日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年6月29日発行

6月定例会・個人質問 梅原紀美子議員

うめはら紀美子議員が29日の本会議で行った個人質問の概要を紹介します。

これでいいのか介護保険
軽度要介護者の介護サービスが制限される

 市民の切実な願いに応えよ

うめはら紀美子議員は10月に実施される「改正・介護保険」の問題点について、名古屋市の対応をただしました。

うめはら議員は市民から寄せられた深刻な実態について「夫を特養ホームに入れ、年金7万円で何とかやっているが、居住費や食費でいくらとられるのか教えてくれない」「ヘルパーに週2回来てもらっているが、どうなるのか心配だ」などの声を紹介しました。

「改正」介護保険法では、「要支援」や「要介護1」のほとんどを筋肉トレーニングや栄養指導という「介護予防」に移行させ介護給付が取り上げに・・・。名古屋市では約3万人中、2万5000人が新制度に移行する見込みです。厚労省の事例では「90歳で要介護1、転倒骨折し、訪問介護で生活リハビリ、掃除、入浴介護を週3回の一人暮らし」の人は「要支援2、通所サービスを1〜2回、運動機能向上の訓練、家事ができるようにする訓練のための訪問介護を週1回」となります。掃除や買い物は自分でできるように「見守るだけ」となります。うめはら議員は「これでは自立した生活はできなくなる」と厳しくただしました。

さらに健康診査が介護保険に組み入れられることで、健診の自己負担増になるのではないか、利用料軽減策として行われてきた要介護高齢者等福祉金7500円を廃止したが、利用促進のための軽減策をとるべきではないか、とただしました。

 一律にサービスカットしない(局長)

局長は「一律にサービスをカットするものではない」「国からくわしいことを指示してこない」「国の制度として行うもの」と主体性のない答弁に終始しました。

4階ひさしからコンクリートが落下!
市立高校のオンボロ校舎の改修を

 高校運営費が6年前の2/3に削減

うめはら紀美子議員
山田高校の校舎から剥落したコンクリート片の一部を示すうめはら議員

名古屋市立の高校は14校、建設以来40年以上経過した校舎を持つ学校は5校あります。改修もされず、老朽化が進んでいます。うめはら議員は、現地調査の結果を示しながら、生徒1人当たりの高校の学校運営費が6年間で約1万円も減り、修繕もままならない実態を示し、「耐震改修とともに、老朽化した校舎の改修工事は緊急にすべきである」と求めました。

山田高校(西区)では5月に校舎の4階のひさしからコンクリートが落下し、応急修理をしたものの、コンクリートが浮いている場所全てが修繕されていません。廊下やトイレの壁や床、天井も老朽化し亀裂が…。

生徒1人当たりの高校の運営費緑高校(緑区)は、旧緑中学の校舎を今も利用し、窓枠は狭く教室の出入り口も179cmと低く、プールも老朽化しています。

菊里高校は体育館兼講堂の屋根が老朽化し雨漏りしています。

うめはら議員は、「危険な老朽校舎の改築・大規模改造工事を早急に進めるように」と求めました。教育長は「山田高校は7月に補修工事を実施。耐震対策を優先にしつつ、大規模回収の時期を検討したい」と答えました。

緑高校の南舎の増築の歴史
(数字は建築年月)
緑高校の南舎の増築の歴史

・最も古い校舎は旧鳴海中学校の校舎。
・ 1987年に内外装の塗装等を改修。