11月議会 議案質議(11月28日) うめはら紀美子議員

名古屋高速道路の整備計画変更=出入り口の新設は環境を悪化する

都市高の整備計画の変更に対する同意について

【うめはら議員】
名古屋高速道路・高速3号線の出入り口を国道1号の南側に新たに追加する変更案について質問します。

自動車流入抑制策に反する変更

【うめはら議員】
1点目は、市内における出入り口の追加が、「都市圏への車の流入抑制を図る」という「なごや交通戦略」に矛盾するのではないかという問題です。出入り口が増えれば利便性が向上しますが、当然ながら、交通量の増加を招きます。一方、名古屋市は、今、市内における車を減らすため、「なごや交通戦略」に基づいて市周辺部におけるパークアンドライドの促進をすすめようとしています。この両者は、まったく矛盾すると考えますが、いかがでしょうか。市長お答えください。

渋滞や環境改善に必要(市長)

【市長】

交通渋滞や交通環境の改善に必要で、都計道路整備の推進が交通戦略の展開に不可欠だ。

環境悪化の心配にデータ隠しとは

【うめはら議員】
2点目は住民合意が得られていないのではないかという問題です。

このたびの変更で新たな出入り口を増やすことになり、環境の悪化が心配されます。公社の住民説明会では住民の不安に対し、「環境基準は達成されます」と答えていますが不安は募るばかりです。以前、高速1号楠線では、環境基準を守るといいながら事後調査で北区萩野通りでは、夜間72dbを示し環境基準の65dbを7dbも超えたではありませんか。

公社の説明によれば、高速3号線6番出入り口の計画交通量は2025年の予測として6万800台を見込んでいます。この台数は1991年の実測値の2.3倍、2004年の実測値の2.1倍になります。ところが、公社の2025年の予測では、出入り口付近の環境対策は騒音・振動・大気いずれも現況測定値より改善されるとの予測結果となっています。

住民は、2005年2月に「悪化しないというならばその調査結果や予測データを出して根拠を示せ」と2004年度の高速3号線の環境現況調査及び予想検討業務委託報告書の情報公開を求めました。しかし出されてきたのは500ページのうち200ページ以上が白紙で、出された資料も肝心なところは白く塗りつぶされていました。住民の求める情報を開示しないで住民に納得しろというのは全く無理な話ではありませんか。それでもなお住民合意を得ていると言い切られるのでしょうか。市長にお聞きします。お答えください。

必要なことはやった(市長)

【市長】

説明会や縦覧等で住民の意見を反映させるための措置はされている。

交通量を増やして車が減るのか(意見)

【うめはら議員】
お答えいただきました。矛盾しないとのことですが、出入り口の増加は利便性が高くなり、交通量の増加に当然つながります。

車の都心部の乗り入れを抑制し公共交通との比率を2010年には3対7から4対6にする「なごや交通戦略」ですが、今回のように、車の流入を促進すれば4対6は絵に書いたもちになってしまいます。計画達成は程とおくなることが、目に見えているではありませんか。

住民の理解も合意もない変更だ(再質問)

【うめはら議員】
2つ目の住民合意の点では、合意が得られたと判断されていますが、住民は納得も合意もしていません。まず情報を開示することが基本です。なぜ開示されないのか。データを開示しないのは住民にとって重大な影響を及ぼすものと疑われます。情報公開し住民に理解を求めることをされるのかどうか再度お聞きします。お答え下さい。

情報開示は公社がすること(市長)

【市長】

公社の情報は公社が適切に判断している。事業を進めるにあたっては事業者が住民の理解を得ながら進めていく。

納得できる答弁ではない(意見)

【うめはら議員】
このような答弁では納得できません。この続きは関係委員会におきまして、同僚議員にゆだねることとして質問を終わります。