決算認定反対討論 山口きよあき議員

一般会計決算の認定に対する反対討論

日本共産党名古屋市議団を代表し、一般会計決算の認定に反対する立場から討論します。

昨年度、小泉内閣が進めた「三位一体改革」は、わずかな税源移譲と引き替えに、国庫補助負担金や地方交付税の削減など、地方に重い負担をかぶせました。

その結果、本市の影響額は、マイナス172億円にのぼり、また介護や障害者の施設補助も削られ、整備が先送りされるなど、本議会が承認した予算執行にも重大な支障が生じました。

そしてトップダウンの予算編成により、事業の廃止・縮小が進められ、敬老パスの有料化など、受益者負担の名で、多額の負担が市民に転嫁されたのです。

以下、認定に反対する主な理由を四点、述べていきます。

第一に、敬老パスの有料化をはじめ高齢者に54億円もの新たな負担増を強いたことです。市長は「高齢者から少子化へ予算をシフトした」と言われましたが、高齢者福祉の後退は、市民生活を直撃しました。

敬老パスの有料化により市民負担は約10億円増えました。80%を見込んでいた交付率は結局、74%にとどまり、路線再編ともあいまって、パスを使った市バスの乗客も一割以上減りました。

敬老パスの目的は、高齢者の社会参加の促進、健康の増進です。行政評価では、その成果指標は「交付率」です。その交付率も、利用率も下げてしまった有料化は、制度の目的達成にとりマイナスでしかなかったのです。

加えて、老人医療費助成制度、高齢者の福祉給付金、国保75歳減免、要介護高齢者等福祉金など、数々の優れた施策が削られました。昨年の新たな生活保護受給者の6割は高齢者です。高齢者にこそ暖かい支援が必要なのです。54億円もの高齢者への負担増は、到底容認できません。

第二に、シフトしたはずの子育て分野でも、負担は重く、不安は解消されていないことです。低所得世帯であるB階層の保育料が有料化されました。学童保育では、不十分ながらやっと午後6時までの助成が始まりましたが、それでも保護者の負担は、昨年より増え月に約1万8千円です。この金額は依然として、政令市では一番重い負担です。

30人学級はようやく全市の小学校1年生に広がりましたが、子どもたちの教育環境を支える、小中学校の標準運営費および光熱水費は4年連続の削減です。これではとても「子育てに予算をシフトした」とは言えません。

病気や失業で生活保護を受ける世帯はついに2万世帯を超えました。ところがこんな時に本市では、貧困や疾病を予防する施策、介護や国保の負担軽減制度や、医療や健診の無料制度が削られたのです。

市長は「真に福祉を必要とする人は義務的に助けるが、それ以外は、相互扶助または受益者負担で」と言いましたが、これでは、貧困や疾病、要介護に陥る人たちをかえって増大させ、結果的に市の負担も増えてしまいます。

憲法25条を踏まえ、市民の生存権を守る施策にこそ予算をシフトすべきです。

第三に、疑惑にまみれた不透明な予算執行は許されません。

食肉をめぐる疑惑を、わが党は何度も議会で取り上げてきましたが、「愛食」から「名食」への59億円もの営業権譲渡価格の算出根拠は依然としてあいまいです。決算審議では、この譲渡に伴う名食や「名古屋食肉公社」への不明朗な補助金の存在が浮かび上がりました。

名食が扱うようになった食肉の保管のため、食肉公社がわざわざ愛食から年間2億3千万円で冷蔵庫を借りる、そのために市が公社に1億9千万円もの補助金を出す仕組みがつくられました。南部市場への移転まで、6年間に10億円以上の資金が、愛食に流れるのです。

数々の不正に関わったフジチクグループ・愛食に、ここまで市民の税金を支出するのは断じて許せません。しかもその冷蔵庫に保管されていたのは、脱税で摘発されたあの輸入豚肉です。こんな補助金の支出は即刻やめるべきです。

最後に、あいかわらず大型開発・大企業優先に、税金のムダ遣いが続いていることです。

ムダと浪費の象徴となった徳山ダムへの支出、トヨタなど大企業の建てる超高層ビルへの補助、破綻が必至の「なごやサイエンスパーク」、環境を悪化させ住民合意のないまま建設される都市高速道路、一方で大型店の進出はまったくの野放しです。大企業優先・市民不在で、まちこわしをすすめる税金の使い方は認めることができません。

以上、4つの理由から、一般会計決算の認定には反対である旨を表明し、討論を終わります。