日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年3月4日発行

(3月3日)個人質問 さとう典生議員

傾いた歩道
「ポスト万博」は生活道路整備を

質問に立つさとう議員さとう典生議員が2月定例会で行った個人質問の概要を紹介します。 (全文はこちらから(別のページが開きます))

斜めの歩道で転んでしまった

さとう議員は、傾斜のある歩道について、実際に現場を歩いた結果も示しながら改善を要求しました。

これまで道路は車に便利なようにつくられ、その結果、歩道は傾き、波打ち、歩きにくくなっています。「傾いているので、歩いていると寄っていってしまう」「自転車をよけたら、隅の傾斜に足を取られ転んだ」など地域の高齢者が悲鳴を上げています。若いお母さんも「ベビーカーが隅の方へよっていってしまう」「ベビーカーが乗り入れの段差に引っかかって、子供が前に放り出された」といっています。

市内調査の様子
八事日赤交差点から杁中へと歩道を調査。車いすがこんなに傾く

さとう議員は、車いすやベビーカーで実際に歩道を歩いてきた結果を紹介。「一番きつい勾配は15%。1mで15cm。幅2mの歩道では30cmの食い違いができ、車いすがこんなに傾きます」とパネルを示しながら対策を求めました。

局長は「道路構造令では2%が標準。名古屋市は福祉都市環境整備指針で原則1%以下を基準にしている。94年の調査で約67kmの歩道で改善が必要であったが、おおむね50%を整備し、残る路線も引き続き改善を進める」と答弁しました。

さとう議員は、「これまで万博を理由に幹線道路優先で道路工事が行われてきたが、ポスト万博は生活道路の整備を重点的に行うべきだ」と厳しく指摘しました。

LRT(新世代路面電車)
公共交通中心のまちづくりに
−CO210%削減の決定打になる−

コストは地下鉄の10分の1


車椅子で乗り込むことができるフランス・ストラスブール市のLRT。

さとう議員は、名古屋がめざす環境首都の達成には「車に頼らないまちづくりに重点を置くことが大事」だと指摘し、市長のいう「公共交通機関と自家用車の割合を3:7から4:6に」への対策もパークアンドライドなどが中心で、達成には疑問だと批判。「市内の自動車交通を劇的に減らすには※LRTが切り札だ」と提案しました。LRTの建設コストは地下鉄建設費の10分の1で、1キロあたり10億円から20億円程度といわれています。地下鉄建設には1キロあたり約270億円(4号線の環状化)かかりました。さとう議員は「今後の公共交通にLRTの導入を、広小路にLRTの導入」と質問しました。

市長は、「国も『LRT総合整備事業』が今年度新設し、なごや交通戦略でも今後の課題として調査・研究が必要であると位置づけている。私も注目している」と答えました。

LRT(新世代路面電車)
90年代にヨーロッパで最新の技術革新の結果生まれたシステム。デザインも斬新で超低床式。道路上の低いホームから段差なしで乗り降りでき、高齢者や障害者にとって大変使いやすく、昔の市電とは全く違う路面電車。ヨーロッパではLRTの導入は中心市街地の再開発・活性化の切り札とも認識されている。