後期高齢者医療広域連合議会 第1回定例会(2月15日)
わしの恵子議員

平成19年第1回愛知県後期高齢者医療広域連合議会が2月15日(金)午前10時から行われました。日本共産党のただ一人の議員として、わしの恵子議員(名古屋市選出)が広域連合議員に選出されています。予算案審議や一般質問について概要を紹介します。

≪一般質問≫医療内容の変更に不安があるが、どういう認識なのか。

各市町村にどのような援助、指導をするのか

【わしの議員】
先程も指摘しましたが、制度発足を前にして、いまだ後期高齢者医療制度について、十分な周知がされていません。愛知県下の市町村で説明会やパンフレットなど、市町村独自で住民へのお知らせ等を行ったところが、どれくらいあるのか調べてみましたら、なんと61市町村の中でなんらかのことをやっているのは、約半分の31自治体しかないということでした。

その方法も、説明会や出前講座、または広報紙やホームページ、リーフレットによるものなどとさまざまですが、それにしてもいまだに住民への周知がされていないところがあるのは大問題です。4月になって、年金から強制的に保険料が天引きされびっくりして、役所の窓口に飛び込んでくるなど混乱が生じることは目に見えています。

そこで第一に、おたずねしますが、広域連合として制度の周知について各市町村にどのような援助、指導をしていくのか事務局長にお聞きします。

さらに、説明会を行ったところでも疑問の声は残したままです。名古屋市では各行政区ごとに説明会を行いましたが、全体で2時間のうち、制度の説明に多くの時間を費やし、質問時間はわずか10分から15分だけで、「制度の賛否については聞くものではない」と注意まで行うというものでした。しかも質問に対して、まともな答弁もないままです。例えば、「なぜ75歳以上が後期高齢者になるのか?」という質問に対して、まったく納得できる答弁ではなかったと聞いています。住民からの質問に的確に答えられず、住民や当事者から制度の是非についても意見を聞かないというやり方が果たして、住民の健康・福祉をまもる地方自治体の役割から見てふさわしいものでしょうか。このまま4月から後期高齢者医療制度を実施することは許されないと考えます。

そこで、事務局長におたずねします。後期高齢者医療制度の実施にあたり、住民とくに後期高齢者当事者の意見をどのように聞いていくのか、また、意見を聞くつもりがあるのかどうかお尋ねします。

市町村と広域連合が連携して周知に努めたい(事務局長)

【事務局長】
市吋村独自で、出前講座、出前トーク、住民説明会などの制度説明会の開催を実施しているのは、31市町村でございますが、それ以外の市町村におきましても、各市町村の広報紙やホームページへの掲載をしたり、広域連合作成のリーフレットを個別配付したり、窓口に置いたりして周知に努めております。

今後とも、市町村と広域連合が連携を取りながら、制度の周知に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

医療内容はこれまでとどう変わるのか

【わしの議員】
次に、高齢者が受ける医療の内容について伺います。名古屋市が説明会に使ったパンフレットの中でも、「いままでと同じように診療を受けることはできるの?」という質問に対し、「現行の老人保健制度と基本的に同じです」と、書かれています。説明会の場でも、「医療内容に心配の声があるが、74歳までの医療が継続されると聞いているので、わたしも安心しています」と担当者が述べていましたが、4月から実施される後期高齢者医療の医療内容について、これまでとどう変わるのか具体的にお答えください。事務局長にお聞きします。

医療機関にかかることを制限することはない(事務局長)

【事務局長】
診療報酬の内容につきましては、先日、「中央社会保険医療協議会」(中医協)において答申が出され、来月にも厚生労働省告示が出されるものと聞き及んでおります。

後期高齢者医療制度の診療報酬の基本的内容については、医療の連続性に配慮し、74歳以下の方の診療報酬を適用するとしており、これまでと同様に必要な医療を受けることができるものと考えております。

また、外来医療について、後期高齢者を総合的に診る「高齢者担当医」を新たに設けるとされておりますが、自由に自分の選んだ医療機関にかかることを制限する仕組みではないとされておりますので、ご理解賜りたい、と存じます。

後期高齢者の医療内容を別にするのは差別ではないか(再質問)

【わしの議員】
答弁では診療報酬は、基本的に74歳以下の方と変わらないと言われましたが、本当にそうでしょうか。13日の中医協では、後期高齢者医療制度の一環として、「75歳以上の心身の特性を踏まえること」と外来・入院・在宅・終末期の各分野で、75歳以上の医療を差別・制限する別建ての診療報酬体系を盛り込んでいます。

外来医療では、後期高齢者診療料を新設し、慢性疾患を「管理」する医療機関を一ヶ所に限ることで、高齢者が複数の医療機関にかかることを妨げようとするものです。

また、検査や画像診断などを同診療料に含むことも明記しており、高齢者の検査回数などが増えた場合でも、医療機関に支払われる報酬は増えないようにする「制限」を設けました。さらに「終末期」も患者に「過剰な延命治療はしない」確約をとるなどした医療機関には診療報酬を高くするなど、まさに、75歳以上を「手厚い医療」から締め出す方向を打ち出しました。

このように、医療内容は、後期高齢者医療制度になっても変わらないどころか、まさしく差別医療となることが懸念されます。このような差別医療に対して、果たして人間としての尊厳を守ることが出来ると思うのか、この点については連合長の認識を伺います。

後期高齢者の心身の特性に応じた医療となって、制限ではない(連合長)

【連合長】
後期高齢者医療制度の診療報酬につきましては、後期高齢者の心身の特性に応じた、後期高齢者にふさわしい医療を提供するため、基本的な視点として「後期高齢者の生活を重視した医療」「後期高齢者の尊厳に配慮した医療」「後期高齢者及びその家族が安心・納得できる医療」の3つを掲げ、厚生労働省において検討し、決定されるものと聞き及んでおります。

先ほどもお答えしましたとおり、75歳を超えると、受ける医療の内容が変わり、必要な医療が受けられなくなったり、患者が自由に医療機関を選べなくなることはないと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

4月実施は中止を

【わしの議員】
連合長は差別医療についての認識がないようです。最後に、高齢者が長生きしても喜ばれる社会にするよう、後期高齢者医療制度の4月実施は中止されるよう強く求めて、質問を終わります。

≪議案質疑≫一部凍結より制度撤回を

愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療制度臨時特例基金条例の制定について

保険料の「一部凍結」より制度撤回を

【わしの議員】
私ども日本共産党は、75歳以上の人を一律に「後期高齢者」と決めつけ、死ぬまで保険料を払い続ける、しかも年金から強制徴収をする、そして診療内容も別体系で行うというまさに姥捨て保険といわれる、「後期高齢者医療制度」には反対であり、中止・撤回を求めるものです。その立場を明確にして質問に入ります。

先日の議案説明会での事務局長のご挨拶の中で、「4月実施2ヶ月前になったが、後期高齢者医療制度についてまだまだ制度が周知されていない」とありました。確かに、私のところにも、「テレビの国会中継を見てびっくりした。本当にこんなひどいことをやるのか」と、駆け込んできた人もあります。言葉は聞いたことがあっても、中身についてはよく知らない方が圧倒的ではないでしょうか。

また、説明会や学習会、パンフレットなどで制度の内容を知った方たちからは、「食うのがやっとなのに、まだ金をとるのか」「なぜ75歳からなのか」、

「保険料を払うということは納得していたが、医療が差別されることは知らなかった」「長生きするのが悪いということか」等々、強い怒りと不安の声があがっています。私の事務所にも多くの方から、「こんな制度やめさせてほしい」と手紙が届いています。

こういう状況の中で、4月からなにがなんでも制度を実施することは問題です。少なくとも4月実施は中止をすべきと考えます。

さて、この第1号議案は、保険料の負担軽減をはかるためのものであります。これまで家族の被扶養者で保険料負担のなかった人に対し、国が平成20年度に限り半年間の保険料負担を凍結し、免除するために県広域連合へ交付金を出し、それを臨時特例基金とする条例を制定するものです。これは、後期高齢者医療制度の実施を前に、あまりにも国民や医療従事者の怒りが大きく、地方議会の中でも「中止・撤回」を含めて意見書が500を超えるという状況の中、国が「一部凍結」を言わざるを得なくなったものと考えます。しかし、これで制度の矛盾が解決するものでもありません。実際、この制度の対象者は全国で1300万人の内、わずか200万人、愛知県では10万人にしかなりません。

「凍結ということは選挙が終われば解凍するのか」とか「わずかな手直しをしてみても、それはごまかしに過ぎない」等の声があります。そこで質問します。連合長は、国の「一部凍結」施策に対しで、どのような見解を持っておられるのでしょうか、お答えください。

原点に立ち返っての議論がほしかった(連合長)

【連合長(松原市長)】
後期高齢者医療制度は、高齢者の方々にも一定の負担をしていただきながら、社会全体で高齢者の医療を支えていこうというものであると承知をしております。

こうした中で、政府が制度の開始直前になって打ち出した、いわゆる「保険料負担の一部凍結措置」につきましては、平成20年度の特例とはいえ、当初の制度設計とは異なるものであり、この結果、被保険者の混乱や準備事務に支障を招くなど、新たな問題が生じたところでございます。本来、こういうことにつきましては、もう少し原点に立ち帰って、議論していただいた方がよかったのではないかと考えております。 しかしながら、この軽減措置につきましては、昨年11月20日の臨時会においてご議決いただいた「後期高齢者医療に関する条例」に、実施する旨が既に規定されておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

自分たちの強行した医療制度改悪の破綻を認めざるを得なくなった結果だ

【わしの議員】
「一部凍結」について、連合長も制度の矛盾を感じているということでした。先程も述べましたが、この制度の対象者はわずかであり、さらに対象とならない人たちとの新たな不公平が生じることにもなります。制度が始まる前から見直しをせざるを得ないというのは、06年6月に政府・与党が自分たちの強行した医療制度改悪の破綻を認めざるを得なくなったものだと考えるものです。

平成20年度一般会計予算ついて

愛知県の2人の職員の人件費はどこが負担しているのか

【わしの議員】
第7号議案は、後期高齢者医療制度を実施するための事務にかかわる一般会計予算であります。歳入の中の、分担金及び負担金についての13億4900万円余についてですが、これは人件費にかかわるものとお聞きしていますが、総て市町村からの負担金となっており、愛知県の負担金は含まれていません。しかし、広域連合の職員のなかには県から2人の出向職員がおられます。そこでお聞きしますが、この方たちの人件費はどこが負担しているのでしょうか。事務局長におたずねします。

県が1/3、残りは派遣先が負担(事務局長)

【事務局長】
愛知県から広域連合へ派遣されている2名の職員の人件費につきましては、愛知県の職員派遣要綱に基づき3分の1を県が負担し、残りの3分の2については、派遣先である広域連合が負担し市町村からの負担金で賄っております。

県が支払うべきだ

【わしの議員】
県から出向している職員の人件費ぐらいは県が支払うべきです。

平成20年度後期高齢者医療特別会計予算ついて

保険料の算出基準から保健事業等を除くと、保険料はどれだけ軽減できるか

【わしの議員】
この議案は、制度実施のための特別会計にかかわる議案です。昨年11月20日の連合議会で決められた保険料は平均93204円、法定軽減後では84440円とされています。

この保険料の算出基準の中には、保健事業、財政安定化基金拠出金、審査支払い手数料、葬祭費、さらには収納率上乗せ分まで含まれています。

私は、高すぎる保険料を少しでも引き下げるためには、これらの費用については、国や県、市町村負担として、高齢者の保険料算定からはずすべきと考えるものです。

そこで伺います。これらの費用を保険料算定から除けば、一人あたりの保険料はどれだけ軽減できるのか、事務局長にお聞きします。

一人平均787円の軽減となる(事務局長)

【事務局長】
保険料の算定基礎から、保健事業、財政安定化基金拠出金、審査支払手数料、葬祭費、収納率上乗せ分に要する費用額をすべて除いたといたしますと、平均保険料として月額787円が軽減されることとなります。

【参考】

平均保険料 93,204円(月額 7,767円)⇒83,760円(月額 6,980円)

  事業規模(2年分) 平均保険料(軽減前・月額)
保健事業
3,951百万円
254円
財政安定化基金拠出金
869百万円
56円
審査支払手数料
2,994百万円
192円
葬祭費
4,050百万円
260円
収納率上乗せ分
387百万円
25円
合計
12,251百万円
787円

保険料の広域連合独自の低所得者減免と、市町村独自の低所得者対策を

【わしの議員】
次に、保険料の独自減免についてうかがいます。去る12日に東京都の広域連合議会では独自の保険料軽減を決めたというニュースをみなさんはご存知のことと思います。また、昨年の12月、私ども日本共産党市議団は厚労省に出向き、「後期高齢者医療制度について、広域連合が独自で低所得者対策のための減免制度を設けることできるのか」と質したところ、厚労省は、「広域連合が独自で減免制度を設けることができるし、さらに、連合を構成している市町村が、新たな保険料への助成策を設けてもいい。その場合ペナルティもかけない」とはっきりとお答えいただきました。厚労省の見解について、連合長はどのような認識をおもちなのか伺います。また、

県の連合が「市町村が独自の低所得者対策を行っても良い」という規定を作り、市町村に通達すべきではないのか、この点についてもお尋ねします。

保険料はすでに議決した。市町村独自の軽減は制度趣旨からは問題だ(連合長)

【連合長】
後期高齢者医療制度におきましては、低所得者の保険料について均等割の7割、5割、2割を減額する制度がございます。

本広域連合の保険料につきましては、保険料率をはじめ、この低所得者の減額制度、広域連合独自の減免制度などについて、「後期高齢者医療に関する条例」に規定をし、昨年11月の議会においてご議決いただいたところでございます。

なお、この低所得者の減額制度により、被保険者の約38%に当たる約24万人の方が該当し、総額58億円余の保険料が軽減される見込みでございますので、ご理解賜りたいと存じます。

また、市町村が独自で行う福祉施策につきましては、各市町村において政策判断されるべきものと考えておりますが、一方で、後期高齢者医療制度が、県下一律の制度として、高齢者の方々にも一定の負担をしていただきながら、高齢者の医療を支えていこうというものであることから、慎重に判断されるべきものと考えております。

後期高齢者医療制度の健診は、これまでの基本健康診査とどのように変わるのか

【わしの議員】
最後に健診について伺います。後期高齢者医療制度が始まると、いま高齢者の皆さん方からは、これまでどおりの健康診査が受けられなくなるのではないかとの不安の声も聞かれます。

費用は無料ということで、まずは安心していますが、健診内容についてはこれまでの基本健康診査の内容と比べ、どのように変わるのか。また、変更があるならば、その理由についてもお答えください。事務局長に伺います。

75歳以下と同じ(事務局長)

【事務局長】
これまでの基本健康診査は、老人保健法に基づき40歳以上の方を対象に、市町村に実施が義務づけされていたものでございます。

後期高齢者医療制度における健康診査は、「高齢者の医療の確保に関する法律」において努力義務とされておりますが、糖尿病等の生活習慣病を早期に発見することは重要であることから、本広域連合におきましても健康診査を実施してまいります。

健診項目についても、75歳未満の方の健診項目と基本的に同じであると考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

低所得者の保険料を減免するため、その財源を国や県に要望するべき(再質問)

【わしの議員】
第1に、保険料についてですが、医療分以外の費用について、保険料に賦課しなければ、1ヶ月あたり787円を減らすことができるということでした。そもそも財政安定化基金拠出金、審査支払い手数料、収納率による上乗せ分などは、本来保険料の算定経費に加えるべきではないと考えます。県は連合職員の人件費負担も全額負担しないということですので、広域自治体である愛知県にこの程度の補助金の繰り入れを求めることは過重とはいえないと考えます。保険料を一人あたり、平均787円減らすためにも県に対してもっと補助金の増額を求めるべきではないでしょうか。さらに、国や市町村に対しても求めることも必要です。この点について再度事務局長にお聞きします。

第2に、低所得者への減免制度についてですが、私は、財源については、保険料に求めるのではなく、国や県に求めるべきだと思うものです。とくに厚労省は「連合独自の低所得者減免を行ってもよい」とはっきり述べていますので、国に対して積極的に減免のための財源を求めるべきではないでしょうか。

保険料は議会で決めた。問題が出れば国や県に要望する(事務局長)

【事務局長】
本広域連合の保険料につきましては、先ほども答弁させていただきましたように、「後期高齢者医療に関する条例」に規定をし、すでに議会においてご議決いただいているところでございます。

本広域連合といたしましては、今後、制度の円滑な実施に向けて全力を挙げて取り組み、制度施行後に新たな課題等が生ずることとなれば、必要に応じて、国・県に対して要望してまいりたいと存じます。

希望者がすべて健康診査を受けられるようにするべきだ

【わしの議員】
第3に、健康診査制度の変更については、40歳から74歳を対象にした「特定健康診査」は実施義務として、75歳以上は実施しなくてもいい「努力義務」に格下げされたということです。

さらに厚労省は、75歳以上の健診対象者を「絞り込む」必要があるとしています。その内容は「すでに治療中の高血圧患者らは必要な検査をしている」とみなし、健診の対象者から外すということまで言い出しています。しかし、薬の服用だけで「治療している」と機械的に判断することは、他の疾病を見落とす危険があり、早期発見・予防に逆行するものと思われます。厚生労働省が、都道府県の担当者会議でこのような説明をしたと聞いていますが、後期高齢者の健診について、事務局長はそのとおりだと考えられるのか、認識をおうかがいします。

病院にかかっている人は健診不要だ(事務局長)

【事務局長】
後期高齢者に対する健康診査の主な目的は、糖尿病等の生活習慣病を早期に発見し、必要に応じて医療につなげていくことであり、すでに医師の定期的な診療を受けている方については、必ずしも健康診査を実施する必要はないと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

独自の低所得者対策に努力せよ

【わしの議員】
答弁いただきましたが、いずれも納得できるものではありません。

75歳以上の高齢者の不安や怒りの声をもっと真剣に受けとめ、県の連合が低所得者対策など独自でやれることをしっかりとやっていただきたいと意見を述べて質問を終わります。

【予算案に対する反対討論】うばすて保険と酷評されるような制度は中止しかない。

【わしの議員】
私は、「命を年齢で差別する後期高齢者医療制度は許せない」という立場です。「少しでも保険料を低く抑え高齢者の不安、負担増を減らしたい」、「高齢者の意見をしっかり聞いて欲しい」、「医療内容についても75歳以上だからと差別しないで十分な医療を」と強く求めるものです。

今国会では、一部凍結だけではダメだ。制度の撤回をすべきだという声も私ども日本共産党だけではなく、他の政党のなかからも上がっていると聞いています。それはあまりにもこの制度がひどすぎるからです。全国各地で怒りと不安、戸惑いの声がまきおこっているからです。

後期高齢者医療の対象となる75歳以上の方々は、戦争で大変な苦労をしいられ、その後、戦後の日本の発展を支えてこられた方々です。

この制度を強行すれば、「もう生きていけない」と深刻な声に象徴されるように、その方々の老後が暗く、生きる希望を奪うものとなってしまいます。

名古屋市が行った制度の説明会でも、最初に長々と、「少子高齢化が進み、それに伴って医療費が増大しているが、支える人口も少なくなって大変だ」と盛んに強調されました。しかし、本当に日本は医療費を支える経済力がないのでしょうか。ここが大事なポイントだと思います。

世界30カ国が加盟するOECD、ここが毎年ヘルスデータというものを出しています。それぞれの国の経済力の指標となる、GDPに対する医療費の割合がどの程度なのか数値を発表しています。一番新しい2007年のデータでは、日本は30カ国の中で22番目ということです。しかも2006年は21位、2002年の発表では19位で、だんだん順位が下がっているのが現実です。経済力はといえば、第二位です。こういう実態も良く見ていただきたいと思います。

さらに重大なことは、医療費に対する負担割合ですが、1980年の国と地方合わせての負担割合は35、5%でしたが、2002年では33%に減っています。

また、事業主、企業の負担も1980年では24%、これが21、6%と減っています。

そのため、国民負担、つまり保険料と患者の一部負担金は40、2%から45、4%へと増大しているのです。こういう状況のなかで、さらに後期高齢者医療制度を創設することじたいが許されるものではありません。

高齢者だけを別の医療保険制度に押し込め、死ぬまで保険料負担を強いて、充分な医療も受けさせない、世界でも例がない後期高齢者医療制度は中止・撤回すべきであることを強く主張して、第8号議案に対する私の反対討論を終わります。

愛知県後期高齢者医療広域連合議会定例会(2008年2月15日)

議案名 議案に対する態度 結果 内容
共産党 他議員
第1号 愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療制度臨時特例基金条例の制定 可決 国が交付する高齢者医療制度円滑導入臨時特例交付金を基に後期高齢者医療制度臨時特例基金を設置する
第2号 愛知県後期高齢者医療広域連合職員定数条例の一部を改正する条例の制定 可決 制度の開始に伴い、事務部局職員を25人→39人に、監査委員の事務補助職員(兼務)を1人→2人に増員
第3号 愛知県後期高齢者医療広域連合職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び愛知県後期高齢者医療広域連合職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定 可決 地方公務員の育児休業等に関する法律の改正に伴い、育児短時間勤務の制度を設ける
第4号 愛知県後期高齢者医療広域連合職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定 可決 人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に沿って職員の給与改定を行う
第5号 愛知県後期高齢者医療広域連合特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定 可決 給付事務において移送費の審査を行う嘱託医の報酬額を定める
第6号 平成19年度愛知県後期高齢者医療広域連合一般会計補正予算(第1号) 可決 19億円。保険料軽減のための臨時特例交付金が国から来て基金をつくる。
第7号 平成20年度愛知県後期高齢者医療広域連合一般会計予算 可決 30億2800万円。前年比18億800万円増。15億円が特例基金から。
第8号 平成20年度愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計予算 可決 4575億200万円。
請願
第1号
後期高齢者医療制度に低所得者減免を求める請願書(請願者:愛知県社会保障推進協議会) 不採択 低所得者に配慮した保険料減免制度の創設を求める

態度:○=賛成 ●=反対 日本共産党以外の31人の全議員は同じ態度でした。

【請願審査】希望者に健診を保障し、運営協議会設置の設置を求めるのは当然の要求

全員協議会での説明

【わしの議員】
後期高齢者医療制度について、高すぎる保険料や受ける医療の差別問題など、内容が明らかになるにつれて、いま高齢者からは、「年よりは長生きするなということか」「日本の経済を支えてきた高齢者をなぜそんなに粗末にするのか」などと怒りは広がるばかりです。そんな中で、請願趣旨にもあるように、全国市長会でも「後期高齢者医療制度の被保険者が経済的状況にかかわらず、必要な医療を受けられるよう、国において十分な低所得者対策を講じること」との決議が上がっているわけです。そこで、愛知県社会保障推進協議会から、低所得者に配慮した保険料減免制度を設けてください。という請願が提出されたものです。どうかよろしくお願いします。

賛成討論

【わしの議員】
ただいま議案となっています「後期高齢者医療制度に低所得者減免を求める請願」について賛成の立場で討論を行います。

本日の会議でも私は、高すぎる保険料を低く抑えるために、保険料算定から葬祭費や健診費、審査支払い手数料などの費用をはずすことや、広域連合独自の低所得者減免制度の創設を求めたところです。東京都でも、所得に応じて独自の減免制度を設けました。そのことは、広域連合がやる気になればできることを示したものではないでしょうか。以上の点から、請願の採択を求めて賛成討論とさせていただきます。

○傍聴は53人が希望しましたが、広域連合は9時半に受付締切、抽選で30名が傍聴しました。
○請願に対する質疑はなく、反対討論もありませんでした。
○わしの議員が採択を求める賛成討論を行い、わしの議員だけが賛成しました。

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