2009年2月定例会 代表質問 わしの恵子議員(3月4日)

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雇用の確保と中小業者支援について


わしの議員

大企業への働きかけが重要だ

【わしの議員】
経済危機を理由にした大企業による「派遣切り」「期間工切り」などの大量解雇・雇い止めによって、名古屋市には職と住まいを失った被害者が殺到し、中小企業・業者は仕事の減少や資金繰りに苦しむなど、市民の暮らしはいっそう厳しさを増しています。

先日、私は、派遣切りなど雇い止めされた4人の労働者といっしょに、労働局に対し、大企業の直接雇用申し込みを求めて申告に行きました。その内の1人は、偽装請負や派遣など、13年3ヶ月もの間、三菱重工の同じ現場で、非正規労働者として働き続けてきたのに、派遣会社から「1月31日で終わりだ」の一言で解雇され、その後就業先の斡旋なども一切ありません。

労働者派遣法では、「3年以上同一業務で派遣労働者を使っている製造業などの場合は、派遣労働者に対して直接雇用の申し入れ義務が生じる」とありますが、派遣先の大企業から「正社員になってください」と申し入れをされた人はありませんでした。今年3月は、大量の派遣切りが起きると危惧されていますが、大企業に、雇用を守る責任をきちんととらせれば、派遣労働者の正社員化がすすみ、派遣切りに歯止めをかけることができます。

市長。あなたは、労働行政に責任をもっているのは国や県だといわれますが、雇用対策法の第五条には、「地方公共団体は、当該地域の実情に応じ、雇用に関する必要な施策を講ずるように努めなければならない」とあります。市長が、大企業に対し、非正規労働者の首を切るな、社会的責任を果たせと働きかけるべきだと考えますがいかがでしょうか。

経済団体へ要請するよう、県に申し入れた(市長)

【市長】
国や県は、昨年12月に経済4団体及び派遣元事業所約6,000ヶ所に求人の確保及び雇用の維持・確保等の要請を実施した。市も本年1月、県に雇用の維持・確保について、経済団体へ継続的に要請するよう申し入れた。

「雇用・経済対策本部」を設置し、総合的相談窓口を

【わしの議員】
国や県と連携して、市長を本部長とする「雇用・経済対策本部」を設置するとともに、労働相談や生活相談ができる総合的な窓口をつくることは緊急に必要です。どうでしょうか。

今後の状況を見て検討したい(市長)

【市長】
昨年12月に関係局による連絡会議を設け、労働や生活相談など経済・雇用対策に関する情報の共有化を図ってきた。今後、景気の状況や国の経済対策を見定めながら、総合的な対策本部の設置も検討したい。

生活保護ケースワーカーが65人も不足。増員を

【わしの議員】
中村区役所では、連日100名をこえる相談者に対応し、住居のない人への生活保護が行われるようになったことは、本来のあり方で一歩前進ですが、職員は疲弊しています。生活保護のケースワーカーが国標準数から大きく不足しており、急増する生保世帯に対応するため、また、受給者への自立を援助するためにも、大幅な職員増が必要です。新年度では11名のケースワーカーの増員が予定されていますが、今年1月の被保護者世帯は23,351世帯であり、これで試算してみると、国の標準でいえば、292名のケースワーカーが必要となり、65名の不足が生じます。さらなる増員が必要と考えますが、お答えください。

来年は11人増やす(市長)

【市長】
ケースワーカーの配置は社会福祉法第の規定により、被保護世帯80世帯に一人が標準となっている。平成16年度から平成20年度までの5年間で36名の増員を行い、さらに平成21年度には11名の配置を行う予定で、計227名となる。ケースワーカー一人あたりの担当世帯数は100世帯を超え、国の標準数には及ばないが、ケースワーカー経験者の訪問活動支援員や被保護者の就職活動を支援する就労支援員などを活用しながら、実施体制の確保に努めている。

緊急宿泊援護事業は何人分を確保するのか

【わしの議員】
生活保護が適用されるまでは、緊急宿泊先の確保が必要になりますが、1月は、宿泊先が確保できず支援団体が確保したところに泊まった人もありました。こんな状況が2度と起こらないように、緊急宿泊先の充分な確保が必要です。これについては、私ども党市議団の要請に対して、大村厚労副大臣も「国が支援をしたい」とはっきりと答えられています。緊急宿泊援護事業の新年度予算は今年度の約9倍だということですが、何人分の確保がされるのですか。

18570人分を確保したい(局長)

【健康福祉局長】
緊急宿泊援護事業は、住まいのない方がホームレス関連施設への入所や生活保護の申請などで本市の窓口に相談に訪れた際、その適否を判断する一時保護所にすぐ入所できない場合、臨時的に宿泊場所と食事を提供する事業で、昨年秋以降、景気の急激な後退の中、ホームレス関連施設への入所希望者が大幅に増加し、すぐに施設に入所できない状況となったため、緊急宿泊援護事業を最大限活用して対応を行った。

平成21年度予算では延べ18,570人分の宿泊枠の確保をお願いしていますが、緊急宿泊援護事業は、あくまで臨時的な宿泊場所であり、本市としては、本来の施策目標であるアパート等の住まいの確保に向けて、生活保護や自立支援センターの活用をすすめている。

緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生事業の雇用創出効果は何人か

(この質問は他の質問者の質問で回答がされていたので質問を省略しました)

【わしの議員】
国は、緊急雇用対策として、緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生事業を第2次補正で組みました。市の新年度予算案では、両事業で7億8千万円です。愛知県は「ふるさと」で2000人、「緊急」で9000人と11000人を見込んでいるそうですが、市では、両事業で何人の雇用創出を見込んでいるのでしょうか。

600人(他の質問での答弁を引用)

【市民経済局長】
雇用期間が6ケ月未満の緊急雇用創出事業(550人)と雇用期間が1年以上で、継続的な雇用が見込まれるふるさと雇用再生事業(50人)で合わせて約600人の雇用創出効果を見込んでおります。

中小企業の実態を把握して効果的な対策を

【わしの議員】
この事業を活用して中小業者への支援と雇用の創出を求めます。党市議団は、トヨタやデンソーなどの下請け業者を訪問しましたが、どこでも工場が綺麗に片付けられており、「見てください、1月に入りこのとおり全く仕事がありません」と悲鳴が寄せられました。こんな状況に追い込まれている業者を救うことこそ行政の役割です。これまで私どもは、市に対して中小業者の実態調査を求め続けてきましたが、この機会に、是非取り組んでいただきたいのです。

京都市では、03年に国の緊急雇用創出特別事業を活用して、述べ雇用人数2700人で市内製造業の9000件を超える全事業所を対象に、実態調査を行い、「産業調査」としてまとめました。その後、「京都ものづくり企業 縁結びプロジェクト」として、具体的な施策が進んだと聞いています。私どもが訪問したところでも「もうこれまでの大企業に依存した受注関係ではダメ、あたらしい仕事を起こして、エコ対策などの新製品や技術を開発したい」といわれました。実態調査を行い、このように意気込みのある業者への支援を、市が行うことができないかと思うものです。今回の2つの緊急雇用対策事業を積極的に活用して、中小業者の実態調査を行い、その後の仕事起こしにつなげることを求めますが、いかがでしょうか。

いろいろな機会に声を聞き支援もしている(局長)

【市民経済局長】
市では、年2回の景況調査を実施したり、各種の中小企業振興施策を展開する中で、企業や中小企業団体との意見交換を行うとともに、金融、経営、技術等の相談窓口の場などを通じて、中小企業の生の声を伺っている。また、新たな事業分野に取組むことで経営基盤を強化し、安定的に成長し続けようとする中小企業に対して、専門家による経営相談、ビジネスマッチングや各種見本市への出展支援などを行っている。今後とも、金融や経営相談、技術指導、人材育成など幅広く施策を実施し、中小企業の活性化に努めたい。

「市民生活密着型公共事業」の推進こそ地域経済の活性化につながる

【わしの議員】
公共事業は、大型開発優先ではなく市民生活に役立つものに切り変えることを求めます。5,000人もの待機者がある特別養護老人ホームの増設や倍率平均21.4倍と、なかなか入れない市営住宅の増設、学校や保育園、文化施設などの公共施設の雨漏りや、トイレの改修、バリアフリー対策など市民のくらしに直結した公共事業は、中小業者の仕事おこし、雇用の確保につながるもので重要だと考えます。市は、大型開発優先の公共事業を進めるのではなく、「市民生活密着型」の公共事業に切りかえるべきだと考えます。見解を求めます。

公共事業を効率的に実施する(市長)

【市長】
私は、市民がすべての分野にわたって安心して快適に生活でき、名古屋が大都市としての活力を維持し、発展し続けることができるよう、公共事業をはじめとする施策を総合的に展開することが重要と考える。この施策の方向性を示す基本指針が「名古屋新世紀計画2010」であり、住みやすく、魅力あるまちにしていくため、各種施策を着実に推進してきた。市民福祉の向上には、一点集中ではなく、幅広い、調和のとれたまちづくりの推進が大切であり、財政事情をはじめ、その時々の行政を取りまく状況を勘案しながら、公共事業を効率的に実施することが必要です。

解雇された人の気持ちが分からないのか(再質問)

【わしの議員】
市長は、大企業の経営者とは面談する機会があると思いますが、雇用の確保については、大企業に直接ものをいわず、県に対して、経済団体に要請するよう申し入れたからそれでいいという答弁でした。それでは派遣切りや期間工切りの被害者を支援する立場に立っているとは到底思えません。市長は、派遣切りなどで首を切られた若い人たちに直接会って、彼らがどんな状況に追い込まれてきたのか、何を求めているか、直接声を聞かれたことがありますか。お答えください。

労働局からきちんと報告もない(市長)

【市長】
決められたシチュエーションの中であったことはない。ただ、間接的にそういう状況にあった方の意見を聞く場はいくつか設けている。その中で、いま目の前にあなたが来るまでにいくつか店員募集という広告があったでしょうと聞くと、「ああいうところは、ぼく行きたくない」と、こういう答弁が返ってきて、本当に困っているのか、とその人については疑念に思った。しかし、今若い方も派遣切りや雇い止めにあって困っているということは承知している。そうしたことに関して、いろんな窓口を設けて幅広に対応しようと思っている。だから年2回の調査で十分とは思っていない。ただ今失業者がどうある、日報でどうなっている、ということを昨日の夜も大議論した。毎日日報がもらえるようにシステムになっていない。そういう役割を担わされていない、労働局からそういう情報を頂けるシステムになっていない。今後はそうしたことに関して緊急雇用策云々カンヌンということが政府の方針として示されてきますから、こういったことを考えるときにそういったきめ細かい対応をしていくことが今後、必要になってくる。

私はいろんなところでいろんな人に話を聞いている。大企業の経営者にも、面と向かって四角四面の要求をしたことはないけれど、今行われている困った問題について意見交換を絶えず行っている。

若者の声を聞け、大企業にきっぱりと言え(意見)

【わしの議員】
市長は、いろんなところから、派遣切りにあった人の声を聞いていると言われたが、直接会って聞いてはいないと思う。中村区役所には今でも100人の方々がみえているので直接市長に声を聞いてほしい。

これは大企業の政治的責任だと思う。大企業の経営者ともよく合うということなので世間話でなく、真正面から首を切るなと、しっかりと抗議というか、キチンと言っていただきたい。

くらし応援・社会保障の充実について

国民健康保険料を2年で平均11,000円も引き上げてなんとも感じないのか

【わしの議員】
市民のくらし・営業は益々厳しくなっており、新年度の予算は、社会保障制度を充実させ、市民のくらし応援の予算にすることが必要です。ところが、市は、新年度の国民健康保険料をまたもや値上げしようとしています。今年度は、一般会計からの繰り入れを減らし、保険料算定基準を変更して、年平均5,600円も引き上げ、多くの市民の怒りを買ったばかりです。にもかかわらず、新年度でも年平均5,200円もの大幅な値上げが予定されています。これでは市民の生活はますます苦しくなるばかりです。

市長、国民健康保険料について、2年合わせて11,000円も引き上げられることがこれまでにあったでしょうか。市民の生活を考えて痛みを感じないのか認識をお聞かせください。

厳しい財政の中、一般会計繰り入れも増やした(市長)

【市長】
厳しい財政運営の中、平成20年度には保険料の算定基準の改定をした。平成21年度は保険料の算定基準は変わっていないが、平成20年度当初予算と比較して、1人当り医療費が2.5%増加し、281,070円になること、また65歳から74歳の方の加入率に応じて国から交付される前期高齢者交付金の本市に対する交付割合が減少することから、平均で年間約5,200円、6.1%保険料が上がる見込みです。

一方で、一般会計からの繰入金は、平成21年度予算では加入者一人当り33,964円から36,151円へと、前年度に比べて約2,2000円、6.4%増え、繰入金総額で219億円余を予定した。

学校給食費の値上げの撤回を

【わしの議員】
学校給食費についても値上げが予定されています。小学校では年3,300円、中学校では、平均、年5,100円もの給食費の値上げを行うと、すでに保護者にお知らせがあり、「いまでも大変なのに困ります!」と親から怒りの声が届いています。急速に雇用が悪化し、給食費が払えない家庭が増えている中、なぜいま給食費の値上げを行うのでしょうか。

市民の暮らしが厳しいときだからこそ、食材費の急騰分については公費による支援を行い、給食費の値上げは撤回すべきです。お答えください。

食材費は保護者が負担することになっている(教育長)

【教育長】
厳しい食材価格のもと、献立の工夫で対応するにも限界に達しているため、やむなく平成21年4月より給食費を改定することとした。学校給食法等により、施設や設備費、職員の人件費等は学校の設置者である市が、これら以外の食材費としての給食費は保護者が負担するとされていることから、市としては、保護者負担をお願いしたい。

なお、経済的にお困りの場合には、就学援助制度の利用をご案内している。

介護保険の根本的見直し、減免制度の充実を

【わしの議員】
介護保険制度は、4月で10年目をむかえます。保険料は3年ごとに値上げされていましたが、今回の第4期介護保険事業計画では、65歳以上の方の保険料を月額249円引き下げることになり、私どもも一定の評価をするものです。しかし、この間の値上げが大きすぎたこと、利用料などが重く介護利用が進まなかったこと、軽度の人からの「介護とりあげ」がすすめられてきたことなどは重大な問題です。

介護現場は、劣悪な労働条件により、深刻な人材不足となっていますが、高齢者を大切にした介護ができるよう充分な人員体制こそ必要です。今回介護報酬が3%引き上げられることになりましたが、「誰もが安心して利用できる、また介護で働く人たちが安心して働けるよう」介護保険制度の抜本的な見直しが必要です。そこで市長にお聞きします。

国は、介護報酬の引き上げによる保険料の値上げを抑えるために、禁じ手とされてきた基金を交付しましたが、市でも、介護保険会計へ一般財源を繰り入れて基金をつくり、保険料や利用料の減免制度を創設することを求めます。

今回の国交付金は特例であり、独自減免は考えていない(市長)

【市長】
介護保険制度の運営に必要な財源の割合は、法令で定められ、財源全体の一定割合を保険料で担っていただくことになっている。

平成21年度から23年度までの介護保険料は、介護報酬改定の影響による上昇分を国からの特例交付金の活用により、軽減する。国が特例交付金として対応したのは、介護従事者の処遇改善、人材確保という緊急的な対応のための「例外的」な措置である。

基金創設による減免制度は、既に法制度で一定の取り組みがされ、市として独自に創設することは考えてない。

介護報酬は5%以上の引き上げを

【わしの議員】
介護報酬は今回3%上がりますが、これまで2回にわたり4.7%も引き下げられました。介護現場の深刻な人材不足を解消するためには、5%以上の引き上げが必要です。いかがでしょうか。

今回の改定の影響を見極めたい(市長)

【市長】
報酬改定は、介護保険制度の安定的な運営という観点から、一定の改善が図られる内容である。介護事業者に対して介護従事者の処遇改善を働きかけるとともに、今回の報酬改定が人材確保や処遇改善にどう反映されたかを確認する。そのうえで必要な事項は、国へ要望したい。

後期高齢者医療制度での資格証発行は命にかかわる

【わしの議員】
後期高齢者医療制度が導入され1年が経とうとしています。制度開始以来、保険料が払えず、滞納している人は、昨年7月で1545人、普通徴収者の4%にのぼります。保険料の滞納期間が1年となり、新年度に資格証明書を交付される恐れのある人が少なくないのです。しかし、お年寄りからの保険証の取り上げは、命に直結する問題であり、資格証明書の発行は原則行うべきではないと思います。

県広域連合長である市長は、先日の広域連合議会で、「真に保険料を払えない方まで一律に機械的に交付しない」と答弁されたそうですが、それならば「資格証明書の発行はしない」と明言していただきたい。答弁を求めます。

一律には発行しない(市長)

【市長】
後期高齢者医療制度の保険料の収納率は99%を確保できると見込んでいる。 保険料を滞納されている方には、収入や資産など、支払えない事情を十分に聞きしながら、きめ細かな納付相談を行うことが第一義です。資格証明書は、資力が十分あるにもかかわらず、特別の事情もなく長期にわたって保険料を滞納している悪質な方に限って交付すべきものであり、一律に交付するものではない。

不要不急の大型プロジェクトの見直しについて

本丸御殿復元工事の凍結を

【わしの議員】
市は、「極めて厳しい財政状況」と、どんどん社会保障を後退させてきました。しかし、一方で、名古屋城本丸御殿の復元工事、徳山ダムからの導水路建設など、不要不急の大型プロジェクトをいっそう推進しようとしています。大変な景気悪化で市民のくらしがいっそう厳しくなっているのに、なぜ見直しをしないのでしょうか。見直しをすれば福祉の財源は充分確保できます。

見直しをすべきものを2点にしぼり市長に質問します。

本丸御殿復元工事について「市民の暮らしが極めて厳しいのに、なぜいま本丸御殿か」という声は益々大きくなるばかりで市民の合意は得られていません。凍結を求めます。

厳しい時だからこそ地域を元気にする事業を行う(市長)

【市長】
経済状況が厳しい時期だからこそ、長期的な視点から地域が元気になるような事業を推進していくことも必要です。

本丸御殿復元は、戦災で失われた「最高レベルの文化価値」を復元し、後世に伝える意義、匠の技を結集して「ものづくりの技と心」を受け継ぐ意義、樹齢300年の木曽ヒノキを使用する一方、市民の協働による植樹で森を再生し、自然の命の循環を育むという「自然環境の大切さ」を伝える意義がある。本丸御殿が復元されれば国内外からの絶好の集客施設として「交流の拠点」になる。復元過程の公開や玄関の一部公開などで、本丸御殿の価値や復元の意義を各方面に理解をいただきながら、復元事業を進めたい。

市民、事業者等の協賛、国の格別な理解等を得ながらやっているので、市費の投入は過大なものにならない。

モノづくり文化交流拠点は潔く撤退を

【わしの議員】
4大プロジェクトの一つである、モノづくり文化交流拠点構想が新年度予算案から姿を消しましたが、骨格予算ということで、新しい市長に委ねるということのようです。モノづくり文化の名で、実際につくられるのはJR東海の鉄道博物館だけということですが、なぜそんな博物館づくりに、市が土地を無償で貸し与えるなど、30年間で推定によれば19億6千万円とされているような、多額の支援をする必要があるのでしょうか。

中小企業はまさに存亡の危機に瀕しています。文化交流拠点構想が完成するという10年後、それまでに肝心のモノづくり産業がつぶれてしまったのでは話になりません。

本予算に盛り込めない事業なら、いさぎよく撤退し、博物館の支援に相当する予算は、中小企業支援にまわすべきだと考えます。市長の答弁を求めます。

産業の活性化や名古屋の発展に重要なこと(市長)

【市長】
モノづくり文化交流拠点は、産業技術資産の活用や、未来技術の展示などを通じて、モノづくり文化・技術の継承、発信をし、産業の活性化などにつなげていくことを目指している。市を始め国や関係機関、民間企業やNPOなど、多様な主体の方々の参加を得ながら、段階的に整備していく。

昨年の4月に、モノづくり文化交流拠点構想を発表したところ、JR東海がこれに参加し、新幹線技術などをコンセプトとした博物館を建設するとの表明をしていただいた。 新幹線は日本が世界に誇りうる技術の一つで、裾野の広い産業でもある。こうしたことをテーマに展開が図られることは、産業の活性化にも繋がるものとして大変ありがたい。 これを弾みに、さらに構想を推進していくことは、名古屋の発展において重要なことである。

本丸御殿より地域経済を支える中小企業への支援を優先せよ(再質問)

【わしの議員】
本丸御殿復元工事については、「ものづくりの技と心」を受け継ぐ意義がある。また、モノづくり文化交流拠点についても、産業の活性化などにつなげ、名古屋の発展に必要だと答えられました。

しかし、一方で、誇りをもって名古屋の「ものづくり」を担っている市内の中小業者への支援については、これまでどおりの答弁を繰り返すのみでした。

市長は、以前の市長選挙のとき、「商店街を歩いてみて疲弊していると感じた」と感想を述べられたことがありましたが、いま、中小業者が仕事もなく追い込まれている実態をご存知でしょうか。このままでは、製造業の下請け企業はつぶれてしまいます。市として、今、何を支援すべきか、まずは実態をつかむことから始めるべきではないですか。お答えください。

継承の危機にあり、継続は一定の大きな経済効果を持つ(市長)

【市長】
在来軸組み工法の工事を行っている方々、仏壇を中心とした飾り金具をやっている職人のみなさん、これは名古屋の地場産業として江戸時代以来根付いてきた産業でして、こうした方が伝統の技の継承の問題で危機的な状況にある。こういったことが10年続くこうした事業があることによって技が後世代へつないでいけると期待していることをひしひしと感じている。すそ野が広いので観光の面も含め、一定の大きな経済効果を持つものと考える。

民主党国会議員への献金とマザックニュータワーへの補助金交付は道義的に問題

【わしの議員】
市は、トヨタ・毎日ビルを始め、名古屋駅前の大企業の超高層ビルに62億円もの助成を行ってきましたが、さらに、葵一丁目19番地区の優良建築物等整備事業についても、市の補助が始まりました。総事業費は140億円ですが、これまでに国、県、市からの補助金は、約3.7億円が投入され、新年度では3億200万円が予算化されています。調べてみますと、事業をすすめるヤマザキマザック(株)から、民主党愛知県第3区総支部に、05年から3年間で300万円の政治献金が寄せられていることが分かりました。献金は、05年、7月から始まり、毎月10万円ずつ行われ、補助金が支出された07年度も続いています。国から、補助金をもらって事業を行う企業が、国会議員が支部長をつとめる政党の支部に献金することは、政治資金規正法に違反します。今回の施工者は、100%子会社のヤマザキマザックニュータワー(株)であり、法令上は問題がないということですが、道義的に見れば問題です。とくに、補助金の交付決定がされた少し前から献金が始まっていることは不透明といわざるを得ず、このような補助金の支出のあり方について、市長の見解をお聞きします。

法的には適正(市長)

【市長】
補助金は、事業者のヤマザキマザックニュータワー株式会社に対して、適正に執行している。

名古屋と南京の市民文化交流にきちんと支援を

【わしの議員】
名古屋と南京の友好都市30周年を記念して行われる市民文化交流企画について、市は、一旦は「後援」を約束しましたが、その後、この企画に「南京大虐殺記念館」の写真展示が含まれており、この写真には「一部疑義があるとする」日本政府の見解があるので、これに反することはできないと「後援」を取り消したと聞いています。「一部疑義がある」というのは、平成18年の河村たかし衆議院議員提出の「南京事件記念館を利用した反日感情増大政策は、日中友好に対する重大な悪影響をもたらす」とした、質問主意書への政府答弁のことだと思います。しかし、政府は、具体的にどの写真に疑義があるのか特定できず、また、「1937年の旧日本軍による南京入城後、非戦闘員の殺害又は略奪行為があったことは否定できないと考えている」とも答弁しています。にもかかわらず、市がこのまま後援をしないならば、「南京大虐殺記念館」を事実上“否定”することになり、村山談話に見られる歴代政府の見解をも否定することになるのではないでしょうか。

市があらためて、名古屋と南京の友好都市30周年を記念する市民文化交流企画を後援し、両市の新しい絆を深めるよう力を注ぐことこそ、名古屋市と南京市の真の友好が築き上げられ、市の平和行政の大きな前進となると考えますが市長室長の見解を求めます。

政府見解との見解の相違での混乱を防ぎたい(室長)

【市長室長】
当初、名古屋・南京友好都市提携30周年記念事業を支え、広げるための市民レベルの運動であることに着目し、後援名義の使用を承認した。その後、この企画の中に、南京大虐殺記念館の写真を展示することが判明した。政府見解を否定するものではないが、この記念館に展示されている写真に「事実関係に強い疑義が提起されているものが含まれている」との見解も示されており、市が後援をすることで、政府見解と異なる誤解を市民に与える恐れがあることから、承認を取り消した。

申請があった当初の審査が不十分であり、混乱したことは、大変遺憾に思っています。

国の言いなりでなく、市民の福祉を守る立場で市政運営を

【わしの議員】
以上、名古屋市政の問題点を述べてきましたが、名古屋市政においては、国のあり方が大きくかかわっています。

派遣切りの問題では、原則自由化を進めたのは国であり、貧困と格差の拡大についても、障害者自立支援法の実施や後期高齢者医療制度の導入など、医療や介護、福祉を削り、一方で大企業や大銀行には至れり尽くせりという「構造改革」を進めてきた国の政治が大本にあります。

また、市職員の定数削減についても、公立保育園を始めとした、公の施設の民営化や委託化により、国の補助金を減少させるための「民営化誘導」政策と切り離せないものとなっています。

これらは、「地方分権」という名で、憲法に基づく国の責任を放棄し、地方自治体に押し付けてきたといわざるを得ません。そこで松原市長にお聞きしますが、今、市に求められているのは、国のいいなりになるのではなく、住民の福祉を守る地方自治を打ち立てることではないでしょうか。見解を求めます。

国、県からの権限移譲とそれに見合った財源の移譲が必要不可欠(市長)

【市長】
私は、かねてから、住民に身近な行政は、住民に最も近い我々市町村が、権限と責任を持って進めることが必要であると考えています。国や県に依存せず、地域の特性に応じた、住民本位の行政運営を可能とするためには、国、県からの権限移譲とそれに見合った財源の移譲が必要不可欠です。それが、必ずや地域住民の福祉の増進、ひいては国民福祉の増進に寄与するとともに、国全体としての活力の増強につながるものと考えています。こうした信念のもと、私はこれまで、国に対して主張すべきことは主張してきた。「地方分権」の実現こそ、住民のための地方自治の確立であると私は確信しています。

 

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