日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年1月27日発行

後期高齢者医療の2010年度保険料
一人当たり 平均 3,660円(4.95%)の値上げ

愛知県後期高齢者医療広域連合は2月10日に開かれる同議会に、後期高齢者医療保険料が来年度から、一人当たり、平均3,660円(4.95%)の引き上げ改定案を提出します。

当初は医療費増で4.6%、後期高齢者負担率の上昇で2.6%など11.99%(全国14.2%)の値上げを見込んでいましたが、保険料抑制の国の方針を踏まえ、(1)広域連合の医療給付費剰余金等の充当(17億円)(2)財政安定化基金の活用(92億円)で、引き上げ率を4.95%に圧縮したとしています。

廃止どころか値上げに
民主党政権の公約は大幅後退へ

先の総選挙で民主党は「後期高齢者医療制度の廃止」を公約しましたが、廃止を4年後に先送りしました。今回、引き上げ幅を抑えたとはいえ、高齢者やその家族の生活が厳しさを増している中で、一層の重い負担を強いることに変わりはなく、容認できるものではありません。

高齢者の人口増などで値上げ必然の最悪の制度
ただちに廃止するしかない

初の保険料改定ですが、日本共産党が制度開始前から指摘していたとおり、保険料が自動的に上昇する仕組みがはっきりしました。こんなひどい後期高齢者医療制度はただちに廃止すべきです。

今議会には田口一登議員が紹介議員となり、愛知県社会保障推進協議会が「保険料引き上げを行わないで」との請願を提出しています。

保険料の改定案(平均年額)

一人当たり 73,998円→77,658円
*均等割額 40,175円→41,844円
*所得割率 7.42%→ 7.85%

年金収入別保険料値上げ例(妻の年金は80万円以下の場合)

夫の年金 現行保険料   新保険料 値上額
79万円
*1
4,000 4,100 100
4,000 4,100 100
合計 8,000 8,200 200
168万円
*2
11,500 12,100 600
6,000 6,200 200
合計 17,500 18,300 800
192.5万円
*3
34,700 36,400 1,700
20,000 20,900 900
合計 54,700 57,300 2,600
211万円
*4
53,600 56,200 2,600
32,100 33,400 1,300
合計 85,700 89,600 3,900
250万円
*5
112,200 117,900 5,700
40,100 41,800 1,700
合計 152,300 159,700 7,400

・妻の所得割額はいずれの例も0円。
*1 夫も所得割0円(〜153万円)。均等割は2人とも9割軽減(〜80万円)。
*2 夫の所得割は5割軽減(153〜211万円)。均等割は2人とも8.5割軽減(80〜168万円)。
*3 夫の所得割は5割軽減。均等割は2人とも5割軽減(168〜192.5万円)。
*4 夫の所得割は5割軽減。均等割は2人とも2割軽減(192.5〜238万円)。
*5 減免対象外(211〜238万円は均等割2割減免がある)