日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年10月1日発行

10月1日 補正予算案個人質疑 江上博之議員

露橋スポーツセンター 東海豪雨に続きまた浸水
教育委員会の責任は重大


質問する江上議員

補正予算案が追加上程され、8月末豪雨で浸水した露橋スポーツセンター復旧について江上博之議員が質疑しました。

補正予算案には、8月末豪雨で浸水した露橋スポーツセンターの復旧費用7億7千万円が計上されています。同センターは8年前の東海豪雨でも浸水し、5億円近い改修費をかけて復旧させた経緯があります。今回の水害では、地上にある駐車場の止水扉の閉鎖が遅れたために、機械室が2.3m、プールサイドで1.87m、地下駐車場で0.5mも冠水しました。

指定管理者へ指導しなかった教育委員会

今年4月から指定管理者が名古屋市教育スポーツ振興事業団から民間企業に変わりました。江上議員の調査では、当日は教育委員会からの連絡や情報は全くなく、大雨洪水注意報が出ていた午後9時半に係員は止水扉を閉めずに帰宅。午後11時半に連絡を受け午前0時半に到着しましたが、もう水が入っていました。

露橋スポーツセンターB1断面図

江上議員は、「止水扉を閉めるマニュアルはスポーツ振興事業団のものを代用しており、教育委員会はそのことすら『調査中』と回答した。日常的に位置づいていない。4月の段階で指定管理者にマニュアルの提出や訓練実施、東海豪雨被害やゲリラ豪雨について伝えておけば止水扉を閉めていたのではないか」と質問。教育長は、「最悪の状態を想定した指導が行き届いていなかった」と指摘を認めました。

指定管理者制度を見直し災害時の対応を

災害発生時対応の従業員の人件費は、原則、指定管理者が指定管理料から負担します。江上議員は、「昨年よりも管理料は1割以上も安くなっている。安上がりな指定管理者制度はやめるか、少なくとも指定管理料の見直しを」と求めました。教育長は「公募した際に、原則として指定管理料からとしている。災害が長期化したときは個別に協議する」と答えました。

地域の雨水を貯留できる施設に

江上議員は「今回の冠水で周辺地域の水かさは減った。少しでも貯留できる施設にしたらどうか」と提案。また、「指定管理者制度になって教育委員会の災害対応が不足したことは明らか。想定外の災害には長年の経験と訓練が大事」と指摘しました。

 

10月1日 補正予算案審議 教育子ども委員会 かとう典子議員

学校天井雨漏り 大規模改造の遅れは重大

教育子ども委員会では、補正予算案のうち、露橋スポーツセンターの復旧のほか、学校の雨漏り等の改修費用について質疑がおこなわれました。

今回の豪雨で、小・中・高・特別支援あわせて、242校で雨漏り等の被害がでました。かとう典子議員は、「アセットマネージメントがすすまないなどの理由で、改修の手だてがとられてこなかったことが問題だ」と指摘し、この間の改修状況をただしました。当局は「築後20年を目途に大規模改造を行っていたが、耐震改修を優先したため、ここ10年は行っていない。耐震改修が完了したので、今後は大規模改造事業に力を入れていく」と答えました。