2006年度9月議会(9月22日) わしの恵子議員
議案外質問

1.子育て支援について

(写真)わしの恵子議員

子どもの医療費無料化は、せめて小学校卒業まで拡充を

【わしの議員】
日本共産党市議団が取り組んでいる市政アンケートの回答は4000通を超えました。20代から80代まで各世代の方々からお寄せいただきました。

「市政について関心のある」ことは、「税金」や「介護」「年金」「医療」など福祉の充実を望む声が多く、また、「ムダな大型公共事業の削減」や、「政務調査費・費用弁償など議員の経費」についても、多くの方が改善を要望されています。

「1年前と比べあなたの現在の生活はどうですか」という設問には、多くの人が、「生活が苦しくなった」と答えられ、その生活の深刻な実態が、アンケート用紙にびっしりと書かれています。

一部を紹介しますと、「年金だけでは生活ができないので、昨年12月から生活保護受給者になりました。生活保護基準の見直しで受給額が下がり、1日3度の食事ができません。“生かさず殺さず”はやめてください」「子育ての経済負担が大きい。日本の将来に係わる少子化問題といいながらも全く無視されている。補助されれば子どもの数も増えると思う」「景気は回復しているといわれているが、金持ちと一般の人との格差はますます広がっていると思う。小泉政権で生活はどんどん苦しくなってきています。弱いものいじめをしない政治をよろしくお願いします」等々です。

何故こんなに市民のくらしが困難になってきたのか、これは自然現象ではありません。小泉政権による老年者控除の廃止などの税制改悪が、市民を直撃し、国民健康保険料はじめ、介護保険料などにも連動して雪だるま式に負担増となっているからです。そして、安部新政権が発足することになりますが、今後も定率減税の廃止や消費税の増税など庶民を苦しめる政治が続けられようとしています。

市長!こんなときだからこそ、名古屋市が国の悪政の防波堤になって市民のくらし、健康、福祉をまもる本来の自治体の姿にもどるべきです。

そこで、名古屋市が市民生活を守るために、独自でできる施策について数点の質問を行います。

第一は子育て支援策についてです。子育て世代からのアンンケートには、「保育料を安くしてほしい」、「妊婦検診料を負担して」、「子どもの医療費無料化を広げてほしい」、「子育て世帯の減税を実現して」等々、子育ての経済負担を軽くして欲しいと望んでいます。

現在、子どもの医療費は入院のみ小学3年生までが無料となっていますが、子育て支援というなら、中学校までは無料にすべきと思います。せめて、小学卒業まで、通院・入院ともに無料化を拡充し、所得制限についても撤廃すべきと考えますがいかがでしょうか。市長の見解をお聞かせください。

財源が厳しいので・・・(市長)

【市長】
対象者の拡大、所得制限の撤廃など制度の拡充は、多額の経費増を伴うことから、今後行われる医療制度改革とか、財政状況等を十分見極めながら、慎重に検討していく必要がある。

(意見)ムダを見直し、無料化の拡充を

【わしの議員】
子どもの医療費無料化の拡充について市長は、「財政状況等を十分見極めながら、慎重に検討していく」といわれました。是非、急ぐ必要のない大規模事業を見直していただくなど、市長の権限である、財政配分を駆使していただいて、拡充を実現させていただきたいと強く要望します。

無料妊婦検診の回数拡大を

【わしの議員】
次に、無料妊婦検診の回数拡大については、昨年の2月定例会でも求めましたが、1回の検診費用は約7,000円かかり、おおむね14回の受診回数の内、市の無料妊婦検診はたった2回のみです。そのため、若い夫婦には検診費用の負担は大変です。妊婦検診を安心して受けられるように、無料検診の回数を増やすべきと考えますがいかがでしょうか。

他都市の動向を見守る(市長)

【子ども青少年局長】
他の指定都市も同様の実施回数なので、その動向を見守りたい。

2.高齢者への支援策について

障害者控除の拡大を

【わしの議員】
アンケートの回答が一番多く寄せられたのは、高齢者の方々でした。いかに庶民大増税が高齢者を直撃しているかを示すものです。

区役所には、「なぜこんなに市民税や国保料、介護保険料が増えたのか」と、抗議や説明を求める人がどこでも列をなしました。

まずは現行の各種税控除制度や、国保料などの減免制度について広く知らせ、対象者には、税控除や減免制度を受けられやすくするために、充分な周知徹底を図ることが必要です。

そこで私は、要介護認定者の障害者控除について、健康福祉局長にお聞きします。

税制上、「障害者」と認められるには身体障害者手帳などの交付が必要ですが手帳が交付されなくても、65歳以上でこれらに準ずるものとして、市町村長等が認定すれば、認定証明書が交付されます。

この65歳以上でこれらに準ずるものに、介護保険法の要介護認定者が該当し、「障害者控除」「特別障害者控除」の対象となります。もちろん介護保険法の要介護認定と障害者認定の規準は一致するものではありませんが、要介護認定を受けている方で、「障害者控除対象者」となったのは、昨年度わずか315人にしか過ぎません。要介護度4、5の方が1万5千人もおられるのに、これではあまりにも少なく、この制度が知らされていないといわざるをえません。

そこでお聞きします。要介護認定を受けておられる方々に対して、障害者控除のお知らせをし、具体的に障害者控除制度を活用していただくことが、高齢者の暮らしを守るために大切だと考えますが、健康福祉局長の見解を求めます。

制度の周知徹底に努めたい(健康福祉局長)

【健康福祉局長】
要介護認定者にかかる障害者控除には、本人の申請により、市町村が介護認定に用いた調査票をもとに、障害の状況を確認した証明書が必要となる。

市民への周知は、「高齢者の健康と福祉のあらまし(パンフレット)」や市のホームページに掲載し、実施している。

また、介護サービス利用者には、指定居宅介護支援事業者を始め、市内の介護サービス事業者を通じて、毎年、障害者控除の周知を行っている。

昨年度より、「障害者控除に関するお知らせ」(リーフ)を作成し、要介護認定の申請をされる全ての方に、区役所窓口で案内をしている。

また、「広報なごや11月号」にも掲載し、周知に努めた。

今後、指定居宅介護支援事業者を通じて、制度の周知に力を注ぐとともに、制度の案内の機会を増やすなど、検討したい。

(再質問)申請書もいっしょに送るなど改善を

【わしの議員】
要介護認定にかかる障害者控除についてですが、制度を活用していただくためにはもっと積極的な方法が必要です。要介護認定を受けている方々には、障害者控除のお知らせだけではなく、記入の仕方も添付して、障害者控除認定申請書もいっしょに送ることはすぐにでもできることではないでしょうか。広報なごやのお知らせは、こんなに小さいスペースで、これではとても親切なお知らせとはいえません。お答えください。

周知につとめたい(局長)

【健康福祉局長】
全ての方に申請書を送付することは、障害者控除に該当しない方もかなり多いので困難である。様々な機会を捉えて周知につとめたい。

(再質問)要介護認定の日時から控除を

【わしの議員】
また、要介護認定を受けた年から、控除を受けることができるようにするためには、申請書の中に、要介護認定を受けた日時を記入する欄を設けることも必要と考えます。いかがでしょうか。見解をうかがいます。

国に照会する

【健康福祉局長】
国の定めた様式にしたがって申請日を持って障害の状況について認定しているので、今後、国に照会したい。

(意見)もっと積極的にとりくむべき

【わしの議員】
障害者控除制度の周知徹底については、該当している人があまりに少ないから質問しているのです。もっと積極的にとりくむべきと意見を申し上げます。

また、申請書の内容については国に照会をされるということでした。ぜひ、前向きに取り組んでいただくことを強く要望します。

3.国民健康保険料長期滞納者について

長期滞納者の実態をどう認識しているのか

【わしの議員】
第三に、国民健康保険料長期滞納者に対する市の対応についておうかがいします。

市は今年7月までの滞納額が53万円以上の世帯に対し、この8月、突然「長期滞納者認定通知書」及び「特別の事情届」を、1,546世帯に送りつけました。

市は、保険料収入の安定的確保及び被保険者間の負担の公平性の確保が目的だと言われますが、この中には、一生懸命商売をしていても、深刻な不況のなかで商売がうまくいかない、本人や家族の病気、また、子どもの教育費や不慮の事故などさまざまな事情で国保料を払いたくても払えないという世帯もあるのではないかと考えます。

実際、私どもに相談があったのは、ご夫婦で喫茶店を経営しているが、長引く不況のもとで売り上げが減り、国保料がきちんと納められず、月1万円の分納をしていましたが、今年6月・7月は特にお店がうまくいかなくなり、分納も遅れていました。そして、この通知書が届き、大変なショックを受けて、夜も眠れないといわれました。

幸い、この方は、区役所の窓口に出かけ、減免も受けることができ、保険料の分納をして短期保険証が発行されましたが、市が長期滞納者と認定した世帯の中には、役所に相談したいと思っても、お金がなくて相談に行けないという方もあると考えます。

今回の、長期滞納者の一括認定という方法は、本当に払いたくても払えない世帯の実態に心を寄せたものと思われません。そこでお尋ねします。

市が長期滞納者と認定した世帯については、その実態を充分把握されているのでしょうか。実際、この通知書が送られてきた業者の方は、大変なショックを受けて「助けて欲しい」と相談にこられたのですが、このような実態についての、健康福祉局長の認識はどうなのかをお伺いします。

事情があれば長期滞納者認定を解除したい(局長)

【健康福祉局長】
本市では資格証明書交付の前段階として、滞納者と話し合いの機会を持ち、納付が困難な特別の事情をきいたり、納付相談を行うため、長期滞納者認定という独自の制度を設けている。

今回、長期滞納者認定の通知を行った対象者のほとんどは、催告しても納付していただけず、話し合いの機会も持てないことから、生活実態の把握が困難な方々です。

そのため、通知に併せて、災害、病気、事業の休廃止等、保険料を納付することのできない特別の事情をお聞きする文書を送付した。

これらの事由に該当する場合には長期滞納者認定を解除する。

資格証明書の発行はやるべきでない

【わしの議員】
次に、長期滞納者一括認定者への今後の対応はどのように考えているのでしょうか。私は、短期保険証の発行及び資格証明書の発行については、やるべきではないと考えます。とくに、これまで本市は、資格証明書の発行については、健康福祉局の大きな努力で、できるだけ抑え、市民を守ってこられました。私どもが行った市政アンケートでもみられるように、いま市民のくらしは大変になるばかりです。そんなときに、国保料の長期滞納者一括認定で資格証明書を発行することは、住民の暮らし・福祉をまもる地方自治体の行うことではないと思います。この点については市長の見解をお聞きします。

長期滞納者への一つの方策(市長)

【市長】
保険料収入の安定確保及び被保険者間の負担の公平の観点、あるいは相互扶助に基づき成り立っている理念から、滞納整理をきちんとしていかなければならない。

国民健康保険の健全な事業運営の観点からも、資格証明書は長期滞納者への滞納整理の一つの方策として重要なもの。

しかし、滞納整理を一方的に行うものでなく、あくまで特段の事情があれば、その事情を事細かにお伺いするための文書通知です。

(再質問)資格証明書の発行が目的なのか

【わしの議員】
国保についての市長答弁は、残念です。あなたは、一方的なものではないといいながらも、資格証明書は重要なものと答弁されました。今回市が行った長期滞納者への一括認定は、資格証明書の発行が目的のように聞こえます。これまで保険年金課は「資格証明書の交付は、行政が縁切り宣言するようなもの。市民との接触が途絶え、収納率は上がらない」と言い切っていたではないですか。方針の転換ですか、お答えください。

話し合いがなされるなら発行しない(市長)

【市長】
国民健康保険の健全な事業運営の観点から、資格証明書は長期滞納者への滞納整理の1つの方策として重要なものと思っております。しかし、話し合いを持って特別な事業をお聞きするために文書を送付し、一定の理解が得られる話し合いがなされるならば、資格証明書を発行するものではないので、なしのつぶてになっている方に文書を出している。

(意見)資格証明書をおくることはやめよ

【わしの議員】
国保の市長答弁は、やはり納得できません。これまで通り、国保の長期滞納者にきちんと努力して、資格証明書をおくることは止めるべきです。資格証明書をおくることは地方自治体のあるべき姿ではありません。

4.山田工場の用途変更について

本市の灰溶融処理の考え方と多用途変更に対する地元の要望

【わしの議員】
第3次一般廃棄物処理基本計画が策定され早くも4年経ち、現在、計画の改訂作業が進められていると伺っています。そして、現在閉鎖中の山田工場の熔融施設への転用についても、本当に必要かどうか検討が進められていることと思います。

私は、昨年の2月議会で、閉鎖中の山田工場の溶融施設への転用については、「灰熔融施設の安全性や熔融スラグの実用化はまだ不十分であること、さらには、他の工場で焼却した灰を、一旦温度を下げてから運び込み、再び高温にして焼却灰を熔融することの不合理な問題」を指摘してまいりました。

環境局長は、「山田工場の用途変更については、地元の理解が重要と考えており、これからも、地元に説明し意見を聞きながらすすめていきたい」と答弁されました。そこでおたずねします。この間、山田工場の用途変更について、地元からはどのような要望があがり、それらの要望については、どのように応えていくつもりか環境局長の答弁を求めます。

安全性は確認しているが心配の声もある(局長)

【環境局長】
灰溶融施設の安全性は、公害防止設備や安全対策装置も備え、稼動実績も豊富であり、安全性に問題がない。

山田工場の用途変更は、山田工場の関係4学区で構成される山田工場環境保全協議会で地元の皆様に説明したが、灰溶融処理の安全性に対する不安や、「焼却工場のままの方が良い」という意見があった。また、地元の一部の方々から、地域防災センターや図書館にして欲しいなどの話も伺っています。

今後の対応は

【わしの議員】
本市のごみ減量をさらに進めていくならば、焼却工場で処理をするごみ量とともに焼却灰も減らすことになり、山田工場の灰熔融施設への転用は、中止することも可能になると考えます。

そこで、山田工場の活用についてですが、引き続き、住民の避難場所を確保していただくことはもちろん、「ごみ減量や環境問題についての市民への啓もう施設および、会議室など、日常的に市民利用施設として開放して欲しい」という声を、私も地元の方から聞いています。環境局長の見解を求めます。

廃棄物処理基本計画を策定する中で検討(局長)

【環境局長】
昨年度、学識経験者からなる名古屋市廃棄物処理システム検討委員会で、南陽工場を始めとする既設工場の老朽化による施設更新を視野に入れた中長期的な施設整備のあり方を検討した。その中で、灰の溶融処理は1つの工場で焼却から溶融まで一貫して処理すべきであり、単独溶融施設として整備する計画は見直した方が良いという考え方が示され、「山田工場については、南陽工場の施設更新時に全量焼却体制を維持するためのバックアップ施設や市民啓発とごみ処理施設を併設した施設にするなど、幅広い活用方法を検討する必要がある。」との提言をいただいた。

従って、山田工場の活用は、第4次一般廃棄物処理基本計画を策定する中で検討したい。

(意見)地元の意見尊重を

【わしの議員】
山田工場の用途変更については、システム検討委員会においても「灰熔融施設としての整備はない」ものと受け取りました。地元の意見を尊重しながら、市民にとって有意義なものになるよう要望をします。