2010年11月定例会 再提出議案への議案質疑(12月8日)
報酬半減と引き換えに、公費負担拡大に道を開く
「新提案」=議員活動保障を口実にした第2報酬の支給だ

田口かずと議員

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「議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正」について


田口議員

半減800万円も含めて本格的な引き下げを

【田口議員】
再提出された議員報酬半減条例案について市長に質問します。

議員報酬について日本共産党は、半減の800万円も含めて本格的な引き下げにとりくみます。市長にすり寄ったのではありません。民意に寄りそったのであります。市長が報酬半減を議会に押し付けるやり方は、地方自治の二元代表制の原則を破壊するものであり、受け入れるわけにはまいりません。議員報酬の引き下げは、議会が主体的に取り組むべきものであります。

報酬額の決定に市民の意見を反映させる仕組みとして、先ほど市民が参加する第3者機関を設置することが決まりました。わが党は、第3者機関で検討をすすめる際には、議員報酬の削減額などについての各会派の考えをたたき台として示して、検討していただくことが、議会の主体性を発揮するうえで必要だと考えております。

以上、わが党の立場を申し上げたうえで、質問に入ります。

議員活動費のあり方を第3者機関の検討に委ねるという、市長の新たな提案にしぼって、3点、お尋ねします。

報酬削減分を別枠の公費で穴埋めするのか

【田口議員】
1点目は、議員活動費の公費負担の範囲を拡大する問題であります。

議員活動費のあり方の検討について、「議員活動費の保証」と書いている新聞もあります。議員活動費の保証とは、報酬を削減した分を政務調査費などの公費、税金で穴埋めするということでしょうか。

市長は、今議会の審議の中で、「政務調査費の各種上限額を撤廃し、按分をなくせないか」、「議員一人に年収300万円の政策スタッフを2人置けないか」などと発言しておられます。しかし、法律上も判例でも、政務調査費は政務調査活動にしか充てることができません。後援会活動や政党活動なども行っている議員事務所の家賃や職員の人件費には、政務調査費は一部しか充てられない。そこを変えようなどという議論は、議員経費の新たな浪費拡大になるのではありませんか。

再提出された議案の概要

  • 報酬は2014年の4月から半額(月額49万5千円)
  • 2011年5月から1年間は月額79万円。(現在の特例と同額。期末手当が削減されるので、年収は1400万円が1300万円に)
  • 2012年度〜2013年度は第3者機関の意見で、段階的に削減
  • 無作為抽出の市民と有識者からなる第3者機関を設置
  • 議員活動に必要な経費も検討

政務調査費600万円を拡大することはない(市長)

【市長】
公費負担の拡大は少なくとも今の経済状況、政治状況の中で政務調査費600万の枠を拡大することは市民のみなさんの理解は得られないと思っています。今の政務調査費600万の枠を出るものではありません。

政策スタッフ2人というのは600万の中の1つの方法で考えたらどうかということ。

議員活動費は自前で賄うべきだ

【田口議員】
2点目は、議員活動費を税金で賄うのか、自前で賄うのかという問題であります。

私は、報酬を削減した場合、報酬から支出していた議員活動費については、基本的には個人献金で賄うべきだと考えています。市長も以前、本会議場で、「報酬800万円で、みんなでやせ我慢してでもがんばれば、もっと献金も集まるようになる」と答弁されています。ところが、市長は、報酬半減とセットで、議員活動費を政務調査費など税金で手当てする方策を検討すると言い出された。これは、これまでの市長の言明と矛盾するのではないですか。市長もブレ始めたのではないですか。

政治活動は田口さんと全く同じ(市長)

【市長】
政治活動というのは田口さんの言われるところと全く同じで、献金をもらってやっていく。苦しいけどね。報酬半減しても、その分政務調査費を増額してやるものではございません。基本的に政治をやるものはやせ我慢であろうがなんだろうが、いい政治をやって苦しいけど1円でも寄付をもらうという風にやるべきだと思います。

政務調査費は使途の適正化と透明化が最大課題

【田口議員】
3点目に、政務調査費のあり方について検討すべき観点は、使途の適正化と透明化ではないでしょうか。

政務調査費については、市民から「不自然」と批判されている自動車リース料や多額の海外出張費など疑問のある使い方を是正することが求められています。市民オンブズマンからは、「現状の名古屋市会の……政務調査費は実質的には議員の第二給与化している面がある」という意見が本市会に寄せられています。ですから、検討すべき観点は、政務調査費の使途範囲の拡大などではなく、使途の適正化と透明化ではありませんか。

透明化・適正化は当たり前、説明義務を(市長)

【市長】
使途の透明化・適正化にもっと進化すべきというのは当たり前で、使途は説明義務を負うという方向でやっていきべきだと思います。

車のリース料も上限額を撤廃し、按分をやめるのか(再質問)

【田口議員】
政務調査費の増額はあり得ないことは当然です。政務調査費の上限額の撤廃に関して、説明責任があればできるかどうかと言いました。具体的に聞きたい。

車のリース料については、活動実態に応じて按分し、上限は年間80万円となっています。市民グループの調査によりますと、2008年度分では、過半数の39人の議員がリース車を使用しており、按分率が80%以上、つまりリース料の80%以上に政務調査費を充てている議員が17人います。最高は90%です。充当金額の最高は80万円の上限額、目いっぱいという議員もいます。

私も含めて共産党の議員は、リース車は使用していませんが、私の活動実態に照らしますと、政務調査活動のために車を8割以上も使用するとすれば、私的な使用や政治活動のためには、もう1台、車が必要になります。リース車を使用している議員のみなさんの実際はどうでしょうか。政務調査費については、車のリース料、一つとっても、現状でも市民へのきちんとした説明責任が、議員には求められていると思います。

市長にお尋ねします。こうした車のリース料についても、上限額を撤廃し、按分をやめ、政務調査費を全額充てることができるようにしたいとお考えですか。お答えください。

よっぽど正規に使われていない感じ(市長)

【市長】
よっぽど正規に使われていないという感じがします。よくわかりませんけど、ほんとにこの車がここに行ったという活動日誌まで出すものか出さんものか、皆さんで議論されたらどうか。

新たな浪費拡大に道を開く提案とセットの報酬半減案は問題が大きい(意見)

【田口議員】
政務調査費の上限額を撤廃すると簡単におっしゃるが、非常に大事なことで、説明責任をきちんとしなくてはいけない。現状でもやらなくてはいけない。いまさえ政務調査費については、現状の使い方にたいしても、「第2報酬」化しているのではないかと、疑問の声が市民からあがっています。その時に、政務調査費の運用改善について検討を進めれば、公費負担の範囲が拡大し、文字通り「第2報酬」化するでしょう。新たな浪費拡大に道を開く提案とセットの議員報酬半減案には、問題が大ありだということを指摘し、質問を終わります。

車のリース料を政務調査費で充当していた議員(2008年度政務調査費収支報告書より)
議員名 支払年額
万円
按分率 充当金
万円
議員名 支払年額
万円
按分率 充当金
万円
議員名 支払年額
万円
按分率 充当金
万円
うえぞのふさえ 57 50% 26 浅井日出雄 111 50% 55 加藤武夫 68 80% 54
梅村邦子 66 50% 33 伊神邦彦 90 80% 72 小林祥子 60 80% 48
おかどめ繁広 37 50% 18 岡地邦夫 86 80% 69 馬場規子 92 80% 73
加藤一登 61 50% 30 桜井治幸 53 70% 37 三輪芳裕 86 80% 68
鎌倉安男 31 50% 15 中川貴元 64 70% 45 樋沢孝彦 100 80% 80
田中里佳 107 50% 53 中里高之 70 50% 35 小島七郎 78 80% 62
中島理恵 48l 50% 24 丹羽 宏 72 80% 58 長谷川由美子 73 80% 58
橋本ひろき 74 50% 37 坂野公寿 54 90% 48 木下 優 66 80% 53
山田昌弘 76 50% 38 渡辺義郎 30 70% 21 福田誠治 61 80% 49
山本久樹 33 50% 16 自民党市議団 67 50% 33 田辺雄一 60 80% 48
吉田伸吾 75 40% 30 自民党市議団 52 83.50% 44 林 孝則 34 80% 27
吉田隆一 48 50% 24 自民11人(当時2会派) 中村 満 31 80% 25
渡辺房一 70 50% 35   公明12人
民主党市議団 87 70% 61  
民主党市議団 42 50% 21
民主党市議団 50 50% 25
民主16人

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