日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年9月15日発行

9月14日 本会議質問 さとう典生議員

異様な「議会解散請求署名」は自治法に反する
無法な収集方法や選挙への利用やめよ

録画中継を名古屋市会サイトにて配信しております。ご覧になりたい方はこちら(市議会の録画中継サイトが別ウィンドウで開きます

9月14日の、さとう典生議員の質問を紹介します。

市長言いなりの議会を狙う市長主導の運動

さとう典生議員は、市長が9日の議案説明で、自分の公約を認めない議会を「一党独裁政治」と攻撃したことを取り上げ、市長主導の議会解散の署名運動こそ市長言いなり議会を作る「独裁政治を目指すもの」と厳しく批判。意見が異なるときは議論をつくして折り合いをつけるべきと主張し、市長が市民を動員して議会解散の署名運動をおこしたことは、地方自治法の趣旨に反すると追及しました。これに市長は、「署名運動の主体は市民」と開き直りました。

さとう議員は、「請求趣旨を市長が書いたと報道された。受任者に市長の写真入り檄文も送り、市長が深く関わったのは明らか。受任者に郵送された封筒の連絡先もネットワーク河村市長であり、中心に市長の関連団体や市長が代表の政党がある。市長主導は明らか」と批判しました。

市長主導で6億5千万円使っての早期選挙に

さとう議員は、「政策での意見の違いは、最後は市民が選挙で判断すればよい」と指摘し、来年4月に市会議員選挙が予定されているのに、2月の知事選と合わせて市会議員・市長のトリプル選挙を行えば、余分に6億5000万円の出費増と試算されていることを示し、「わずか2ヶ月の前倒しのための解散請求は全く道理に合わない」と批判しました。

受任者でもない人が署名集めに

署名活動も好き勝手、無法状態で行われています。さとう議員は、署名簿の実物を示しながら、「署名簿というよりは署名用紙」と指摘し、これまでの直接請求での体裁とは全く異なり、縮小コピーされた証明書、請求趣旨、委任状の裏の署名欄だけを並べて、通行人に署名を呼びかけ、受任者名も見せません。しかも、請求代表者と受任者の署名について同一のものを使用するなど、不適切な収集方法です。

市民からも「請求代表者がいないのに他人が署名を集めていた」「喫茶店においてあった」「回覧で回した」などと通報がたくさんあります。こうした不法行為の是正についてただしました。

選挙管理委員会委員長は「署名の仕方や収集方法は、地方自治法に厳格な定めがある。請求代表者及び受任者に、制度を正しく理解して適切な署名収集をされるよう注意を促した」と答弁がありました。また、署名簿の形式については、「生駒市で同様の様式で有効となった。愛知県選管にも確認している」と答えました。 さとう議員は「それで署名簿と言えるか疑問」とし、解散請求趣旨が縮小コピーされた署名簿について、「自治法施行令には、解散請求書の写しを『付す』というのは署名簿ごとに表紙の次につづりこむこととある。これらを欠く場合は署名の実質審議に立ちいる必要はない、と書いてある。選管はきちんと対応を」と要望しました。

「減税日本」の選挙運動に使われる署名簿

署名収集の中心は「減税日本」のメンバーといわれています。ある区の署名説明会では、市会議員選挙に「減税日本・河村党」で立候補する予定で事務所を開設している人が「市議選で当選するのに1万票必要。市議会を解散させた後、署名した人を一軒一軒回って支持をお願いする」と語ったといいます。こんなことは許されません。市長に署名簿をコピーしないよう指導することを求めました。

市長は「どうこう言う立場にない」と選挙利用を否定しませんでした。

さとう議員は、「公職選挙法にしばられない選挙運動を行っている」と厳しく批判しました。

議会解散請求の署名収集に関する
委員長談話(要旨)

平成22年8月31日

名古屋市選挙管理委員会

「署名の仕方」や「署名収集の方法」は法に厳格な定めがあり、それに基づかない署名は無効となります。

署名が無効となる主な事例としては次のとおり。

  • 違法な方法で収集したもの
    ・「請求代表者」や「受任者」以外の人が収集
    ・署名簿を郵送や回覧して収集など
  • 本人が自署していないもの(身体の故障・非識字により代筆者による署名の場合を除く)
  • 生年月日・署名年月日・住所の記載のないもの
  • 印又は拇印のないもの
  • 印の代わりにサインを用いたもの

不明な点は選挙管理委員会事務局へお問い合わせを
(電話972−3315 FAX972−4180)

このページのトップに戻る▲