない反社会的行為をおこなっていた石原産業の企業責任とともに、こうした産業廃棄物の不法投棄を根絶するための対策が求められています。

つきましては、下記の項目について要請します。

  1. フェロシルトが撤去された畑周辺の土地を含めた土壌や地下水、畑で栽培された野菜の検査結果を速やかに公表すること。結果を受け必要な場合には、法的措置を含めた対応策をとること。
  2. 生活用水としている井戸水の継続的な水質検査をおこない、必要な場合は給水すること。
  3. 撤去した現場に隣接する駐車場について、フェロシルトが埋め立てられているのではないかという住民の証言があり、住民の不安は解消されないので調査すること。
  4. 明徳池に赤く濁った水が流れてきたという住民の情報が寄せられているが、池の水質検査だけでなく、池の土壌や魚への影響についても調査すること。
  5. 名東区以外に市内に持ち込まれたフェロシルトがないのか徹底的に調査すること。

以上