うめはら紀美子議員の議案質疑と答弁
2003年9月18日

事業系ごみ処理手数料値上げについて

零細業者の負担増になるのではないか

 この条例案は、事業系ゴミの収集手数料を値上げすると同時に、事業系ゴミについて名古屋市による直接収集を廃止し、民間の許可業者に全面移行する提案となっています。名古屋市の2002年度の事業系ゴミは約27万6千トンであり、そのうちほぼ7割の20万トンを許可業者31社が収集しています。市の直接収集は約4万4千トンで残りは排出企業が直接処分場に持ち込み、現在、名古屋市の収集に頼っているのは2万4千の事業者だと聞きました。

 まず事業系ごみ手数料を1・30円から50円に値上げするという点に付いてお尋ねします。 私は、ある縫製屋さんに伺いました。この方は月に45リットル20袋分のごみの収集を市に頼んでいます。年間45360円のゴミ収集料になります。値上げされると、どうなるでしょうか。1袋の平均重量が現行の市の収集と同様の6.3キロとし、1キログラム当たり50円の手数料になると年間では75600円となり、30240円の負担増になってしまいます。現在不況で営業が大変です。従業員を減らし自分自身の給与を削って何とか営業を続けている。その上さらなる負担増は困りますと訴えられました。

 そこで市長にお聞きします。今回の値上げは零細業者にとって大きな負担増となると考えますが、市長はどのような見解をお持ちですか。

処理原価に見合った適正な負担で
【市長】負担の公平性の面や本市の厳しい財政状況を踏まえ、事業者に処理原価に見合った適正な負担にし、事業系ごみの減量と資源化を促進するために改定する。

許可業者収集で分別指導ができるのか

 事業系ゴミを全面民間移行することについてです。

 名古屋市が、直接収集される場合には、収集現場で時々分別指導のキャンペーンを行って出し方をチェックし、きちんと分別排出されていないものにはシールを貼って指導し、ゴミの減量化の努力を行っています。

 今度、民間の許可業者に全面移行するわけですが、民間業者はこのような現場での指導を行われるのでしょうか。どうやって民間業者にゴミの分別を徹底させるのですか。民間許可業者は、ゴミを出すお客さんに対して分別が悪いといってゴミを収集しないわけにはいきません。民間許可業者に全面的に任せることにより分別が不徹底になり、結果としてゴミ量は増え減量化に逆行することになるのではないかと思いますが、当局はどのように考えているのでしょうか。

許可業者を通じて指導
【環境局長】許可業者を通じて、排出事業者に分別や減量・資源化の徹底を図らせるとともに、焼却工場等処理施設での搬入時において、市が分別状況等を確認し、許可業者に指導している。分別排出が不十分な排出事業所は、許可業者を通じて分別警告力ードを配付したり、必要に応じて市が直接立入指導を行う。
 なお、今回の移行に当たって、排出事業者への分別徹底の周知を行うとともに、許可業者への説明会を開催し、ごみの分別や減量・資源化の徹底を図っていく。

許可業者収集で各社の車が交錯しないか

 許可業者に全面移行することに伴う環境への影響についてお聞きします。

 許可業者31社が、地域を区分し区ごとに収集するのでしょうか。お聞きしたところそうではありません。それぞれ個別に契約するので同じ地域に複数の業者が入り混じって収集に回ることになります。許可業者と契約している事業者は約1万件と聞いています。これに現在市が収集している2万4千の事業者を加えると、これまでの3・5倍にも収集箇所数が増加します。これまで、市の収集車が一台で集めていた所を市の収集車とは別に何台も生活道路を錯綜して走り回ることとなれば、非効率的になり、ディーゼル車からの排気ガスも問題となります。収集車が走り回ることにより引き起こされるこのような影響について、どのように考えられているのでしょうか。

市の車両減少で環境負荷は増えない
【環境局長】許可業者は市内全域を収集しており、市から許可業者に移行する事業所の大部分が許可業者の既存の収集コース上、またはその付近に所在している。従って収集事業所数、収集量の増加はあるが、車両の走行距離の大幅な増加とはならない。また許可業者に移行することで市の車両が減少するから、環境負荷は、大幅に増加することにはならない。

市民負担が増大し、減量化に逆行

 市長は、私の問いに答えていません。

 今回の値上げは大変な不況の中で1.7倍となっています。こうした市民への負担増とゴミの減量化に逆行しかねない条例案である。