請願・陳情(11月議会に受理されたもの)

11月定例会には下記の請願・陳情が受理されました。審議は12〜2月の閉会中委員会で行われます。

◆請願

請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第27号
平成19年
11月19日
愛知厚生年金会館の存続を求める請願 池下商店街振興組合(理事長他7名) 桜井治幸(自民)

 愛知厚生年金会館は、昭和55年10月の開館以来、文化・芸術振興の拠点として多くの市民に利用されてきた。しかし、平成17年10月、国は年金福祉施設を廃止・売却する方針を示し、愛知厚生年金会館もその対象となった。売却は、一般競争入札によるとのことであるが、落札者が業務を引き継ぐ保証もなく、大変危倶している。
 年間約60万人が利用し、千種区内においてシンボル的役割を果たしている愛知厚生年金会館は、利用料が安く、駅に隣接し、活用度の高い中型ホール設備等を有するなど、比類のない貴重な施設であり、従来の官による非営利的運営を受け継ぐことが絶対必要である。また、市の強い働きかけで旧池下車庫跡に誘致した物件であり、誘致した責任上、引き続き県及び市の公営施設として公共サービスを提供する義務がある。
 愛知厚生年金会館を廃止することは、市の文化・芸術の振興にとって大きな損失である上、地元商店街にとっても年間約60万人が利用する施設がなくなることは集客やまちのにぎわいの点で大きな損失につながり、近隣商業圏の経済損失は計り知れないほど大きい。また、利用者の80%が市の交通機関を利用しているといわれており、廃止により市の交通事業収入が大きく減少することも危惧される。
 市は、かねてより市街地活性化の推進を最重点課題に位置付け、活気あるまちづくりを強く推進しているが、わが街の活性化の気力を損なうような矛盾する対応は是非避けていただきたい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 愛知厚生年金会館について、市は、愛知県とともにその取得及び運営を行うなど、その存続に向けて取り組むこと。
  2. 愛知厚生年金会館の取得が難しい場合は、市は、愛知県とともにホール単体の取得及び運営を行い、その存続に向けて取り組むこと。
  3. 市として愛知厚生年金会館の機能の存続を図るため、これまで課税対象とされていなかった固定資産税の減免等、多数選択し得る支援策の中から今後市民の理解が得られる公共として必要な方策を検討の上、実施すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第28号
平成19年
11月27日
障害児保育の充実を求める請願 名古屋市公立保育園父母の会(15,120名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産) とみた勝ぞう(社民) のりたけ勅仁(ク)

 1974年に公立保育所における障害児保育が制度化されて以来、保育所への入所を希望する障害児は増え続けている。2007年4月1日現在、公立保育所で399名、民間保育所で299名の障害児が入所している。
 近年、乳児期から保育所に通っていて障害を認定される入所児童の数が年々増加する傾向にある。発達障害の早期発見・早期診断の必要性が叫ばれるようになったため、3歳未満で発達障害と診断される場合も少なくない。幼児期の発達障害の子どもたちは、極端に注意を維持できる時間が短く、しばしば多動で、言葉の理解が困難であるなどの特徴を持っているため、圧倒的に多くの介助が必要となる。しかし、名古屋市では、統合保育の対象は3歳児からという制度的な制約があるため、3歳未満の障害児の場合、保育補助がない状態で、十分な保育が実施されていないのが現実である。
 また、3歳以上の障害児についても保育体制が整っているとはいえず、子どもたちを始め、保護者や保育士へへのしわ寄せが生じている。
 私たちは、障害を持つ子どもも持たない子どもも共に保育所で生活する仲間として、互いに認め合い、尊重し合って、豊かに成長していくことを切に願っている。
 ついては、市の保育を充実させ、障害児保育をより一層豊かなものにするために、次の事項の実現をお願いする。

  1. 保育所入所中に障害の認定を受けた3歳未満の障害児に対し、障害児保育を実施すること。
  2. 障害児一人一人に保育士をつけること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第29号
平成19年
11月27日
保育所の全保育室へのエアコン設置を求める請願 名古屋市公立保育園父母の会(10,550名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産) のりたけ勅仁(ク)

 地球温暖化が進み、年々アスファルトやコンクリートの面積が増え、体感温度が上昇し続けている。
 今や家庭ではもちろんのこと、公共機関でも当たり前のようにエアコンが設置されている。エアコンはもうぜいたく品とはいえず、必需品であることは周知の事実であるが、公立保育所の幼児クラスには、いまだエアコンが設置されていない保育室がたくさんある。かつて公害健康被害の補償に関して指定されていた地域を例に挙げれば、夏休みがある小中学校にさえ、全館エアコンが設置されており、図書館や病院等も含めて考えれば、この地域の生活圏において幼児がよく利用する施設でエアコンが設置されていないのは公立保育所だけといっても過言ではない。地域の指定が解除された現在でも、市内の大気汚染は進んでおり、ぜん息患者の割合が増えているという実態も報告されている。
 風通しが悪い部屋が多いこともあり、夏の間、保育室は幼児の体温と発汗で異常な暑さと湿気になる。そのため、日中は保育室で活動できない状況が日常的ともいえる。保育士は、体温調節機構がまだまだ未熟な幼児の熱中症への不安を抱えつつ、自らも汗だくで体力の消耗を覚悟しながら保育に当たらなければならない。このため、夏の間はやむを得ず、エアコンが設置されている遊戯室で幼児クラスの幼児全員が一緒に給食とお昼寝を済ませているところもある。クラスごとに給食時間をずらして遊戯室で給食を済ませるなどの工夫をしているところもあり、そのことで逆に幼児は落ち着いて食事ができず、体力回復のための睡眠が十分とれないという実態もある。幼児クラスの保育室にエアコンが設置されれば、食中毒の心配もなく、安心して保育室で給食を食べさせることができ、お昼寝から目覚めた幼児の活動場所も確保できる。また、遊戯室をお昼寝専用の部屋にすることができる。
 ついては、日々、子どもたちが安心して保育を受けられるよう、次の事項の実現をお願いする。

  1. 公立保育所の全保育室にエアコンを設置すること。
  2. エアコン設置のための寄付をした父母の会及び寄付をする予定の父母の会に助成金を支給すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第30号
平成19年
11月27日
公的保育制度の堅持を求める請願 天白区住民 うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 天白区の保育所では、延長保育、障害児保育、休日・年末保育、一時保育、病児・病後児保育等子育てに関する様々な要望が次々に出されてきている。また、学童保育所は、親の就労を支援するとともに子どもに適切な遊びと生活の場を与えるところであり、なくてはならないところである。しかし、公的な責任、財政保障は限られたものであり、必要があっても利用できない実態がある。
 ついては、未来を担う子どもたちが健やかに育つ環境・地域づくりのため、次の事項の実現をお願いする。

  1. 認定子ども園の実施を見合わせること。
  2. 保育の質を保つための公私間格差是正制度を守ること。
  3. 給食は子どもたちにとって大切な食青を行うものであることから、離乳食、アレルギー食、宗教上の食事等、一人一人に丁寧に対応するためにも、正規職員がつくる給食を守ること。
  4. 安全な保育環境維持のために予算を充実させること。
    (1)待機児童の解消に必要な施設改善費と人件費を拠出すること。
    (2)子どもたちが快適に過ごすために各部屋にエアコンを設置すること。
  5. 学童保育所を守り、発展させること。
    (1)学童保育とトワイライトスクール事業を統合しないこと。
    (2)助成対象児童を入所している全児童に拡大すること。
    (3)すべての土曜日を長期休業中と同様に、実態に即して午前中から補助すること。
    (4)午後6時までを、時間延長手当ではなく、基準単価の対象時間として助成すること。
    (5)障害児の受入れ1人ごとに補助金を交付すること。また、補助金を増額すること。
  6. 保護者の労働実態を把握し、安心して働くことができるように保育制度を充実させること。
    (1)ニーズが高い地域の一時保育実施園を増やすこと。
    (2)病児・病後児保育の実施園を大幅に増やすこと。
    (3)休日保育の実施園を大幅に増やすこと。
    (4)産休あけ・育休あけ入所予約の実施園を増やすこと。
    (5)公立保育所の早朝保育時間を午前7時30分からにすること。
    (6)障害児保育を充実させること。
       ア 3歳未満の障害児も認定をし、希望者は入所できるように人的配置及び財政的支援をすること。
       イ 入所を希望する障害児がすべて入所できるように受入人数を増やし、必要な家庭については保育時間を延長すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第31号
平成19年
11月27日
政務調査費の領収書について全面公開を求める請願 瑞穂区住民(5,061名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産) とみた勝ぞう(社民)

 政治とお金の問題が問い続けられる中、全国の議会では、政務調査費、費用弁償及び海外視察等についての見直しが進んでいる。特に、政令指定都市17市のうち、14市の議会では政務調査費の領収書公開等が始まっている。しかし、名古屋市会においては収支報告書だけしか公表されていない。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 市会における政務調査費の使われ方について透明性を高めるために、直ちに領収書を全面公開すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第32号
平成19年
11月27日
無認可宅老所・サロンの運営充実に関する請願 南区にミニディサービスをつくる会 うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 高齢化が急速に進み、介護・介助が必要な人が増えている。また、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯は年ごとに増え、在宅生活において閉じこもりにならないように、安心して暮らしていくことができる宅老所・サロン等の取組みが求められている。
 私たちは、高齢になっても、ハンディがあっても、住み慣れた地域社会の中で、その人らしく生き生きと意欲を持って暮らしていきたいと願っている。
 宅老所・サロンの利用者は、話をしたり、歌を歌ったり、健康体操・ゲーム・趣味等を共にしたりして、心のふれあいを通して発達の可能性を広げ、楽しい時間を過ごしている。そして、それは地域の方々の支援・協力によって支えられている。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 無認可の宅老所・サロン等に対して助成をすること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第33号
平成19年
12月6日
業者婦人の健康と営業を守り、地位向上を図る施策の充実及び意見書提出を求める請願 愛知県商工団体連合会婦人部協議会(1,630名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 中小業者は、地域経済の担い手として、戦後の荒廃から立ち上がり、経済の発展に貢献してきた。そして、女性経営者・家族従事者である業者婦人は、営業に携わりながら資金繰り、記帳、家事、育児、介護と必死で働き、暮らしと営業を支えている。
 しかし、配偶者や親族の働き分は経費に算入しないという、男女共同参画社会基本法の立法精神にも反する所得税法第56条の規定が残っているため、どんなに働いても、その働き分である自家労賃が社会的に認められず、ただ働きを強いられている。そのことによって、傷病手当、出産手当、産前産後休暇、育児・介護休暇等も保障されていない。ドイツ、フランス、アメリカ等、世界の主要国では、自家労賃は必要経費として認められている。憲法は、一人一人の人格、人権の尊重を保障している。業者婦人の労働を個人の働き分として正当に評価するべきである。
 また、2002年には、22年ぶりに中小企業庁が、自営中小企業に携わる女性の労働と健康に関する実態についての調査を実施した。
 ついては、市内の自営商工業に携わる業者婦人が安心して生活と営業をすることができるよう、次の事項の実現をお願いする。

  1. 市として、自営商工業に携わる女性の実態調査を実施し、女性起業家、自営業者に対する施策を充実させること。
  2. 貴議会が、男女共同参画推進の立場に反し、家族従事者の働き分を認めない所得税法第56条を廃止することを求める意見書を国に提出すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第34号
平成19年
11月28日
市立高等学校普通教室への冷房設備設置に関する請願 日本民主青年同盟愛知県委員会(269名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 公立高等学校では、コンピュータ室や管理諸室等には冷房設備の設置が進んでいるが、普通教室にはまだ設置されておらず、高校生は暑さをひたすら我慢しているというのが現状である。「暑くて教室にいるのが嫌」、「集中して勉強できない」、「体育の授業の後は汗が止まらなくて悲惨」という声も聞かれ、高校生は、一刻も早い冷房設備の設置を願っている。夏休み中も補習があるなど、7月末、8月にも普通教室を利用する。
 また、アトピー性皮膚炎を患っている生徒や体が弱い生徒にとって、暑い教室で授業を受けることは困難である。みんなが快適に学べる環境をつくってほしい。
 文部科学省の学校環境衛生の基準では、夏期の教室等の気温は30度以下であることが望ましく、25度から28度までが最も望ましいと定められている。2006年の6月16日から7月4日までの11日間の調査では、愛知県内の高等学校の教室の気温が28度を超えた日は7日あり、そのうち30度以上になった日は6日あった。
 一部の県立高等学校では冷房設備代を徴収して冷房設備を設置しているが、市として早急に全市立高等学校に冷房設備・維持のための予算を確保してほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 市立高等学校の普通教室に冷房設備を設置すること。
  2. 冷房設備の設置・維持のための予算を確保すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第35号
平成19年
12月6日
公園・緑地の遊具・ベンチ等について市の色彩基準の新設を求める請願 千種区住民(71名) ちかざわ昌行(民主)

 現在、市内には1363か所の市営の都市公園がある。しかし、公園の遊具・ベンチ等の色については、市の色彩基準というものがない。遊具・ベンチ等に原色を使用したけばけばしい色が塗装された公園で連続してランニングやウオーキングをすると、ネオン街で運動しているのと同じでこ 目が疲れ、ストレスが大きくなり、運動できない。また、年配者が休息のために使うベンチの原色を組み合わせた派手な塗装について、「落ち着いて座ることもできない」との声も多数聞かれる。
 樹木に囲まれた公園は、緑が基調となって心が癒され、市民の憩いの場所となっている。しかし、遊具は児童の遊戯を目的としているため、目立つように派手なけばけばしい色の塗装がされており、緑との調和がとれない。時代や遊び方、好みが変化しており、児童は原色を好むと決めつける時代でもなくなってきているにもかかわらず、遊具だけは昔から変わっていない。
 そこで、多数の大人も利用し、休息・鑑賞・遊戯・運動等、総合的な利用に供する公園や緑との調和が必要な公園・緑地の遊具・ベンチ等について、市民・学校・児童等の意見を聞きながら、地域住民の誰からも親しまれる公園にしてほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 市内の市営の公園・緑地の遊具・ベンチ等に塗装する色について、市の色彩基準を新設すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第36号
平成19年
12月6日
愛知厚生年金会館の存続を求める請願 高見学区連絡協議会(会長他1名) 伊神邦彦(名自)

 厳しい年金財政の状況を受け、政府は全国の年金・健康保険福祉施設の整理合理化を進めることとし、千種区にある愛知厚生年金会館も整理の対象となっている。
 愛知厚生年金会館は、昭和55年10月の開館以来、27年間にわたりコンサート、演劇、学校の公演、地域の行事等で多くの市民に利用されており、地域の文化向上に貢献してきた。特に、大ホールは、多目的ホールとして高い評価を得ており、文化芸術の拠点として地域社会への貢献も大きい施設である。また、千種区は文教地域としてのまちづくりを行っており、愛知厚生年金会館は文化発信基地としての役割も大きく、区民にとっても非常に重要な施設である。
 愛知厚生年金会館では平成20年10月以降の予約を受け付けないとの報道もあり、その存続も危うくなってきたと感じている。
 愛知厚生年金会館が果たしている文化的役割は大きいことから、市は、その取得が困難としても、存続のための支援に積極的に取り組んでほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 愛知厚生年金会館のホール機能存続のために、市として、固定資産税の減免等、とり得る支援方策を検討し、実施すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第37号
平成19年
12月6日
働きながら安心して子どもを産み育てられるよう保育の公的責任の堅持と保育・学童保育施策の拡充を求める請願 愛知保育団体連絡協議会(198,689名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 子どもに関する事件が報道される度に、多くの親は子育てに不安を感じる。安心して子どもを産み育てられる社会の実現には、就労の保障による生活の安定とともに、経済的負担の少ない保育料で安心して預けられ、親の子育てを応援する保育所と学童保育所が必要である。先日発表された厚生労働省の調査では、住居がないネットカフェ難民が全国で約5400人いたことが報道された。ネットカフェ難民は特に若年層に多く、非正規雇用者が約半数を占めている。不安定な生活では、結婚し、子どもを産み育てる意欲をなくしていってしまう。
 国等では、少子化対策を掲げながら予算が削減されている。市でも、保育所への補助金が減額されたり、非正規雇用で働く保育者が増えている。また、公立保育所の民間移管や統廃合の方針が出されるなど、保育の質の低下が懸念される。少子化を真に止めるためには、子育て支援・保育は公的責任において対応し、子どもの身体的、精神的及び社会的な発達を保障できる環境で、親が安心して子どもを預けられる保育所と学童保育所を充実させるべきである。
 ついては、働きながら安心して子どもを産み育てられるという基本的立場から、市の公的責任において子どもたちの人権を尊重し、その健やかな育ちを最大限保障し得る保育・学童保育施策が速やかに実施されるよう、次の事項の実現をお願いする。

  1. 名古屋市の公的責任を堅持し、公立保育所の民営化をしないこと。また、営利企業の保育所への参入を認めないこと。
  2. 保育所・学童保育所が役割を果たせるよう、予算を増額すること。
  3. 民間社会福祉施設運営費補給金制度を堅持・拡充すること。
  4. 次の項目を最低必要な保育施策として緊急に行うこと。
    (1)保育所入所待機児童を解消すること。待機児童の解消は、詰込みではなく、認可保育所の新設や増設により定員を増やして行うこと。
    (2)子育て世代の経済的な負担を減らすために保育料を値下げすること。
    (3)長時間対応、3歳未満児の受入れ、補助単価の引上げ等、障害児保育を拡充す ること。
    (4)公立保育所ゐ給食調理は正規職員で行うこととし、嘱託化を見直すこと。
    (5)一時保育、休日保育、病児・病後児保育を拡充し、公立保育所でも実施すること。
    (6)認可外保育施設に通うすべての子どもたちが安全に保育を受けられるよう最低基準を守らせること。また、認可保育所に通う子どもたちとの処遇の格差を埋めるような施策を行うこと。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成19年
第38号
平成19年
12月6日
愛知厚生年金会館の存続を求める請願 郷土民謡協会東海地区連合会 諸隈修身 ちかざわ昌行 杉山ひとし 斎藤まこと うかい春美 中島理恵 山田昌弘 うえぞのふさえ 山本久樹 おかどめ繁広 服部将也 鎌倉安男 久野浩平 田中里佳 加藤一登(以上民主)

 国は、全国の年金福祉施設の整理合理化を進めているところ、その一つである愛知厚生年金会館も売却の対象とされ、平成20年9月末をもって運営を停止し、10月以降の予約を受け付けないこととしている。
 しかしながら、愛知厚生年金会館は年間300件を超える利用がある。しかも、そのうち2割は、私たちの民謡を始めとする文化団体、学校、諸官庁、一般団体が利用している。既に予約停止となり、市内の他の施設に移行しようとする団体もあるが、平成22年3月末には〔愛知厚生年金会館の大ホールと同規模の講堂を持つ愛知県勤労会館も廃止される予定と聞いており、今後、市内においてこの規模と内容の催しを行うことが著しく困難となることが強く懸念される。
 こうなると、名古屋市を中心とする伝統文化芸術の存続と振興に大きな障害となるのみならず、次代を担う青少年の情操・情緒両面にわたる健全育成に多大なマイナスとなることが関係者に心配されている。
 平成20年1月以降、国は売却手続に入るのではないかとうわさされており、大阪においても存続のための強力な運動が展開されていると聞いている。
 愛知厚生年金会館がこれまで果たしてきた役割及び今後も果たすべき役割を考慮し、新たな財政負担は困難としても、その存続のため、国に積極的に働きかけるとともに、市としても独自に取り組んでほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 国に対して愛知厚生年金会館の存続を積極的に働きかけること。
  2. 固定資産税の減免等、愛知厚生年金会館の存続のための施策を検討の上、実施する こと。

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◆陳情

陳情番号 受理年月日 陳情名 陳情者
平成19年
第10号
平成19年
11月19日
港区東茶の火葬場建設に伴う住民説明会の約束の実施に関する陳情 茶屋町内会(会長他2名)

 茶屋町内における火葬場建設については、平成15年7月に正式に発表された。茶屋町内では、町内の住民のみを対象とする市主催の説明会が、平成15年8月24日、同月25日、12月17日、同月18日の4回にわたり開催され、延べ277人が参加した。各々の説明会において、火葬場建設をどのように進めるのかという住民からの質問に対し、市は、地元住民の理解を得て行うことを約束している。
 その後、地元としては、市の担当部局に対し、あらゆる機会を通じ、地元住民の理解を得るように要求をしてきたが、今日まで約束は果たされていない。
 この度、火葬場建設について茶屋町内の住民の意向を確認した結果、全260戸のうち、72.3%に当たる188戸が火葬場建設に当たっては茶屋町内の住民の理解を得て行うことを要求している。
 市は、火葬場が日本一歓迎されない迷惑施設だとわかっているから、説明会で地元住民の理解を得て行うことを約束したのであろう。もちろん地域としての南陽学区の了解も必要であろうが、火事で例えれば茶屋町内は火元であり、周辺は野次馬的存在である。まず火元の茶屋町内の理解を得て、次に南陽学区の理解を得るというのがこの種の迷惑施設の建設を進める場合の常識であり、順序である。市は世の中の常識を逸脱しないでほしい。市は茶屋町内の住民にわかりやすい方法で地元住民の理解を得て、気持ち良く地元が協力できる形を整えてから正々堂々と建設を進めてほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 火葬場建設は、約束どおり地元住民の理解を得て行うこと。地元住民の理解が得られない場合には計画を見直すこと。

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陳情番号 受理年月日 陳情名 陳情者
平成19年
第11号
平成19年
12月6日
安心安全で快適なまちづくりを求める陳情 南区住民

 温暖化による豪雨の増加や強い台風に注意が必要とのことであり、路面排水でなく、住宅地に雨水が流れ込まないようにしてほしい。
 昭和49年頃の下水道整備により排水機能がなくなったとの判断で、莫大な費用をかけ、1時間50ミリの降雨に合わせて大同排水路、中井排水路、大江川の断面積が縮小されたが、今となってはその代替措置が必要となってきた。
 市内では、平成3年9月19日に台風18号の1時間45ミリの降雨、平成6年9月17日に秋雨の1時間60ミリの降雨による床上・床下浸水、平成12年9月11日に1時間97ミリの降雨による5625戸の床上・床下浸水、平成16年9月5日に1時間107ミリの降雨による1871戸の床上・床下浸水があった。
 大同排水路については、平成12年11月に白水コミュニティセンターで約50人が出席して昭和40年以前の断面積.に戻すよう断面積の拡大を要望したが、市は、平成14年3月に同所で断面積のさらなる縮小を前提とした整備についての説明を9人の出席者に対して行った。請願の採択や地元の強い要望があったために断面積を縮小したということだが、仮にそうだとしても技術者はその後のことを考えるべきであった。1時間60ミリの降雨に対応する雨水の処理を求める陳情書を何度か提出したが、おおむね趣旨実現のため審査打切とされた。平成20年度に完了する整備により1時間60ミリの降雨に対応できることとなるというが、現在工事中の管渠は2万3000立方メートルで、5分しか対応できないと思われる。
 柴田・鳴尾排水区近辺を含む地域の降雨量と下水量を合わせると毎分7807立方メートルで、排水できる量は毎分1200立方メートルなので、未処理分は毎分6607立方メートルである。
 未来や子孫に責任の持てる政治を実行し、信頼できる具体的な審議をしてほしい。誇りと愛着を持てるまちづくりをし、市民が安心して暮らせるようにしてほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 人災を生むことなく、市民が安心して暮らせるよう、次の方法で1時間60ミリの降雨に対応する雨水の処理をすること。
    (1)国道1号の丹後通から船見町までに直径10メートルの排水管を埋設し、ポンプアップをすること。
    (2)国道1号の丹後通から船見町までに埋設した直径10メートルの排水管と大同排水路をつなぐ直径1650ミリの排水管を3か所に取り付けること。

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陳情番号 受理年月日 陳情名 陳情者
平成19年
第12号
平成19年
10月14日
ハート・プラスマークの駐車場を求める陳情 NPO名古屋市腎友会

 ハート・プラスマークは、身体内部に障害を持つ人を表現している。内部障害者は、身体の内部に障害を持っているので、外から見るだけでは、病気を持っていることがわかりにくい。
 現在使われている障害者のマークとしては車いすをモデルにしたマークが一般的であるが、内部障害者がこのマークを利用する場合、時々不便なことがある。例えば、スーパー等の駐車場で、車いすマークの駐車スペースに駐車した場合、周りの人は、車から降りてきた内部障害者を見て、「普通の人なのに障害者の所に駐車している」とけげんな顔をする。
 障害者とは、車いすを利用している人だけではない。もちろん、障害者手帳を持っている人だけでもない。何らかの障害を持っているすべての人のことである。特に、内部障害者は外見からはわかりにくいため、様々な誤解を受けることがある。障害者には、身体の内部に障害を持つ人も含まれていることを覚えておいてほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 公共の車いすマークの駐車スペースにハート・プラスマークを表示又は掲示すること。
  2. ハート・プラスマークの内部障害者・内部疾患患者用駐車場を市役所、区役所、支所に設けること。

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