2007年6月定例会 議案外質問 江上博之議員(2007年6月25日)

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市民負担増の軽減を

質問する江上議員

減免制度を元に戻せ

【江上議員】
住民税増税による負担の軽減策について質問します。「住民税の通知が来て、昨年の2倍になった。いったいどうなっているんだ。」「更に、健康保険料も上がったら、暮らしていけない」このような相談をお聞きしています。区役所でもたくさんの問い合わせがきているようです。6月1週目だけで、窓口に来た人が約5,000人、電話が約1万件と聞きました。また、今日25日は、サラリーマンの給料日です。給料明細をみて怒りが職場にあふれているのではないでしょうか。

65歳の単身世帯の場合、200万円の年金の方で、名古屋市の25%減免を受けている方で、昨年11,100円、今年29,200円で、2.6倍です。所得税と住民税合計でも、4,200円の増税です。これは、広報なごや5月号の名古屋市の参考例です。この例以外のサラリーマンも含め、ほとんどの世帯が、増税です。昨年の増税に加えてであり、特に、この間、65歳以上の高齢者への増税が大きくなっています。

市長は、今年3月の議会で、「本市における減免は、低所得者軽減では、他都市と比較しても十分配慮されており、さらに拡充するのは適当でない。」と答弁しています。しかし、今述べた市民の大変な実態を踏まえればこの答弁は納得できません。

そこで、市長にお聞きをします。

昨年11月議会で、税源移譲を理由に、名古屋市独自の65歳以上の高齢者で低所得の方などを対象にしていた減免制度の率を下げました。実際には、定率減税の廃止で増税となっています。元の50%に戻すべきです。お答えください。

減免率の復元は考えていない(市長)

【市長】
減免措置は、負担の公平を損なうことのないよう、十分に留意する必要がある。昨年の11月市会で低所得者に対する減免率を50%から25%へ改正したが、税源移譲が行われることを踏まえた、軽減額を現行水準に据え置くための措置であった。

本市における減免は、低所得者に対する負担の軽減という点では、他都市と比較しても十分配慮したもので、減免率を復元することは考えていない。

増税負担増から暮らしを守れ(意見)

【江上議員】
市長は、定率減税の廃止は、景気回復によるといわれました。しかし、同時に減税された、大企業の法人税の減税、高額所得者の所得税の減税はそのままで、庶民だけ減税廃止が問題です。住民税増税による負担増でこれだけ市民が困っている。今年だけでなく、特に一昨年からつづいている。だから、今、緊急に対策が必要と求めたが、新たな施策はしないという回答。国に対する要望も含め、市長として市民の増税負担増に対し暮らしを守る姿勢を示す施策を求める。

所得減少の人に住民税の負担増軽減を

【江上議員】
名古屋市は、税源移譲だから、「毎年の収入金額がほとんど変わらない方の多くは」本人の税額は変わりません、と言ってきました。しかし、昨年と比べ、大幅に収入が減った場合には、税源移譲だけでも増税になってしまいます。たとえば、夫婦子ども2人のサラリーマンが、リストラされて転職し、年収が620万円から半分程度の340万円に減少する場合、所得税と住民税の差し引きで、9万円以上の増税という例さえあります。収入が減った上に、多額の税金で、今年度分の支払いが大変です。所得の激減に加え、税源移譲が大きく影響しています。そこで市長にお聞きします。

昨年と比べ大幅に収入が減った場合、今年の収入が、所得税ゼロになれば、申告によって、住民税額について経過措置がとられます。しかし、今の例のように、所得税ゼロでなければ、何の措置もありません。前年の収入から大幅に減った場合、減少割合に応じて、住民税を減額、あるいは、免除する制度を設ける姿勢が必要です。いかがでしょうか。お答えください。

市独自で一律減額を実施することは適切ではない(市長)

【市長】
負担増は、住民税が所得の変動に関係なく、前年の所得に対して課税される制度であるために生じる事柄である。

今回の税源移譲は、全国一律の制度として法改正され実施されているので、所得が減少したことを理由に、本市独自で一律減額を実施することは適切ではない。

減免対象者にはすべて通知を(意見)

【江上議員】
また、昨年と比べ、大幅に所得が減り、所得税がゼロの方に対し、深刻で減免されます。100%申告されるよう案内の徹底を求めます。

都市高速道路沿線で発生する公害への対策について

速度規制しか環境基準を守る方法はないのではないか

質問する江上議員

【江上議員】
都市高速道路沿線で発生する公害への対策について質問します。都心環状線の南西にあたる中川区の山王橋から南へ、日比野、六番町にかけて延伸工事が行われています。この道路の平面道路である江川線は、今回の対象地域では渋滞もなく、逆に、都市高速道路が出来ることで渋滞の心配すらあります。地元住民にとって、都市高速道路が出来ることは、利益どころか、不利益が目に付きます。町が暗くなり、地域が分断され、排気ガス、騒音などの心配ばかり増えます。長い工事期間で、商店街の交通が妨げられます。3年前に高速道路公社の工事説明会があり、心配した住民で市民運動が始まりました。住民のみなさんが、高速1号線の高辻の騒音を調査したところ、14階建ての建物から簡易測定器で測ると、79から80デシベルです。昼間の環境基準70デシベルを優に越えた実態に参加者は、よそ事でない、と大きなショックを受けた、ということです。また、供用中の堀田付近では、長年、環境基準を越えたまま放置されています。騒音ばかりでなく、見えない窒素酸化物でも同様です。

そこで、住宅都市局長に騒音対策に絞ってお聞きします。

一番目に、このような不安解消が求められています。制限速度は、60キロですが、環境影響評価による対策は、70キロを前提にして行われています。しかし、それでも実態には合っていません。90キロや100キロである実態に即した環境対策が必要です。現時点で、違法を前提に対策は取れないと公社は答えています。それでは、環境調査を毎年行い、基準を超えた場合、1年以内に対策をとるか、60キロ上限の速度規制を徹底するか、どちらかしか環境基準を守る方法はないのではありませんか。どうされるのかお聞きします。

速度規制は看板や取締りでやるもの(住宅都市局長)

【住宅都市局長】
名古屋市自動車公害対策推進協議会を設け、関係機関が総合的な自動車騒音対策等に取り組み、名古屋高速道路は既供用区間沿道の騒音の状況を改善するため、平成15年度より5ヶ年で騒音対策に取り組んでいる。

名古屋高速道路の規制速度は、道路標識や注意看板、速度警告表示板等の設置でドライバーの注意を促すとともに、交通管理者による取り締まりが実施される。

公社は、ラジオ広報やチラシの配布などによりドライバーに安全運転を呼びかけており、今後とも、ドライバーの運転マナー向上を目的とした啓発活動に努めていく。

尾頭橋鉄道橋の騒音に不安がいっぱい

【江上議員】
二番目に、山王橋南に、名鉄本線、JR東海道線、中央線が通る尾頭橋鉄道橋があります。その上を都市高速道路がまたいでいく計画です。鉄道橋の騒音が、都市高速道路に反射して、騒音が増幅されるのではないか心配されています。同じ路線の南にある熱田区六番町の新幹線鉄道橋をまたぐ都市高速道路への反射音などの対策は、新幹線公害訴訟があって環境基準があり、それに見合った対策がされると聞いています。ところが、在来線である尾頭橋鉄橋は、そもそも環境基準がないから、と対策もありませんでした。しかし、少なくとも、現状以上の環境悪化にならない対策はとるべきです。住民の声にこたえ、やっと騒音調査は進められました。どのような調査結果で、どう対策をとられるのでしょうか、お聞きします。

評価方法が確立されていないので検討している(住宅都市局長)

【住宅都市局長】
尾頭橋鉄道橋付近の在来鉄道騒音は、名古屋高速道路公社が、平成18年の12月に、現況騒音の測定を実施している。しかし、在来鉄道騒音の集計方法、評価方法が確立されていないため、測定結果の集計方法や評価方法を検討している。

現在、在来鉄道騒音に係る環境基準は定められていない。このため、高速道路による在来鉄道騒音の反射音対策については、現状より環境を悪化させない対策の必要性を含め、どのような考え方で対応するべきかを、公社において、検討している。

環境を守れないのなら工事の中止を(意見)

【江上議員】
都市高速道路について、質問にまともに答えていない。尾頭橋鉄道橋の騒音調査は、住民の皆さんの要求の中で実現した。引き続き沿線住民の環境を必ず守る、という姿勢を求める。そのことをキッパリと約束できないのであれば、工事は中止をして、対策を明らかにすることが第一である。そのことを要望する。

中村区太閤地区への大型店の進出について

市民の納得のないままの出店は許すな

【江上議員】
中村区太閤地区への大型店進出についてお聞きします。

中村区太閤地区に、24時間営業、店舗面積4,700平方メートルの大型スーパー・イオンマックスバリュ太閤店が、秋、開店予定されています。以前、JR東海病院があり、復員15mの道路をはさんで、西側に移転改築された跡地に建設しようとするものです。その工事が、大店立地法に基づく審議会も開催されていないのに、進められています。隣接した西側の区画には新病院と、その西に笈瀬本通商店街や公設市場パルミーがあり、店主さんらは、地域の生活に、町内会活動になくてはならない存在になっています。その衰退が心配されます。有志で、地域を守れと運動が始まり、「住民の納得と合意を得るまで、太閤店の出店をやめてください」など要望が、1,252名の署名で市長にも提出されています。

そこで市民経済局長にお聞きします。

この大型店の出店で、公設市場、商店街が衰退しかねません。業者にとっても、消費者にとっても大変な事態です。地元小売店、消費者を守る立場の名古屋市として今回の大型店進出に伴う問題の認識、および対策をどのように考えているのかお聞きします。住民の納得と合意を得るまで、大型店の出店は許さないという姿勢が必要ではないでしょうか。

3回の説明会が開催された(市民経済局長)

【市民経済局長】
大型店の進出に際しては、地域の商店街と連携・協力して、安心・安全で、にぎわいあふれるまちづくりを進めることが重要。

そのため、大規模小売店舗立地法を適正に運用する中で、大型店の設置者に対し、周辺地域の生活環境に最大限の配慮を求めるとともに、地域コミュニティの一員として地域社会への貢献を要請し、地域住民に十分理解のうえ出店するよう働きかけている。

店舗新設の届出後は、説明会の開催が設置者に義務付けられる。本件は、法令上の上限である3回の説明会が開催されており、設置者からは、その質疑の中で都市計画道路との関係について説明を行ったと報告を受けた。

住民説明会の開催への指導を(再質問)

【江上議員】
国の指針は、大店立地法に書かれてある指針である。それだけ重いものである。説明会は、最初、出店計画要約書に基づき内容説明があり、その後、質疑応答となっている。指針に基づく都市計画道路の説明は、「質疑の中で」なく、最初に行うべきものである。そのことを市は、認めないのか、お答えください。

法令上の上限である3回まで開催された(市民経済局長)

【市民経済局長】
大規模小売店舗立地法に義務づけられた説明会が法令上の上限である3回まで開催された。

駐車場の真ん中を都計道路が突き抜けることを承知で設置していいのか

【江上議員】
この地区には、新幹線西口とささしまライブ地区から中川区につなぐ幅員平均36mの都市計画道路椿町線の計画があります。その椿町線の計画地に店舗の駐車場が大半かかる出店計画になっているのです。大型店の設置者が2月に開いた説明会の段階で、隣接する南部地域では、都市計画道路の事業認可もされ、買収も進められていました。そして、現在、大型店がかかる道路も7年後の完成に向け、今年度中に事業認可を取る予定といいます。このように、設置者は、駐車場252台分の土地の大半が都市計画道路建設の買収対象であることを承知で、建設工事まで進めています。このような計画が許されるのでしょうか。

そこで、大型店の出店計画の説明のあり方についてお聞きします。経済産業省の「大規模小売店舗を設置するものが配慮すべき事項に関する指針」で、設置者は、説明会で、都市計画などのまちづくりにかかわる事業を説明する必要がある、としています。設置者は、都市計画道路があることを、説明会で、自ら説明していません。住民からの質問で答えただけです。都市計画道路が建設されるとなれば、駐車場252台の大半がなくなることになります。営業を続けるには、駐車場の代替地を用意するか、店舗を縮小するしかありません。都市計画道路計画、それに伴う7年以内に予定される店舗と駐車場の計画の変更についてはっきり住民の皆さんに提示するように設置者に求めるべきと考えます。いかがでしょうか。

駐車場が減る時に対応策を検討し、変更の届出及び説明会を行う(市民経済局長)

【市民経済局長】
店舗の開店後に届出事項に変更が生じる場合は、変更手続が必要であり、椿町線の整備の進捗状況により、実際に駐車場が減少する時点で、設置者は対応策を検討し、変更の届出及び説明会を行うこととなる。

今後とも、大規模小売店舗立地法の趣旨に沿って、地域社会の健全な発展が図られるよう努めていく。

変更は今でもわかっているのになぜ開通後の計画を示さないのか(再質問)

【江上議員】
都市計画道路は、7年後完成予定であり、6年ぐらい先には、駐車場の大半が道路にかかる変更が求められることは、今、明らかである。大店立地法でいう変更は、営業後出てきた事由によるものであって、現時点ではっきりしている事由については、「対応策」を今から説明するのが指針の趣旨ではないのか。業者や買い物客は、6年後に、駐車場代替地はない、撤退するのではないか、と不安を感じている。それまでに、公設市場や商店街が衰退していたら、と思うと買い物も出来ない町になってしまう、と心配している。都市計画道路が開通し、その後、どんな店舗や駐車場を考えているのか、きちんと説明するよう設置者に求めるのが市の役割ではないか。それが仕事だと思うがどうか。

地域住民に十分理解の上、出店するよう働きかける(市民経済局長)

【市民経済局長】
これまで同様、周辺地域の生活環境に最大限配慮するとともに、地域住民に十分理解の上、出店するよう働きかけたい。

道路予定地への駐車場を許したら補償が生まれるのではないのか

【江上議員】
都市計画道路の事業認可があれば、大型店の駐車場は事実上建設できなくなります。そのことを承知で、駆け込み的に、法の間隙をぬって大型店を進出させようとしているのではないか、都市計画上問題はないのでしょうか。また、土地買収にあたり営業補償を支払うということでしょうか。このような大型店のやり方をどのように認識しているのかお聞きします。

以上の諸問題は、この地域だけではなく、全市的に、地元小売店を守り、消費者を守り、住みつづけられる都市計画をすすめる名古屋市としての姿勢を問うものです。

そういった問題は生じない(住宅都市局長)

【住宅都市局長】
都市計画道路椿町線は、岩塚牧野線以南において事業認可を受け、用地買収を進めている。マックスバリュ太閤店が出店する敷地は、岩塚牧野線から太閤通までの区間に位置している。この岩塚牧野線から太閤通までの区間については事業認可前であり、都市計画法第53条により、建築物の建築には一定の制限が課せられ、市長の許可が必要になる。今回のマックスバリュ太閤店の建設計画では、都市計画道路内に建築物はないと聞いており、都市計画法による許可の手続きは不要である。

事業化後、土地の取得に伴って生じる損失は、通常は補償するが、当該地区の開発は道路整備の計画をあらかじめ認識した上で進められている。また、従来より土地所有者へは、今後の道路事業への協力を要請し、ご理解をいただいているので、そういった問題は生じない。

市は業者や消費者を今後も守るという姿勢をとれ(意見)

【江上議員】
地元商店街、公設市場、消費税を守るのが市の仕事です。大店立地法の解釈もそのことを踏まえ行うべきです。業者や消費者を今後も守るという姿勢での仕事を求め、私自身もそのために全力を尽くすことをお誓いし、質問を終わります。

 

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